注目のスタートアップ

海事産業のDXを目指す「Marindows」が資金調達

company

2022年6月30日、Marindows株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、三井住友ファイナンス&リース株式社です。

海上でも速い通信が行える次世代ブロードバンド通信の登場を見据え、海上統合デジタルプラットフォーム「Marindows」の構築を目指しています。

「Marindows」は、船員の働き方改革、船員と船舶の安全向上、船員の健康向上を実現するプラットフォームです。

船員の働き方では、船員向け業務支援端末「マリコ」を通じ、海事産業のデジタル化に必要な、労務管理アプリ・ヘルスケアアプリ・業務支援アプリを提供します。

船員と船舶の安全向上では、ネットワーク型ドラレコ「ドラコ」とポータブル電子海図「ナビコ」により、安全性の向上、船舶の見える化、保険連動・証拠保全を実現します。

船員の健康向上では、産業医対応・遠隔診察・遠隔処方・ストレスチェック・デジタル船員手帳連携を備えた船員の健康を守るためのサービスを提供します。

また、内航船の通信デバイドを抜本的に解消するため、衛星ブロードバンド通信の普及を加速させる取り組みも進めます。

今回の資金は、各種サービスの開発の加速、人材採用に充当します。

陸上では大容量・高速の通信インフラの整備が進み、多くの人びとはスマートフォンなどの端末でインターネットにアクセスして情報を取得したり便利なアプリを活用しています。

一方海上では、大容量の通信インフラの構築が困難であったこともあり、インフラ整備とリーズナブルなサービスの提供が遅れており、デジタル化が進みづらい状況に置かれています。

たとえば、海上でよく利用されている衛星通信は月額約14万円ほどかかります。また、通信速度が最大で約400kbpsと、陸上の約1/100以下の通信速度しか出ません。

しかし、テクノロジーの進展により、安価かつ高速な衛星通信サービスが提供されはじめています。

テスラのイーロン・マスク氏が設立したSpaceX社が提供する衛星通信サービス「Starlink」は、基本プランが月額99ドル(約1万3,000円)で、通信速度の中央値も約97Mbpsとなっています。これはほとんど地上のモバイル通信の速度とかわりません。

この衛星通信サービスの提供に伴い海上においてもITの活用が大幅に進むと考えられており、Marindowsはこの海上のデジタル化を見据え、海事産業全体をDXするために事業を進めています。

創業期はなにも導入されていないまっさらな状態なため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。「冊子版創業手帳」では、社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DX Marindows デジタル デジタル化 内航船 株式会社 次世代 海上物流 海上輸送 海事産業 海洋産業 海運 物流 船舶 資金調達 通信
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ブロックチェーン事業を展開する「Opening Line」がセキュリティ対策に強みを持つSIer「ラック」と業務提携
2022年6月13日、株式会社Opening Lineは、株式会社ラックと、業務提携契約を締結したことを発表しました。 Opening Lineは、さまざまな分野へのブロックチェーン技術の実装のため各…
移住マッチングプラットフォーム「たびすむ」を運営する「BeA」が1億7,480億円調達
2022年11月1日、株式会社BeAは、総額1億7,480億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンクと、株式会社…
無料の事業計画作成サービス「ProfinanSS」がリリース
2019年12月18日、株式会社プロフィナンスは、「ProfinanSS(プロフィナンス)」をリリースしたことを発表しました。 「ProfinanSS」は、事業計画を無料で簡単に作成できるWebサービ…
ナノ分離膜を用いた革新的CO2回収技術を保有する「Carbon Xtract」に「九州大学」が出資・事業参画
九州大学は、2023年5月に双日株式会社が主体となって設立したCarbon Xtract株式会社に、出資による事業参画を行うことを発表しました。 Carbon Xtractは、分離ナノ膜を用いて大気か…
自律ロボット遠隔支援サービスなどのロボットシステムやロボット開発技術を提供する「キビテク」が8.1億円調達
2024年3月27日、株式会社キビテクは、総額8億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 キビテクは、東京大学の人型ロボット研究室JSK(情報システム工学研究室)出身者を中心に2011…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集