注目のスタートアップ

全方向移動ロボットによる複数台での自律協調搬送・作業システムを開発する「TriOrb」が4,000万円調達

company

2023年4月26日、株式会社TriOrbは、4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

TriOrbは、九州工業大学の発明である球駆動式全方向移動機構をコア技術に産業技術総合究所で研究・事業開発した「TriOrb BASE」を用い、ロボット同士が連携して行動する協調搬送・作業システムの実用化を目指しています。

「TriOrb BASE」は、3つの球体と3つのモーターで、全方向に自由自在に移動できるシンプルな機構です。高い走破性や移動性能を有しているため、工場での荷物の運搬だけでなく、建設現場などの荒れた床面や狭い場所での活用、精密な移動が要求される場面での活用も想定されています。

協調搬送は、複数台のロボットが協力して搬送する機能であり、1台では運ぶことができない大きい・長い荷物の搬送を可能にします。

今回の資金は、自律移動ソフトウェア群の開発、協調搬送・作業システムの開発に充当します。


国内では少子高齢化による人手不足が深刻となっています。製造業・物流業界も人手不足の課題を抱えており、テクノロジーを活用した自動化・省人化の取り組みが進められています。

自律走行搬送ロボット(AMR)は、センシング技術などによって自身の位置を推定し、目的地までのルートを自動で計算し自律走行するというロボットです。

さまざまな環境下でも導入可能であることから、製造業・物流業界での注目が高まっており、自動化の中心として活用されている例も多くあります。

自律走行搬送ロボットはより多くの現場で柔軟な走行を可能にするため、全方向移動など、移動性能の高度化が求められています。またそれと同時にメンテナンス性の向上も重要であることから、シンプルでありながら柔軟な移動を可能にする構造が必要です。

「TriOrb BASE」は、3つの球体と3つのモーターで全方向に移動できるシンプルかつコンパクトな移動機構であり、従来の自律走行搬送ロボットの課題を解決します。

また、規格外の大きさの荷物については専用のロボットが必要となっていた課題を解決するため、自律協調搬送・作業システムも開発しています。TriOrbの今後の成長に注目が必要です。

効率化はどの企業でも大きな課題となっています。創業期は最新のシステムを導入できる機会でもあるため、効果的なシステムやツールを選定・導入するとよいでしょう。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ TriOrb TriOrb BASE システム ロボット 九州工業大学 工場 搬送 株式会社 物流 移動 自律 自律走行 自律走行搬送ロボット 荷物 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

空中発射方式による衛星軌道投入ロケットを開発する「AstroX」が5,000万円調達
2022年12月14日、AstroX株式会社は、総額5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 AstroXは、空中発射方式(ロックーン方式)による衛星軌道投入ロケットを開発しています。 …
金属加工業に特化したBtoBマッチングサービス「めたまっち」がリリース
2022年8月12日、株式会社ミラリンクは、新サービス「めたまっち」をリリースしたことを発表しました。 「めたまっち」は、金属加工に特化したBtoBマッチングサービスです。 作りたいモノのイメージ図や…
位置情報データの活用を可能にするクラウドサービスなどを提供する「クロスロケーションズ」が3.8億円調達
2022年8月4日、クロスロケーションズ株式会社は、総額3億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クロスロケーションズは、独自開発の位置情報ビッグデータ解析エンジン「Location…
「XTech Ventures」の1号ファンドが総額52億円で組成完了
2019年7月1日、XTech Ventures株式会社は、「XTech1号投資事業有限責任組合(1号ファンド)」が、総額52億円で組成を完了したことを発表しました。 XTech Venturesは、…
BtoBセールス支援事業やセールステックを展開する「ギグセールス」が3億円調達
2022年8月1日、ギグセールス株式会社は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ギグセールスは、セールス×テクノロジーを活用した、BtoBセールス支援事業を展開しています。 具体的に…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集