注目のスタートアップ

融資型クラウドファンディング「Bankers」を運営する「バンカーズ・ホールディング」が15億円調達へ

company

2022年10月3日、株式会社バンカーズ・ホールディングは、11億円の資金調達を実施したことを発表しました。また、総額15億円のうち残る4億円は2022年11月までに払込が完了する予定です。

バンカーズ・ホールディングは、子会社・株式会社バンカーズを通じ、融資型クラウドファンディングプラットフォーム「Bankers」を展開しています。

2020年12月の第1号ファンドの募集開始から22か月で、投資家による出資総額は100億円を突破しています。

今回の資金は、業容拡大、サービス拡充のための事業開発、システム開発、認知拡大のためのマーケティング活動の強化などに充当します。

また、ファンドのラインナップについては、RYUKI VENTURES PTE.LTD.や、PT. GOLDEN EAST INVESTMENTからの出資を受け入れ海外融資案件の発掘に注力する計画です。

融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)とは、資金を必要とする企業に不特定多数の投資家が投資を行うサービスです。融資の見返りとしてリターンが得られ、その利回りは年5~10%と高い傾向にあります。

一般社団法人 日本クラウドファンディング協会の「クラウドファンディング市場調査報告書」によると、2020年の融資型クラウドファンディングの市場規模は1,125億円であり、成長率についてはほぼ横ばいとなっています。

融資型クラウドファンディングはまだ発展途上にあり、今後の成長が期待されています。

融資型クラウドファンディングと同様に投資を目的としたクラウドファンディングに株式投資型クラウドファンディングがあります。

株式投資型クラウドファンディングは、未上場企業の未公開株式を取得できることから、将来的に大きなリターンを得られる可能性があります。一方で企業の倒産のリスクもあるため、ハイリスクハイリターンの投資となります。

また株式投資であるため、投資した企業が上場・M&Aしなくては現金にすることができず、比較的長期間の投資になってしまいます。

一方で、融資型クラウドファンディングは、案件によって期限が定められており、満期時には元本が返済されるという契約です。そのため、計画や見込みが立てやすい投資です。

融資型クラウドファンディングを利用して資金調達を行う企業としては、株式の希薄化を招くことなくスピーディに資金調達できることや、スタートアップでも利用できることがメリットです。

スタートアップの資金調達はほとんどが株式によるものになっています。これは、創業間もないスタートアップは実績がなく赤字であることが理由です。

しかし、株式による資金調達では、株式の希薄化を招きますし、株主から企業の大きな成長も期待されることから、融資による資金調達手段のニーズも高まっています。

融資型クラウドファンディングでは、個人投資家が自身の判断で融資を決められるため、金融機関よりも融資のハードルが低いという特徴があります。

今後、スタートアップの融資ニーズの高まりに伴い、融資型クラウドファンディングも成長していくと予測されています。

スタートアップの成長には戦略的な資金調達が欠かせません。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、クラウドファンディングを成功させるためのノウハウや、VCから出資を受けるための方法などを掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Bankers クラウドファンディング バンカーズ バンカーズ・ホールディング 株式会社 融資 融資型 融資型クラウドファンディング 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

車中泊スポットのシェアリング・サービスなど運営の「Carstay」が1.1億円調達
2021年12月1日、Carstay株式会社は、総額約1億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービス「Carstay」や、バンライフ…
「メドレー」が「NTTドコモ」とオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営を開始
2021年12月7日、株式会社メドレーは、株式会社NTTドコモと、「CLINICS」の共同運営を開始したことを発表しました。 「CLINICS」は、メドレーが提供するオンライン診療・服薬指導アプリです…
フード・デリバリー専門店「Ghost Kitchens」展開の「ゴーストレストラン研究所」が資金調達
2020年5月29日、株式会社ゴーストレストラン研究所は、資金調達を実施したことを発表しました。 実店舗を持たず、Uber EatsやChompyなどのデリバリー・サービスを利用して料理を届ける「Gh…
運送会社向け運行管理プロダクト「D-connect」などを提供する「route-D」が6000万円調達
2024年10月22日、株式会社route-Dは、総額6000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 route-Dは、運行管理アプリ「D-connect」や、物流コンサルティング事業などを通じ…
【3/29開催】「戦略から考える!中小企業の若手人材獲得と離職防止につながる採用力アップセミナー」
大阪中小企業投資育成株式会社が主催するオンラインセミナー「戦略から考える!中小企業の若手人材獲得と離職防止につながる採用力アップセミナー」が開催されます。 人材不足等の課題を抱える中小企業の採用担当者…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集