注目のスタートアップ

病院や医師向けのAI関連医療機器を開発する「アイリス」が資金調達

company

2022年6月29日、アイリス株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。これにより累計調達額が約40億円に達しています。

アイリスは、病院や医師向けのAI関連医療機器を開発しています。

2022年6月現在、AIを用いた感染症診断用AI医療機器の開発、咽頭を撮影するために特化した専用カメラの開発などに取り組んでいます。

咽頭カメラを搭載したAI医療機器「nodoca」は、2022年4月26日に日本ではじめてAIを搭載した新医療機器として製造販売承認を取得しています。

「nodoca」は、喉の画像を解析することでインフルエンザ感染症の診断ができるAI医療機器です。

今回の資金は、「nodoca」の量産体制や、セールス・マーケティング体制の構築、次期製品・パイプライン拡充のための研究開発に充当します。

インフルエンザの患者には、喉にインフルエンザ濾胞という腫れ物ができます。

これを見分けることでインフルエンザにかかっているかどうかを診断できるのですが、健康な人やただの風邪の場合であっても喉には似たような腫れがあるため、インフルエンザ濾胞の見極めは経験のある医師にしかできません。

アイリスの「nodoca」は、この咽頭画像のビッグデータをAI分析しインフルエンザ濾胞を見分けることでインフルエンザを診断するAI医療機器です。

インフルエンザの一般的な検査方法は、鼻の奥や喉の粘膜を長い綿棒のようなもので擦り、専用の診断キットで診断するというものです。この検査方法は苦痛を感じることもあるため、新たな検査方法が求められていました。

「nodoca」は、喉を撮影するだけであるため苦痛がなく、またスピーディに診断できることを特徴としています。

また、アイリスはこの画像解析技術をもとに、インフルエンザ以外の感染症や疾患を検知するAI医療機器の開発を進めています。

カメラ機器は比較的安価に製造できるため、AI画像解析を活用した医療機器は今後大きく広まり、臨床現場で活用されていくと考えられます。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI nodoca アイリス インフルエンザ カメラ 医療機器 感染症 撮影 株式会社 診断 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

“匂い”のAI・IoTソリューション提供の「レボーン」が資金調達
2020年10月7日、株式会社レボーンは、資金調達を実施したことを発表しました。 独自の技術で開発した匂いセンサーとAIにより、匂いの可視化や、官能評価の単一化など、様々な“匂い”ソリューションの提供…
「土屋」が障害者福祉施設で働く人向け動画研修システム「ウェルビーラーニング」を運営する「フェアテクノロジーズ」に出資
2023年2月10日、株式会社土屋は、株式会社フェアテクノロジーズに500万円の出資を行ったことを発表しました。 フェアテクノロジーズは、障害者福祉施設で働く人向けの動画研修システム「ウェルビーラーニ…
税理士事務所に特化したSaaS「ZoooU」を提供する「Beso」が資金調達
2022年12月22日、株式会社Besoは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、三菱UFJキャピタル株式会社が運営する「三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合」です。 Besoは、…
通信業界に特化した販売応援事業やショップスタッフ育成研修事業などを展開する「育成アシスト関西」と「ピアズ」が資本業務提携
2022年10月14日、株式会社ピアズは、株式会社育成アシスト関西と、資本業務提携を行うことを発表しました。 育成アシスト関西は、株式会社育成アシストの子会社として2018年3月に設立された企業です。…
ECサイトに延長保証を提供するサービス「proteger」を展開する「Kiva」が4.5億円調達
2022年12月7日、株式会社Kivaは、総額約4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Kivaは、ECサイトに最短即日で延長保証を提供するサービス「proteger(プロテジャー…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集