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「Jitera」が3.2億円調達 開発自動化プラットフォーム「Jitera」β版とテクニカルサポートプランを提供開始


2022年11月30日、株式会社Jiteraは、総額約3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

また、「Jitera」のβ版と、テクニカルサポートプランの提供を開始したことも併せて発表しています。

「Jitera」は、ソフトウェア開発のプロセスを自動化する開発プラットフォームです。

フロントエンド、バックエンド、インフラ、API連携まで幅広く自動化し、複雑なロジックが必要ないコードを「Jitera」で書くことでエンジニアの工数を削減します。

さらに、ソースコードの出力により、フルスクラッチ開発と同じ柔軟性を保ちながら、3倍の開発速度を実現します。

これまでの数十件のプロジェクトで、平均60〜70%、最大で90%のソフトウェア開発の自動化に成功しています。

今回の資金は、「Jitera」の開発と、「Jitera」を活用した開発支援事業の体制強化に充当する予定です。

さまざまな産業でデジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進され、ITエンジニアの需要が急激に高まっています。

経済産業省が公表している「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(IT人材等育成支援のための調査分析事業)報告書」(2018年12月28日)によると、2018年時点ですでに22万人のIT人材が不足しており、2030年には最大で約79万人が不足することが予測されています。

こうした状況のなか、ソフトウェア開発の領域ではローコード開発やノーコード開発と呼ばれる、ソースコードを極力書かない(もしくはまったく書かない)開発手法と、そのためのツール/プラットフォームの注目が高まっています。

ローコード/ノーコード開発では、専用のツールを使い、テンプレートを使用したり、部品・機能などをドラッグアンドドロップによって組み合わせていくことでソフトウェアを開発します。

一からソースコードを記述するのに比べて柔軟性が低く、ツールが用意していない機能を実装することはできません。

しかしプログラミングに関するスキルがあまりなくても開発でき、さらにコストを削減しながらスピーディな開発を実現できるという特徴から、小・中規模の開発で活用されています。

ローコード/ノーコード開発の2020年度の市場規模は約515億円で、前年度と比べて24.3%増加しています。

今後も市場の成長が予測されていますが、一方でローコード/ノーコード開発には、柔軟性がないこと、ひとつのツールやプラットフォームに縛られてしまうことといった課題があることも明確になっています。

Jiteraは、このローコード/ノーコード開発において、フルスクラッチのような柔軟性の高い開発でありながら、大幅な工数削減・自動化を実現する開発プラットフォーム「Jitera」の提供により、世界的なシェア獲得を目指しています。

株式会社Jiteraのコメント

このニュースを受けまして、株式会社Jitera 代表取締役 栁澤 直氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

「Jitera」のサービス拡充を目的に資金調達を行いました。

・今後の展望を教えてください。

今回調達した資金は、「Jitera」の開発体制や「Jitera」を活用した開発支援事業の体制強化に充てる予定です。
Jiteraの機能拡充の内容は、対応するプログラミング言語の拡充や自動化率の向上等です。
2023年中に自動化率80~90%を目指しています。

・読者へのメッセージをお願いします。

グローバル市場で挑戦する日本発のスタートアップとして、ソフトウェア開発のデファクトスタンダードとなることを目指し、オートコーディング市場で世界的なシェア獲得を目指します。今後ともよろしくお願いいたします。

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