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絵本の情報・通販サイトを運営する「絵本ナビ」が11億円調達

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2022年5月10日、株式会社絵本ナビは、総額約11億円の資金調達を実施したことを発表しました。

絵本ナビは、絵本の情報・通販サイト「絵本ナビ」を運営しています。

100社を超える出版社の絵本の画像・紹介文の掲載とその販売だけでなく、全ページ試し読みサービス、月額制による絵本読み放題サービス、絵本ムービー、読み聞かせサービスなども提供しています。

今回の資金は、読み放題アプリのサブスクリプションサービス「絵本ナビプレミアム」・英語の絵本で発音練習ができる英語学習アプリ「絵本ナビえいご」、メディア・Eコマースの既存事業の拡大に充当します。

また、これらサービスでの配信を前提としたデジタルでの絵本制作(絵本ナビオリジナルレーベル)を予定しており、さらに既存作品を含めた海外展開に取り組んでいきます。

紙+電子出版市場は、近年は若干の上昇傾向が見られるものの、ピークである1996年の約2.6兆円から比べると、約1.6兆円(2021年)と大きく縮小しています。

一方で、絵本市場は少子化が進展しているのにも関わらず成長を続けている市場となっています。

要因としては大手出版社の参入や、親子の時間を豊かにするものとして受け入れられていること、SNSによる口コミなどによってヒットする作品が増えていること、祖父母世代といった購入者が増えていることなどが挙げられています。

絵本業界では長い間読み継がれてゆくロングセラー作品が少なくありません。『はらぺこあおむし』や「ぐりとぐら」シリーズは読んだことがある人も少なくないでしょう。

絵本を選ぶ親としても、こういったロングセラー作品のほうが安心でき、また自分が好きだったという記憶があれば、さらに購入の後押しとなります。そのため絵本の新刊を売ることは難しいという課題があるのです。

ネット販売であれば、書店のように全ページの試し読みができないため、さらに購入までのハードル上がってしまいます。

「絵本ナビ」では全ページ試し読みという、一見絵本が売れなくなってしまうようなサービスを提供しています。しかしこの全ページ試し読みは売上増加につながる施策となったようです。

さらに無料会員は月に試し読みができる冊数が3冊に絞り、月額会員になることで冊数が無制限になるという仕組みにしています。さらには月額会員ではクーポンの提供や送料無料といったインセンティブを提供することで、絵本の購入を促すような仕組みを構築しています。

絵本は教育のためにも読み聞かせることがあります。また、大人にとっても読書は良い学習方法のひとつです。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「総務手帳」では、書店員が選ぶ社員教育に使える本10選を紹介しています。

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