注目のスタートアップ

有機半導体レーザーの事業化を目指す「KOALA Tech」が資金調達

company

2023年1月31日、株式会社KOALA Techは、資金調達を実施したことを発表しました。

KOALA Techは、九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターで実現された、有機半導体レーザーダイオード(OSLD)のレーザー技術の実用化を目的に設立された九州大学発ベンチャーです。

有機半導体レーザーは、センサーやディスプレイの光源として、小さくて軽いデバイスを実現する技術として注目されています。

2023年2月現在、複数の大手企業との共同開発により、性能向上やサンプル製作を行っています。


半導体レーザーは、光通信、CDなどのディスクの読み込み・書き込み、材料の加工、医療におけるレーザー治療、レーザーによる測定など、さまざまな用途で利用されています。

近年は、生体認証、VRで利用するヘッドマウントディスプレイ(HMD)などでも利用されており、今後もその重要性が高まっていくことが予測されています。

現在主に利用されているのは無機材料を使った無機半導体レーザーなのですが、無機半導体レーザーは、波長帯が限られている、部品となるレーザー結晶の特性により曲面や伸縮性基盤への実装が難しいといった課題を抱えています。

今後大きな成長が予測されているヘッドマウントディスプレイやスマートグラスでは、その普及のために小型化・高性能化が求められており、それを実現するためにも革新的なレーザー技術が必要となっています。

有機半導体レーザーは、無機半導体レーザーが抱える複数の課題を解決することができるものとして注目が高まっています。

たとえば、半導体レーザーを利用するさまざまな製品の小型化・軽量化、ディスプレイの高精細化、有期ELパネルへのセンシング機能の付与などが期待されています。

既存の無機半導体レーザーよりも低コスト化が可能であり、さらに大規模かつシンプルな製造を実現できることから、将来的には次世代のレーザーとして利用されていくと考えられています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ARグラス KOALA Tech OSLD VRゴーグル スマートグラス デバイス レーザー 九州大学 技術 有機半導体レーザー 有機半導体レーザーダイオード 株式会社 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

気象連動型広告配信ツール「weathermarketing.net」を提供する「ルグラン」が「日宣」と資本提携
2022年8月31日、株式会社ルグランは、株式会社日宣と、資本提携を行うことで合意したことを発表しました。 ルグランは、気象連動型広告配信ツール「weathermarketing.net」を開発・提供…
社会課題の解決を目指すパートナーに出会えるマッチングプラットフォーム「ICHI. SOCIAL」を運営する「ICHI COMMON」が7,000万円調達
2023年2月27日、ICHI COMMONS株式会社は、総額7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ICHI COMMONSは、社会課題の解決を共に目指すパートナー(企業、自治体、N…
子供向けSTEAM教材開発の「ワンダーラボ」が資金調達
2021年3月3日、ワンダーラボ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 2020年7月の資金調達と合わせて、総額3.1億円の調達となります。 ワンダーラボは、STEAM教育領域において、思…
「みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業のうちスマート農業の総合推進対策のうち農林水産業におけるロボット技術安全性確保策検討」補助金
農林水産省は、令和6年度「みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業のうちスマート農業の総合推進対策のうち農林水産業におけるロボット技術安全性確保策検討」の公募について発表しました。 ロボット技術…
新規事業やサービスの企画・推進をはじめとするITコンサルティングサービスを提供する「GC」に「ジャフコ グループ」が出資
2023年6月30日、ジャフコグループ株式会社は、管理・運営するファンド(ジャフコBO7投資事業有限責任組合及びジャフコSV7-S投資事業有限責任組合)を通じ、GC株式会社に対し戦略的パートナーとして…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集