注目のスタートアップ

衛星データを利用した高精度な地表観測サービスを提供する「New Space Intelligence」が3,000万円調達

company

2022年10月13日、株式会社New Space Intelligenceは、総額3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

New Space Intelligenceは、光学衛星画像による変化/異常検出サービス、SAR衛星画像による変化/異常検出サービス、衛星データを活用した課題解決サービスを提供しています。

さらに、最適な衛星の選択、衛星の統合、解析、データ提供という一連のプロセスをシステム化した「衛星データパイプライン」を開発しています。

この「衛星データパイプライン」により、誰もが衛星データを活用できる未来をつくることを目指しています。

今回の資金は、「衛星データパイプライン」の自動化プラットフォームの開発に充当します。

2023年3月を目処に自動化プラットフォームを完成させ、インフラ監視サービスを展開する予定です。

小型衛星の開発進展により衛星打ち上げのコストが下がり、スタートアップなど民間企業の宇宙ビジネスへの参入が進んでいます。

世界の宇宙ビジネスの市場規模は非常に大きく、2020年は約46兆円、2030年には70兆円、2040年には最大で300兆円にまで成長すると予測されています。

宇宙ビジネスでもっとも大きな割合を占めているのが衛星サービス領域です。衛星サービスとは、衛星の打ち上げや衛星から得られたデータを活用するサービスです。

経済産業省の「宇宙開発を巡る産業の動向について」によると、世界の人工衛星の打ち上げ数は、2011年は129機だったものが、2021年には1,809機と大幅に増加しています。

衛星データは、森林保全における森林環境の変化の把握、農業における農地の状況の把握、土木工事における地殻変動の把握、都市解析、災害状況の把握、インフラの監視、養殖場の監視、漁場予測など、さまざまな領域で活用されています。

衛星データは、データの取得方式によって得られるデータが異なり、その特性も違います。衛星データ活用のためには、目的に応じたデータを選び、分析する必要があるため、専門的な知識を必要とします。

New Space Intelligenceは、衛星データの選択・統合・解析・提供までをシステム化する「衛星データパイプライン」を実現することで、より手軽に衛星データを活用できる世界をつくることを目指しています。

株式会社New Space Intelligenceのコメント

このニュースを受けまして、株式会社New Space Intelligenceよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

衛星データを用いてインフラ監視を行うための「衛星データパイプライン」の自動化プラットフォームの開発を行うためです。来年3月を目途にこの自動化プラットフォームを完成させ、インフラ監視サービスを展開していく予定です。

・今後の展望を教えてください。

「衛星データパイプライン」で誰もが衛星データを活用できる未来を創ることをミッションに、ご出資いただいた資金で衛星データを用いて社会の安心と安全に貢献するプラットフォーム開発に邁進していく所存です。

・読者へのメッセージをお願いします。

近年、政府主導の大型人工衛星開発から、民間主導の小型衛星コンストレーション開発が主流になってきたことで、衛星データ利用のゲームチェンジが起こりつつあると言われています。NSIは、衛星データ利用のゲームチェンジャーになるべく、「衛星データパイプライン」を開発し、みなさんがより簡単に衛星データを利用して課題の解決をサポートできるサービスを提供しています。

衛星データを活用することで、わからなかった過去や未来が見えてきます。宇宙は想像するよりはるかに身近で、衛星データは誰もが使える宝の山です。NSIは「衛星データパイプライン」を社会に実装することで、衛星データプラットフォーマーとして、みなさまの課題、そして地球の課題解決に貢献します。

是非あなたの課題も「宇宙を利用する」という視点で考えてみませんか?

ビジネスの大きな成長のためには戦略的な資金調達が必要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるための方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ New Space Intelligence サービス データ 利用 宇宙ビジネス 株式会社 画像 自動化 衛星 衛星データ 衛星データパイプライン 観測 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ワインEC事業やワイン管理・投資のオンラインプラットフォームなどを手がける「WineBank」が1.5億円調達
2023年11月8日、株式会社WineBankは、1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、マネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社が運営管理するHIRAC FUND…
クラウドファンディングサービスなど運営の「READYFOR」が17億円調達
2022年7月13日、READYFOR株式会社は、総額17億円の資金調達を実施したことを発表しました。 READYFORは以下のサービスを展開しています。 ・クラウドファンディングサイト「READYF…
スマホからセラピストを呼べるリラクゼーション・マッチング・アプリ提供の「HOGUGU」が資金調達
2019年11月26日、株式会社HOGUGUは、資金調達を実施したことを発表しました。 自宅や滞在先などにセラピストを呼べるリラクゼーション・マッチング・アプリ「HOGUGU」を運営しています。 20…
高高度ガス気球と気密キャビンによる宇宙遊覧を目指す「岩谷技研」が4億円調達
2023年12月8日、株式会社岩谷技研は、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 直近では、10月に5.7億円調達しています。 岩谷技研は、気球による宇宙遊覧を目指し、高高度ガス気球と気密…
SaaSやFinTechサービスのデータ統合や内部統制強化を実現するiPaaS「ActRecipe」提供の「アスタリスト」が5,800万円調達
2021年11月8日、アスタリスト株式会社は、総額5,800万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SaaSやFinTechサービスのデータ統合や内部統制強化を実現するiPaaS「ActReci…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集