注目のスタートアップ

災害対策DXや長距離無人航空機「テラ・ドルフィン」の開発に取り組む「テラ・ラボ」が資金調達

company

2022年3月8日、株式会社テラ・ラボは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社ACSLと、DRONE FUND株式会社です。

長距離無人航空機「テラ・ドルフィン」の開発や、広域災害対策情報支援プラットフォーム「テラ・クラウド」を活用した災害対策DXに取り組んでいます。

「テラ・ドルフィン」は、衛星通信による長距離無人航空機です。主に災害時などにおける地上の被害情報を収集する機体として開発されています。

全幅4.3mの機体である「TERRA Dolphin 4300」は、航続時間が10時間で、巡航速度が100km/h~150km/h、航続距離は1,000kmとなっています。

また、災害の発生時には、ドローンやヘリなどで上空から情報収集を行い、「テラ・クラウド」を通じて自衛隊・警察・消防署等に提供しています。2021年7月に発生した熱海市土砂災害の調査において実際に情報を提供したという実績があります。

「テラ・クラウド」は、テラ・ラボから提供される情報の管理だけでなく、自治体・警察・消防・民間で分散している災害情報を一元管理することができるプラットフォームです。

今後、「テラ・クラウド」導入拡大のため、株式会社ACSLが開発した国産ドローンを自治体や消防等で活用できるよう支援し、災害対策DXを推進していく予定です。

今回の資金は、「テラ・ドルフィン」の開発、「テラ・クラウド」を活用した災害対策DXの早期実現に向けた施策に充当されます。

日本の自然災害件数は変動を伴いながらも増加傾向にあります。また、気候変動による豪雨災害も目立っているほか、大きな被害をもたらすと予測される南海トラフ地震の発生も予見されており、災害対策は喫緊の課題となっています。

災害時の避難や救助などを円滑にするためには、迅速な情報収集が欠かせません。

近年のドローンといったテクノロジーは災害時の情報収集において大きな役割を果たすと考えられており、ドローンの開発や周辺サービスの開発が続けられており、すでに実際の災害現場においても活用されています。そのなかでも無人航空機は、リスクの高い現場や夜間でも飛行が可能であるため、災害現場では非常に役立つもののひとつです。

空撮などでよく使われる水平のプロペラを搭載した小型ドローンは連続飛行時間が短く、約10分~40分程度しか飛行することができません。そのため広範囲の情報を収集するためには、複数台・複数回飛ばす必要があるのです。

テラ・ラボの開発する「テラ・ドルフィン」は、一般的な飛行機のような見た目をしており、小型ドローンよりも大型になってしまうのですが、連続飛行時間が10時間と非常に長いことが特徴的です。

またテラ・ラボは、広域災害対策情報支援プラットフォーム「テラ・クラウド」による災害対策DXも推進しています。

災害現場での迅速な情報収集と正しい情報の活用は非常に重要なのですが、多くの現場では複数の組織が関わることが多く、その間での情報管理がスムーズにいっているとは言い難い状況にあります。

災害対応にあたる組織が同じ情報管理・共有システムを利用すればそういった課題を解決できるため、テラ・クラウドは「テラ・クラウド」の導入拡大にも力を入れています。

これまで世になかったプロダクトを開発するためには、研究開発のための潤沢な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ACSL DX テラ・クラウド テラ・ドルフィン テラ・ラボ ドローン 一元管理 情報 情報収集 株式会社 消防 災害 災害対策 無人航空機 自治体 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
合同会社と株式会社の違いサムネイル
合同会社とは?株式会社との違い、メリット・デメリットをわかりやすく比較
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

プリペイドカード型の福利厚生サービスを提供する「miive」が5.8億円調達
2022年7月20日、株式会社miiveは、総額5億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 miiveは、エンゲージメントを向上するEX(従業員体験)プラットフォーム「miive」(2…
位置情報データの活用を可能にするクラウドサービスなどを提供する「クロスロケーションズ」が3.8億円調達
2022年8月4日、クロスロケーションズ株式会社は、総額3億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 クロスロケーションズは、独自開発の位置情報ビッグデータ解析エンジン「Location…
クラウド型保険代理店システムを提供する「hokan」が15億円調達
2023年10月6日、株式会社hokanは、総額約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 hokanは、クラウド型保険代理店システム「hokan」を提供しています。 見込みから保全までの情報…
屋内空間専用の産業小型ドローン「IBIS」開発・提供の「Liberaware」が2.6億円調達
2020年4月27日、株式会社Liberawareは、総額約2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 屋内空間専用の産業小型ドローン「IBIS(アイビス)」を開発・提供しています。 …
「アツラエ」によるApple Watchを活用した法人向けウェルネスサポートサービス「Wellness Aile」 8/1から提供開始
2022年7月7日、株式会社アツラエは、「Wellness Aile(ウェルネス エール)」を2022年8月1日(月)から提供開始することを発表しました。 「Wellness Aile」は、Apple…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集