注目のスタートアップ

ファッションSNS運営の「SPRING OF FASHION」が3,000万円調達 コミュニティ型ウェブ接客ツールをリリース

company

2022年4月6日、株式会社SPRING OF FASHIONは、総額3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

SPRING OF FASHIONは、ファッションSNS「STYLISTA(スタイリスタ)」を運営しています。

“だれでもスタイリストになれる”を特徴に、自分で好きなコーディネートを提案することができ、そのコーディネートのアイテムが売れた場合、スタイリストに報酬が分配されるという仕組みを搭載したファッションSNSです。スタイリストになるには、申請を行い審査を通過する必要があります。

コーディネートは、InstagramなどのSNSと同様にスタイリスト自身が着用した画像を投稿できます。投稿したアイテムは「STYLISTA」上に登録されているアイテムと紐づけることが可能で、同じアイテムがない場合でも、類似アイテムを表示させることができます。

ほかにも、「STYLISTA」に投稿されているコーディネート・アイテム画像を選定(PICK)してコーディネートを提案することもできます。

また、ユーザーは好きなスタイリストにコーディネートの提案・相談ができ、スタイリストはその内容に沿って提案・販売を行うことも可能です。

2022年4月6日から、アパレル企業向けにコミュニティ型ウェブ接客ツールとしての機能を提供しています。

アパレル企業は「STYLISTA」を導入することで、自社ECサイトにユーザーからのコーディネート提案を受けつけることができる「相談する」ボタンを表示することが可能となります。ユーザーからの提案があった場合、「STYLISTA」に登録しているスタイリストが導入企業のアイテムをもとにコーディネートを提案するという仕組みです。

初期費用・月額利用料は無料で、売り上げ貢献度に応じた報酬のみを支払う、完全成果報酬制度を採用しています。

ファッションアイテムは自身の身体にフィットするサイズ感が重要です。そのためアパレル業界ではECがあまり普及していなかったのですが、オンライン試着など新たな技術の導入や、サイズ違いによる交換無料などの施策を打ち出すアパレルECの登場によりファッションECは堅調に成長しています。

特に新型コロナウイルスの影響は大きなものでした。店舗型ビジネスは客足が途絶え、事業を継続していくためにはECなどの新たな取り組みが必要となったのです。

ECでは店舗と違って顧客の相談などを即座に聞き、コーディネートを提案したりすることが困難です。そのため顧客情報を活用し、好みのアイテムをレコメンドしたり、新作情報・セール情報をメール・SNSなどで通知するというマーケティングが主となっています。

そんな中、Instagramなどのインフルエンサーが発信するコーディネートを参考にアイテムを購入するという人が大幅に増加してきています。また、比較的フォロワーの少ないユーザーであればDMなどでコーディネートの相談を受けつけてくれることもあります。このようなことから、個人の情報発信が影響力を持つようになってきていると考えられています。

「STYLISTA」は、こういったSNSでのコーディネートの提案・相談をシステムに組み込んだファッションSNSです。フォロワー数が500人といったマイクロインフルエンサーでも登録が可能であることを特徴としています。2021年3月のサービス開始から1年経過時点で、登録スタイリストが約2,000名を突破しています。

今回のリリースした機能は、アパレル企業のECから「STYLISTA」スタイリストの提案を受けられるようにするというものです。

ファッションECではスタイリストなどにコーディネートの提案ができるようなチャット機能などを搭載しているところもありますが、「STYLISTA」はプロのスタイリストやショップ店員ではなく、インフルエンサーなど個人を活用するところが特徴的です。

ファッションECが成熟していくにつれ、コーディネート提案などの付加価値の重要性が高まっていくことが考えられます。「STYLISTA」の今後に注目が必要です。

ECサイトはプロダクト販売のチャネルとして重要な存在です。ただ販売するだけでなく、企業・ブランドの価値観を発信するためのものとして活用することもできます。「冊子版創業手帳」では、創業期におけるECサイトの導入について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ EC SNS アパレル コーディネート コミュニティ ファッション 提案 株式会社 相談 販売 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

メンズ・スキンケア・ブランドの「バルクオム」が5億円調達
2018年12月10日、株式会社バルクオムは、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 メンズ・スキンケア・ブランド「BULK HOMME」を展開しています。 累計200万本以上を出荷し、…
LINEマンガ展開の「LINE Digital Frontier」が86億円調達へ
LINE株式会社の完全子会社である、LINE Digital Frontier株式会社は、86億円の資金調達を実施することを決定したことを発表しました。 引受先は、韓国・京畿道を拠点とする、NAVER…
SaaSのプリセールス・オンボーディングを支援するツール「Arch by HiCustomer」を提供する「HiCustomer」が資金調達
2022年12月21日、HiCustomer株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 HiCustomerは、SaaSのプリセールス・オンボーディングを支援するツール「Arch by HiC…
フリーランス向け賃貸与信アプリ「smeta」など運営の「リース」が7,000万円調達
2020年3月31日、リース株式会社は、総額約7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 フリーランス向け賃貸与信アプリ「smeta(スメタ)」や、フリーランス向け家賃債務保証サービス「s…
「THE BORDER」がキッチンカー事業「one’s Wish CAR」を開始
2022年2月10日、株式会社THE BORDERは、「one's Wish CAR(ワンズウィッシュカー)」事業を開始したことを発表しました。 「one's Wish CAR」は、“外で楽しむイタリ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集