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2022年7月1日アフリカの未電化・未電波地域に電気・通信を届ける「TUMIQUI」を展開する「シュークルキューブジャポン」が資金調達
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2022年6月30日、株式会社シュークルキューブジャポンは、資金調達を実施したことを発表しました。
引受先は、関西電力グループのコーポレートベンチャーキャピタル・合同会社K4 Venturesと、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社です。
シュークルキューブジャポンは、アフリカの未電化・未電波村落に電気と通信を届ける「TUMIQUI」事業を展開しています。
携帯型太陽パネル、充電・蓄電装置、Wi-Fiがつながる通信機器、LED電球をセットにした「TUMIQUI Smart Kit(ツミキ・スマート・キット)」と、太陽光発電パネルと長距離通信アンテナを組み合わせたデジタルインフラ構築モデル「TUMIQUI Power Digital Solutions(ツミキ・パワー・デジタル・ソリューション)」の2つのサービスを展開しています。
「TUMIQUI Power Digital Solutions」は、2021年3月にセネガル共和国サンジャラ市と協力し、関西電力との協業により実証実験を行っています。
この実証実験では、サンジャラ市中央高校に親アンテナを設置し、3~5km離れた2か所の村落に子アンテナを設置し、高速通信でつなぐことに成功しています。
今回の資金は、「TUMIQUI Smart Kit」のレンタル事業の開始、「TUMIQUI Power Digital Solutions」の展開分野の拡大、アフリカ「Agriculture as a Service(AaaS)」事業の創出に充当します。
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独立行政法人国際協力機構の資料「JICAによるアフリカ電力開発支援」によると、2014年の時点では、サブ・サハラアフリカ全体の電化率は35%程度で、農村部に限ると19%と低い電化率になっています。人口でいうと6億人を超える人びとが電気のない生活を送っています。
一方で、固定回線の整備よりも基地局の点での整備が比較的簡単なこともあり、2000年あたりからフィーチャーフォンやスマートフォンが普及しています。
2021年時点では携帯電話の普及率が90%を超えている国も多く、またモバイルブロードバンドにアクセスできる人口も50%前後となっています。
とはいえ、こうしたモバイルブロードバンドは低速なものが多いのが現状です。高速通信や電気が届かない地域はいまだ多く、とくにセネガルでは工業・教育のデジタル実現の課題となっています。
このようにアフリカはインフラや法律の整備が遅れていますが、この状況を新たなビジネスを試すことができるとプラスに捉える企業も多く、海外企業の英語圏の国への参入が目立ちます。
一方、シュークルキューブは、もともとグローバルICT企業として2008年にフランス・パリに設立された企業です。2018年に日本法人が設立され、グローバルICT事業、アフリカ事業、海外進出推進事業を展開しています。
フランス語圏でICT事業を展開していたという経験があるため、アフリカのなかでも、英語圏の企業が進出していないフランス語圏の国でビジネスを展開できます。
シュークルキューブジャポンは、安全性が高く、地域の電化のニーズがあり、競合が少ないセネガル共和国においてインフラ構築事業を進めています。将来的にはアフリカ各国へと事業を展開していくことになるでしょう。
社会課題の解決はビジネスとして行えるものもあります。しかしビジネスとして成立させるまで、資金をどう調達するかが大きな課題となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。
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