注目のスタートアップ

発送代行サービスを提供する「STOCKCREW」をグループ会社に持つ「KEYCREW」が1億円調達

company

2023年6月1日、株式会社KEYCREWは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。

KEYCREWは、発送代行サービス「STOCKCREW」を提供する株式会社STOCKCREW、EC物流倉庫に特化した物流ロボット提供サービスを展開する株式会社ROBOCREWをグループ会社に持ち、傘下グループ会社の経営管理、業務システムの企画、開発、経営・マーケティングに関するコンサルティング業務を展開しています。

「STOCKCREW」は、ネットショップなどで販売している商品の入荷・保管・発送を行う物流機能を提供するサービスです。

完全従量課金制の料金体系、ECサイトプラットフォームやECモールとのAPI連携による注文から発送までの自動化などを特徴としています。

今回の資金は、「STOCKCREW」のサービス強化や新事業展開加速のための、物流拠点の拡張、物流ロボットによる機械化、人材強化に充当します。


経済産業省の「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2021年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、20.7兆円(前年19.3兆円、前々年19.4兆円、前年比7.35%増)に拡大しました。

また2013年のBtoC-ECの市場規模は約11.1兆円であるため、8年で2倍近くに成長していることになります。今後もEC市場は拡大していくことが想定されており、これに伴い周辺ビジネスも成長すると考えられます。

EC事業は、販売戦略、商品企画、マーケティング、発注、問い合わせ対応、梱包、発送、在庫管理、返品処理、代金回収など、さまざまな業務が発生します。

このうち、顧客が商品を注文してから手元に届くまでに発生する業務、いわゆるフルフィルメントは、ECにとって必要不可欠な業務であるものの、業務が多岐にわたり、事業の負担となるという課題があります。

そのためEC事業では、販売戦略、商品企画、マーケティングといった売上に直結する業務に集中するため、フルフィルメントを外部に依頼するということも一般的となっています。

「STOCKCREW」は、こうした発送代行サービスであり、料金体系のわかりやすいさなどを特徴としています。

株式会社KEYCREWのコメント

このニュースを受けまして、株式会社KEYCREWよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

資金調達の主な目的は以下2点となります。

1. 既存事業のSTOCKREWサービス強化
今後新規倉庫の開設・倉庫内で利用するロボットなど作業の自動化が可能なマテハンの導入を進めてまいります。

新規倉庫開設では、今以上のキャパシティ増加を目指し、より多くのお客様の発送代行が常にそして継続可能な土台を作ります。

また倉庫内の作業に関しては従来の人中心の作業ではなく、グループ会社(株式会社ROBOCREW)で販売するAMR(自立走行搬送ロボット)を活用し人とロボットが共働できる環境を作り、生産性と品質の向上を目指していきます。

2. 新規事業の立ち上げ
現在400社以上の利用実績がある主力事業のSTOCKREWを利用中の顧客に対して新しいサービス提供を進めています。

具体的には、倉庫内の在庫をSTOCKREWを利用する顧客間で自由に販売可能にするBtoBのマーケットプレイスを立ち上げ予定です。

そのためのシステム開発含めた社内組織の強化を進めていきます。

・今後の展望を教えてください。

当社のMissionである「世界を面白いモノで埋め尽くす」を実現するため、今回のサービス強化でより多くの発送代行サービスを必要とする中小企業や個人事業主に選ばれるサービスとなるように、サービス内容の充実や品質の向上に注力して参ります。

その過程において必要となる物流拠点やロボット及び機械化への投資、EC業界のマーケティング領域における第三者とのアライアンスなどを組み合わせた幅広い戦略を実行し、具体的には向こう1年間で3倍程度の事業成長を見込んでいます。

また新規事業については、現在の物流ドメイン以外のサービス提供として、SaaS型の在庫の流動性を高めるサービス(BtoBマーケットプレイス)も展開していきます。

在庫を一定程度抱える必要があるネットショップの在庫流動性を倉庫内で高めることで顧客の過剰在庫リスクの課題を解決し、より「面白いモノが世界に広まる」ような仕組みを提案してまいります。

事業領域を物流ドメインに限らず、「世界を面白いモノで埋め尽くす」ために新しい事業開発も加速させていきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

株式会社KEYCREWは「世界を面白いモノで埋め尽くす」というMISSIONのもと、誰でも利用できる倉庫サービスとして「STOCKCREW」サービスを展開しています。

事業の規模にかかわらず同様のサービス・金額でいつからでもはじめられるサービスとしてご利用いただいております。

倉庫業はどうしてもわかりづらいイメージが強いのですが、是非商品の発送でお困りの方はご連絡ください! わかりやすく料金体系をご案内させて頂きます。

ECはコロナ禍において販路開拓や販路拡大のための重要なチャネルとなりました。一方でECにはEC独自の集客ノウハウが存在します。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、ネット通販のはじめ方や、ネットでの集客ノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EC EC物流 STOCKCREW フルフィルメント 代行 代行サービス 保管 倉庫 委託 株式会社 物流 物流代行 物流倉庫 物流機能 発送 発送代行 資金調達 配送業務
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

運送事業者に特化したクラウド型業務システム「ロジックス」を提供する「アセンド」が3億円調達
2023年12月6日、アセンド株式会社は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 運送事業者に特化したクラウド型業務システム「ロジックス」を提供しています。 案件受注から、配車・請求書の…
分散型エネルギーの接続問題を解決する「Public Power HUB」を展開する「EX4Energy」が1億円調達
2023年3月22日、EX4Energy株式会社は、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 EX4Energyは、東京大学 生産技術研究所 野城智也教授・馬場博幸特任准教授の研究成果を活用し、…
日本の映像コンテンツの世界流通を手がける「REMOW」が2億円調達
2022年11月18日、REMOW株式会社は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社アミューズ、松竹株式会社、株式会社テレビ朝日ホールディングス、Skybound Ja…
不動産開発を中心としたまちづくりを行う「NEWLOCAL」が5,000万円調達
2023年6月27日、株式会社NEWLOCALは、総額約5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 NEWLOCALは、不動産開発を中心としたまちづくりを行い、人口減少社会における持続可能…
「ハイブリッドコンサルティング」がオンライン・インターンシップの企画・開発サービスをリリース
2020年5月21日、株式会社ハイブリッドコンサルティングは、オンライン・インターンシップの企画・開発サービスの提供を開始したことを発表しました。 画面共有や、Web会議システムなどを活用し、自社紹介…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集