注目のスタートアップ

障害者就労支援事業所専門BPOプラットフォームを運営する「ミンナのミカタHD」が資金調達

company

2023年1月27日、株式会社ミンナのシゴトは、株式会社ミンナのミカタHDが資金調達を実施したことを発表しました。

ミンナのミカタHDは、子会社である株式会社ミンナのシゴトを通じてITデータ入力作業提供サービス「ミンナのシゴト」、株式会社ミンナのミライを通じて「就労継続支援A型事業所」、株式会社ミンナのナカマを通じて「就労継続支援B型事業所」を展開しています。

「ミンナのシゴト」は、ITデータ作成や倉庫作業などのBPOサービスを求める企業と、受注先を探す就労支援施設をマッチングするサービスです。

今回の資金は、「ミンナのシゴト」の経営強化、人材の拡充に充当します。


障害があるなど、一般就労(フルタイムでの就労など)が難しい人などが利用できる就労系障害福祉サービスのひとつに「就労継続支援」があります。

就労継続支援は、最終的に一般企業・団体での就労を目指し、就労に必要なスキルを身につけることを目的としています。

就労継続支援を提供する事業所(作業所)は、A型とB型にわかれています。

就労継続支援A型では、利用者と事業者がパート契約を結び、福祉サービスを受けながら一般就労に近い職場環境で働くことができます。仕事内容としては、カフェ・レストランのホールスタッフ、データ入力作業、パッキング・ラッピングなどさまざまなものがあります。

就労継続支援B型では、雇用契約を結ばないものの、利用者の体調・障害などを考慮し柔軟な作業を提供しています。

厚生労働省の資料によると、2020年時点の障害者数は約964万人で、このうち18歳〜64歳の在宅社数は約377万人(身体:約100万人、知的:約58万人、精神:約217万人)となっています。

就労継続支援を利用して一般就労への移行を実現する数は年々増加しており、2003年時には一般就労に移行した人数は1,288人だったものが、2019年には約2.2万人へと大幅に増加しています。

一方で、多くの事業所では、仕事を提供してくれる協力(契約)企業は1か所もしくは2か所という事業所がほとんどであるため、持続可能で、より多様な仕事を提供するため、協力企業の開拓は重要な課題となっています。

株式会社ミンナのミカタHDのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ミンナのミカタHD 代表取締役 兼子文晴氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

今回の目的は基本的には営業強化になります。

社会課題解決スタートアップ企業として加速を上げる為に調達を致しました。

まだまだ日本の企業は障がいのあるミンナが企業の真の戦力になると気づいていません。

そこで私たちは泥くさく足でまわり、私達の就労支援事業所運営10年の実体験を元に広めていく営業を増やしていく事が目的です。

こちらに関しましてはシステムでは伝えきれないことが多いと考えます。

そして、今回ラウンドの出資先のKIBO様、澤田インベストメント様に関しては、インパクト投資VCとして何度も議論を交わし、弊社の理念を深く理解してくれ共に走って欲しいと考えました。

・今後の展望を教えてください。

今後の展望はIPOを目指しております。

私達がIPOするという事は障がいのあるミンナが仕事をした売上でIPOする事になります。

つまり障がいのあるミンナがIPOさせた会社になるのです。

その様になったら今、巷で騒がれている「障がい者雇用率」を無くさないといけない日本になると考えます。

私達は「日本から障がいという言葉と概念を無くす」というミッションを掲げています。

そのミッションの実現の途中段階で「障がい者雇用」という概念を無くします。

・読者へのメッセージをお願いします。

障がいのあるミンナは、この人材不足の日本に取って貴重な戦力です。

多くの方が障害のあるミンナは、簡単な仕事しか出来ないと思っています。

それは違います。私たちは就労支援事業所で10年間、今では約80名の障害のあるミンナと共に仕事をしております。

確実に言える事は、健常者と言われる人達よりも仕事が出来る人達が多いです。

それを実感して頂くためにもミンナのシゴトにご連絡頂ければと思います。

共に日本を変えましょう。

社会課題をビジネスで解決するには多くの困難がつきまといますが、意義のある大きな取り組みです。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、さまざまな起業家のインタビューを掲載しています。先人がどのように困難を乗り越えてきたかを知ることは、ビジネスの成長につながるはずです。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BPO ITデータ データ入力 プラットフォーム マッチング ミンナのシゴト ミンナのナカマ ミンナのミカタHD ミンナのミライ 事業 倉庫作業 専門 就労支援 就労支援施設 就労継続支援A型事業所 就労継続支援B型事業所 株式会社 資金調達 障害者
関連記事はこちら

実現したい夢があれば、行動は起こせる。「障がいという言葉と概念をなくす」という夢に向かって進むミンナのミカタ兼子氏にインタビュー

資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

電子トレカを用いたファンシステム「ORICAL」など提供の「ventus」が2.75億円調達
2021年12月20日、株式会社ventusは、総額2億7,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 電子トレカを用いたファンシステム「ORICAL(オリカル)」など、スポーツ・エンタメ領域…
目標達成を支援する営業予実管理クラウド「GRAPH」提供の「グラフ」が2,000万円調達
2021年10月15日、株式会社グラフは、総額2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、目標達成を支援する営業予実管理クラウド「GRAPH(グラフ)」を2021年9月末に正式ローン…
砂糖に代わる「オリゼ甘味料(米麹発酵糖分)」の社会実装を目指す「オリゼ」が4.7億円調達
2024年7月31日、株式会社オリゼは、総額4億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 オリゼは、米麹由来の発酵甘味料「オリゼ甘味料」の社会実装を目指しています。 2020年から「オリ…
オールインワン動物病院運営システムを提供する「ミニイク」が資金調達
2023年11月20日、ミニイク株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 ミニイクは、オールインワン動物病院運営システム「ミニイク」を提供しています。 オンライン予約、電子カルテシステム、勤…
代替肉開発・製造の「ネクストミーツ」が10億円調達 世界展開の加速へ
2021年6月16日、ネクストミーツ株式会社は、約10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 代替肉の研究開発や、代替肉製品の企画・製造、EC事業、Webメディアの運営などを展開しています。 2…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集