注目のスタートアップ

若手経営者の発掘と中小企業に対する事業承継型投資を行う「SoFun」が資金調達

company

2022年8月31日、SoFun株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、京都信用金庫の100%子会社である株式会社京信ソーシャルキャピタルです。

SoFunは、若手経営者の発掘と事業承継型投資(永続保有を前提としたマジョリティ投資)を展開しています。

展開する事業承継型投資は、中小企業の経営にチャレンジしたい若手経営者を発掘・育成し、事業承継に課題を抱える企業に後継者との出会いを提供し、SoFunが株式を買い取って承継し企業を成長させていくというものです。

今回の資金は、後継者の発掘・育成、事業承継に悩む企業への支援の加速に充当します。

国内企業の99%は中小企業が占めており、その半数以上が60歳以上の経営者によって経営されています。

経営者の高齢化が進むにつれ年齢を理由とした経営者の引退が増加します。これまで培ってきた知見・経営資源・雇用が失われることがないよう、次世代の経営者に引き継ぐことが必要とされています。

しかし、中小企業庁が発表している「2021年版 中小企業白書」によると、60代経営者の後継者不在率は48.2%、70代経営者は38.6%、80代以上は31.8%です。

経営者年齢の高い企業でも後継者がいない企業が一定数存在するため、具体的な対策が求められています。

この後継者不足は大きな課題として広く認識されており、近年は政府・自治体・企業などによる取り組みが進んでいます。

この成果が出ているのか、後継者不在率は2017年をピークに減少傾向となっています。

後継者不足の解決では、M&Aによる事業承継が注目されています。

M&Aでは第三者に株式を売却し、会社・事業をまるごと引き継いでもらうという形で事業継承を行います。

M&Aによる事業承継は、事業内容が変わらないこと・従業員を解雇しなくてすむこと・売却益が得られることなどがメリットです。

もちろんまったくの第三者に引き継ぐことになるため、会社内の納得を得られるかは説明次第です。

円滑な第三者承継を実現するため、引き継ぎを希望する人材を一定期間社内で受け入れ、企業内風土や事業内容の教示などを行うといったことも一般的です。

また、新たな経営者を育て、第三者事業承継を希望する企業に紹介し、承継した企業をグループ会社として迎え入れるという事業も登場しています。

事業承継では、すでにあるノウハウ・経営資源・ブランド・人材を活用できるため、ゼロから事業を立ち上げるよりも成長戦略を立てやすいというメリットがあります。

事業継承は、起業のひとつの方法として注目されています。しかし事業継承はゼロからの起業とはまた違ったノウハウが必要となります。創業手帳は、無料で創業コンサルティングを行っています。また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」も無料で発行しております。ぜひご活用ください。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 中小企業 事業承継 投資 株式会社 経営者 資金調達
事業承継手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

災害対策長距離無人航空機の実用化を目指す「テラ・ラボ」が3億円調達
2020年5月20日、株式会社テラ・ラボは、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 大規模災害発災直後の人命救助や救援・復旧作業のために、被災地情報を迅速に収集・分析できる長距離無人航空機…
宿泊施設の業務効率化システム提供の「TradFit」とホテル向けサービスロボット販売の「エイム・テクノロジーズ」が提携
2022年2月15日、TradFit株式会社と、エイム・テクノロジーズ株式会社は、両者の保有する技術の相互活用において提携したことを発表しました。 TradFitは、スマートスピーカーとチャットボット…
日本語文章解析AIの「ストックマーク」が資金調達
2020年2月25日、ストックマーク株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 日本語の文章を解析するAI(=自然言語処理技術)を用いて、企業のデータ・ドリブン経営、デジタル・トランスフォーメ…
給与データベース「OpenMoney給与版」などを運営する「JUKKI」が1.5億円調達
2024年8月8日、株式会社JUKKIは、総額約1億5000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 JUKKIは、企業の給与データベース「OpenMoney給与版」や、個人の資産形成に関するデー…
渋谷区スタートアップビザ出身企業の「ekei labs」が資金調達 体内年齢の検査キットを展開
株式会社ekei labsは、資金調達を実施したことを発表しました。 このプレシード資金調達は、沖縄科学技術大学院大学と提携したファンドを運用する日本のプレシードベンチャーキャピタル、ライフタイムベン…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集