注目のスタートアップ

アニメーション作品を始めとする中国映画の日本配給などを展開する「面白映画」が資金調達

company

2022年5月27日、面白映画株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

また、中国でデジタル出版・版権許諾・アニメ・映画投資などのIPビジネスを展開する大手企業・中文在線数字出版集団股份有限公司を始めとした事業会社2社が新規株主として資本参画したことをも併せて発表しました。

面白映画は、中国映画の日本市場への展開のため、アニメ映画のプロデュース・マネジメント業務を行っています。

具体的には以下の6点の事業を行っています。
・中国映画の日本配給
・映画コンテンツ二次許諾によるライセンス経営
・映画企画及びプロデュースによるコンサルタント業務
・チケット販売や代理販売によるチケットシステムの経営
・映画宣伝による広告業務
・映画関連グッズ販売業務

また、2022年1月19日から、グランドシネマサンシャイン池袋で、毎週水曜日の中国映画を上映する特集上映企画「電影祭」を開催しています。

この「電影祭」は、4月からシネマート心斎橋で「電影祭・関西」を開催しているほか、5月から週1回の上映から毎日上映へとパワーアップさせています。

今回の資金は、中国映画の海外フルライツの獲得、中国映画コンテンツの企画・開発・投資、映画以外のコンテンツ事業の開拓に充当します。

中国のアニメ産業は急速に発展しています。2017年には約2.5兆円の市場規模に到達し、日本の市場を上回りました。

中国のアニメ産業が拡大しているのは、国産アニメを育成するため国が保護と支援策を展開していること、中国全体のGDPが向上しクリエイターにも適正な給与が支払われていることなどが理由だと語られます。

2019円7月に公開された『哪吒之魔童降世』は、中国国内で50億元(約770億円)もの興行収入を記録しています。中国で2019年に公開された『千と千尋の神隠し』の年間興行収入が約4.9億元(約75.6億円)であることを考えれば、これがいかに大ヒットであるかわかることでしょう。

中国のアニメ映画は自国内での消費・発展を目的とし、神話・民話などを題材とした作品が多くなっています。そのため当初は海外展開があまり上手くいかなかったのですが、近年の技術力の向上、作品の多様化、海外のスタジオなどとの共同制作を通じ、着々と海外展開を進めています。

面白映画株式会社のコメント

このニュースを受けまして、面白映画株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

1. 弊社の日本でのメイン事業は中国映画の配給及び二次利用展開になりますが、常に中国の優れたコンテンツを調達しないといけません。
今回の資金調達はコンテンツ許諾契約に必要な資金を募集しましたし、中国の大手上場コンテンツ会社と資本業務提携の関係も築きました。

2. 中国にこれから生まれるポテンシャルのある映画コンテンツに早期投資及び企画サポートなどのサービスを提供します。

3. 映画だけでなく、テレビアニメや漫画や小説など全般のコンテンツ事業を日本で展開することをチャレンジしたいと思います。

・今後の展望を教えてください。

「面白映画株式会社」は「面白いことを、もっと多く」というビジョンの下、日本の方々に新しく面白い映画をどんどん提案したいと考えています。

また、日中間のコンテンツ交流の架け橋となり、映画作品の日中共同制作、映画業界の人材交流、コンテンツの海外展開促進などにも更に尽力していきます。

コンテンツの交流によって相互理解を深め、新たなチャンスを生み出し、日中コンテンツ業界に新しい価値を創出してまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

近年以来、中国の映画コンテンツの数が増え、クオリティもどんどん高くなりましたが、日本市場での存在感がまだまだ弱く、弊社がかつて参加していた「羅小黒戦記」や「白蛇」などの配給成功事例がありつつ、まだ日本の観客に知られていない優れたコンテンツがたくさんあります。

我々がそれらのコンテンツを発掘し、弊社の「電影祭」企画を始め、日本全国の観客に届き、楽しんでもらいたいと考えております。

ぜひ弊社がグランドシネマサンシャイン池袋とシネマート心斎橋で主催している「電影祭」を応援してください。

海外市場は非常に大きな市場であるため、参入することで利益の向上を見込めます。「冊子版創業手帳」では、海外展開の始め方のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IP アニメ アニメーション コンテンツ ライセンス 中国 作品 映画 株式会社 資金調達 配給 電影祭
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

動画マーケティングなどの「エビリー」が2.5億円調達
2019年12月23日、株式会社エビリーは、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 YouTubeを中心とする動画プラットフォーム上のデータベース・分析ツール「kamui tr…
半導体検査装置の検査時間短縮を実現する“電子ビーム生成装置”を提供する「Photo electron Soul」が6.2億円調達
2020年7月17日、株式会社Photo electron Soulは、総額6億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 名古屋大学発ベンチャーで、独自の革新的な電子ビーム技術を核に開発…
農業由来カーボンクレジットの生成・販売やボランタリークレジットの調達サービスを展開する「フェイガー」が7,200万円調達
2023年1月18日、株式会社フェイガーは、7,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フェイガーは、農業由来カーボンクレジットの生成・販売や、ボランタリークレジットの調達サービスを展開し…
新卒就職活動支援サービス「キャリアの実」 新規利用で新卒採用手数料が50%offになるキャンペーンが開始
2020年10月1日、株式会社ライト通信は、グループ会社である株式会社C3が提供する「キャリアの実」においてキャンペーンを開始することを発表しました。 キャンペーン内容は、「キャリアの実」を新規利用す…
医療用画像処理ソフトウェア「Holoeyes MD」や医療VRサービス提供の「Holoeyes」が資金調達
2021年11月5日、Holoeyes株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 医療用画像処理ソフトウェア「Holoeyes MD」を提供しています。 CT・MRIなどから得られた画像情報を…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】