注目のスタートアップ

製造業向け異常検知AIソフトウェアを提供する「アダコテック」が4.2億円調達

company

2022年7月28日、株式会社アダコテックは、総額4億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

また、2022年4月27日には、総額11億円の資金調達の実施を発表しています。

アダコテックは、効率的な異常検知を可能とする製造業向けの異常検知AIソフトウェアを提供しています。

このAIソフトウェアは、国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した「高次局所自己相関(HLAC)特徴抽出法」を用いた画像解析技術を活用しています。

大手自動車会社など累計145社に導入されており、2021年度にはドイツへも進出しています。

異常検知は、製造業などにおいて出荷する製品に異常がないかを調べる作業です。

以前は経験者による目視での異常検知が行われていましたが、AI技術の進展によりAIを活用した異常検知が可能となりました。

目視での異常検知は、見逃しなどのヒューマンエラーや人件費が課題となっていました。

AIで異常検知を代替することでこうしたヒューマンエラーをなくし、人件費を削減できるため、多くの工場で異常検知AIの導入が検討されています。

アダコテックの異常検知AIソフトウェアは、不良データを必要とせず少量の正常データのみで学習できること、高価なGPUが不要で汎用的なPCで処理できること、検知結果がブラックボックス化せずにPDCAを高速に回すことができること、といった特徴があります。

国内は海外と比べて異常検知AIの導入が進んでいないのですが、それは日本での品質管理は100万個中何個というレベルで行われているため、通常の数の教師データを必要とするAIでは、不良データを十分な数用意できないため、異常検知AIを利用することができなかったのです。

アダコテックの異常検知AIソフトウェアは、日本基準の品質管理においても導入可能な異常検知AIであり、今後もその導入数を伸ばしていくと考えられます。

株式会社アダコテックのコメント

このニュースを受けまして、株式会社アダコテック 代表取締役 河邑亮太氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

新規事業として組み込み型のモデルの立ち上げ、提供領域の拡大とグローバル展開の推進、それらを実現していくための組織規模拡大のための採用のための資金となります。

・今後の展望を教えてください。

「モノづくりの進化と革新を支える」というミッションを掲げ、日本発のディープテックカンパニーとして製造業の検品分野における技術的なグローバルスタンダードを確立し、業界全体のDXを推進して参ります。

・読者へのメッセージをお願いします。

アダコテックはこれまで15年を研究開発に投資し、ようやく世の中にお役に立てるプロダクトを開発するに至りました。今回の資金調達を機に、サービスをさらに磨き込み、モノづくりの進化と革新を支えるというミッションに向けて尽力して参ります。今後ともぜひご支援のほど宜しくお願い致します。

AIなどのテクノロジーは世界的に導入が進み、多くの企業が競争力を高めています。そのためテクノロジーの導入に遅れてしまうと相対的に競争力が落ち、大きな損失につながってしまいます。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI アダコテック ソフトウェア ものづくり 株式会社 異常検知 製造業 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

対話型診断AIエージェントプラットフォーム「EQU AI Platform」を開発する「エキュメノポリス」が7.5億円調達
2025年5月2日、株式会社エキュメノポリスは、総額7億5000万円の資金調達を発表しました。 エキュメノポリスは、2022年5月に創業した早稲田大学発スタートアップです。会話AIエージェントプラット…
クラウドファンディング・サイト運営の「CAMPFIRE」が資金調達 ECプラットフォーム運営の「BASE」と資本業務提携
株式会社CAMPFIREは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、引受先であるBASE株式会社とは資本業務提携契約も締結しました。 CAMPFIREは、国内最大のクラウドファンディング・プラッ…
複合型ビューティーシェアサロン「SALON VILLAGE」運営の「WBP」が資金調達
2023年4月6日、株式会社WBPは、資金調達を実施したことを発表しました。 WBPは、美容従事者向け複合型ビューティーシェアサロン「SALON VILLAGE(サロンビレッジ)」を運営しています。 …
バーチャルライブプラットフォーム運営の「VARK」が6億円調達
2021年5月17日、株式会社VARKは、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 バーチャルライブプラットフォーム「VARK」を運営しています。 バーチャル空間でライブイベントを楽しめるサ…
法人プリペイドカード一体型経費精算サービス「Staple」提供の「クラウドキャスト」が資金調達
2022年7月7日、クラウドキャスト株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、三井住友信託銀行株式会社がSBIインベストメント株式会社と共同で設立したプライベートファンド「SuMi…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集