注目のスタートアップ

営農型太陽光発電の企画・コンサルティング・架台システムを手がける「ノータスソーラージャパン」と「サンフロンティア不動産」が資本業務提携

company

2023年3月15日、サンフロンティア不動産株式会社は、ノータスソーラージャパン株式会社と、資本業務提携に関する基本合意を締結したことを発表しました。

ノータスソーラージャパンは、営農型太陽光発電事業を展開しています。

農地上空に太陽光発電設備を設置することで、農作物を栽培しつつ再生可能エネルギーの発電を両立するシステムを提供しています。

イタリアのREMTEC社が国際特許を有する3次元追尾太陽光発電技術「アグロボルタイコ」の国内独占展開権を取得し、農業に最適化した「ノータスソーラーシステム」により遮光をコントロールすることで、太陽光パネルによる農作物栽培への影響を低減すると同時に発電量を向上させ、さらに太陽光パネルのポジションを自動的に動かすことで強風・積雪などによる被害を防ぎます。

サンフロンティア不動産は、東京都心部における中規模オフィスビルの再生と活⽤に特化したオフィス事業を展開しています。

今回の提携により、全国の自治体・民間企業等に向けてソーラーシェアリングの利活用を提案し、2030年までに400ヘクタールの農地に合計200メガワットの「ノータスソーラーシステム」を設置し、年間3億キロワットアワー以上の発電を目指します。


2015年9月の国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が全会一致で採択され、世界的に社会課題の解決のための取り組みが推進されています。とくにエネルギー問題は各国にとって非常に大きな問題です。

近い将来化石燃料が枯渇してしまうこと、火力発電では温室効果ガスが大量に排出されてしまうことなどから、太陽光や風力などの持続可能なエネルギーである再生可能エネルギーへの転換が進んでいます。

近年は技術革新によって発電効率が向上し、また福島第一原発事故の影響で全国の原発が停止し電力不足に陥っていることから、国内でも再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みが大きく推進されています。

一方、日本の国土は広大で開けた土地が少ないという特徴があり、太陽光発電設備を設置する土地の確保が課題となっています。

そこで注目されているのが、営農型太陽光発電です。

営農型太陽光発電とは、農地に支柱を立てて上部に太陽光発電設備を設置し、下部で農業を行うという、農業と太陽光発電を両立する取り組みのことです。

これにより農家は作物による販売収入に加え、売電収入や発電電力の自家利用により、収入拡大・農業経営のさらなる拡大を見込めます。

営農型太陽光発電の導入は年々進んでおり、2013年度に102件だったものが、2020年度には3,474件、872.7haへと拡大しています。

営農型太陽光発電では、農地を太陽光パネルで完全に遮ってしまうと作物の成長に影響が出てしまうことから、太陽光パネルの設置を工夫する必要があります。

ノータスソーラージャパンは、可動式の太陽光発電設備によって作物への影響を最低限にし、さらに強風・積雪などの被害を防ぐことを可能とする「ノータスソーラーシステム」を展開しています。

起業ではオフィス、電気、インターネットなどの契約が必要となります。なるべくランニングコストを抑えたいと考えるのが起業家です。一方で近年は環境・社会・ガバナンスに関するサステナブルな取り組みを行っている企業に投資するESG投資が注目されていることもあり、コストだけではなく中長期的な面を考慮するのもよいかもしれません。「冊子版創業手帳」では、オフィス契約の際の注意点などについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ アグロボルタイコ システム ノータスソーラーシステム ノータスソーラージャパン 不動産 再生可能エネルギー 可動式太陽光パネル 営農型太陽光発電事業 土地 太陽光パネル 太陽光発電 株式会社 資本業務提携 農地 農家 農業
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

不動産における軽作業のワーク・シェアリング・サービス「COSOJI」開発の「Rsmile」が資金調達
2020年11月9日、Rsmile株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 マンションなどの不動産における軽作業(共用部の掃除、草むしり、巡回など)のワーク・シェアリング・サービス「COSO…
日米でVRゲームを開発する「Thirdverse」が5億円調達
2024年3月15日、株式会社Thirdverseは、5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、この資金調達に伴い、株式会社ベリサーブと出資契約を締結し、資本業務提携を行いました。 直近で…
低アルコールブランド 「koyoi」展開の「SEAM」が6,200万円調達
2022年6月23日、株式会社SEAMは、総額約6,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SEAMは、低アルコールのクラフトカクテルブランド「koyoi」を展開しています。 今回の資金は…
コミュニティ型シェア・サロン運営の「GO TODAY SHAiRE SALON」が2.6億円調達
2019年8月22日、株式会社GO TODAY SHAiRE SALONは、総額約2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フリーランスの美容師や、チーム向けのコミュニティ型シェア・…
トークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」やNFT事業を手がける「フィナンシェ」が「TIS」と資本業務提携
2023年7月25日、株式会社フィナンシェは、TISインテックグループのTIS株式会社と資本業務提携を締結したことを発表しました。 フィナンシェは、トークン発行型のクラウドファンディングサービス「Fi…

大久保の視点

スタートアップワールドカップ九州大会:優勝は医薬品開発のStapleBio!熊本で開催
世界最大級のビジネスコンテスト「スタートアップワールドカップ」の九州予選である「KYUSYU REGIONAL 2024」が、2024年8月27日(火)に開…
(2024/8/27)
「スタートアップビジネスMBA講座」明治大学MBAの執筆陣と出身起業家が解説
創業手帳代表も執筆陣に参加。注目のスタートアップ本 起業家教育が近年注目を浴びています。しかし、スタートアップはまだ新しい領域であり、不確実性も高く、学問に…
(2024/7/29)
世界最大級のビジネスコンテスト・スタートアップワールドカップ東京大会優勝はDigital Entertainment Asset山田耕三さん
世界最大級のビジネスコンテスト「スタートアップワールドカップ」の東京予選である「TOKYO REGIONAL 2024」が、2024年7月19日(金)に開催…
(2024/7/19)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】