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2018年12月27日 注目のニュース宇宙旅行の「PDエアロスペース」が5.6億円からさらに2.2億円調達。開発の行方は!?創業手帳・代表がさくっと解説。応援方法も紹介
必要資金も困難も、そして夢も桁外れな宇宙ビジネス。そんな宇宙ビジネスに挑戦するのが日本のPDFエアロスペース。今回の資金調達を、創業手帳がさくっと解説しました。
追加の資金調達!
2018年12月25日、PDエアロスペース株式会社は、総額2億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
東北大や中部日本放送、フューチャーベンチャーキャピタル、阿波製紙、個人投資家2人を引受先とする第三者割当増資で調達した。
代表取締役&チーフエンジニアは緒川 修治氏で、三菱重工で戦闘機の開発や、自動車部品メーカー、JAXAの実験参加を経て起業。
2019年に、日本初となる「無人宇宙飛行実験機による宇宙空間(高度100km)への到達および帰還」を目指しています。
さらに5分間の無重量状態を楽しめる宇宙旅行サービスを24年に商用化する計画。
今回の資金をもとに、実験機に搭載する新型エンジンおよび機体の開発を更に進める計画です。
前回は?
同社は、既に、PDエアロスペースは2018年5月31日、ANAホールディングスやH.I.S.、ハウステンボス、みずほキャピタル、オプティマ・ベンチャーズなど5社から、総額5.2億円の資金調達を行ったと発表しており、今回はさらなる資金の調達になります。
何が凄いの?
何が凄いのかというと、一般的なロケットは垂直に打ち上げるのですが、飛行機のように水平に離着陸する「宇宙まで行ける飛行機」のようなもので、スペースプレーンと言われています。
同社はコスト1/100の宇宙旅行を目標に掲げています。
スペースプレーンで有名なのはアメリカのスペースシャトルとボーイングX-37があります。
同社は、大気中の空気を使ったジェットエンジンと、空気が薄くても燃焼可能なロケットエンジンを一体化した、次世代エンジン技術の特許を保有しています。
宇宙まで行ける飛行機ですから、実現すれば宇宙旅行がぐっと身近になるわけです。
ANAやH.I.Sなどこの領域で実用化後に売上面で貢献しそうな会社が既に投資および人的サポートをしている。
また今回の投資家にテレビ局が入っているのも、開発の過程からコンテンツになると見ていると思われる。
(日本初の有人宇宙飛行は当時TBS社員の秋山豊寛氏で、旧ソ連のソユーズに搭乗。ジャーナリストで初めて宇宙空間から報道。)
打ち上げに向けての産業界の応援団とも言えるだろう。
また、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 等からの受託開発も行っている点から同社の技術水準や期待の高さが伺えます。
日本は宇宙ロケットを飛ばす技術を国全体で保有している数少ない国の一つですが、官需が9割以上で、民間需要、特に宇宙ビジネスを手がけるベンチャーが少ないと言われ、そこに風穴を開けるプロジェクトという意味合いもあります。
懸念は?
宇宙開発について回るのは、巨額な資金と、開発遅延などのリスク。
同社も当初の計画から修正をしながら資金調達と技術を積み重ねている。
今回の調達額は日本のスタートアップとしては非常に大きい一方で、同じく宇宙ビジネスを手がけるイーロン・マスクのスペースXの時価総額は200億ドル(20兆円以上)で桁違いの資金量になる。
仮に技術力が高かったとしても、それを支える資金面では、ユニコーンクラスの海外のベンチャーと競争するには日本の資金調達環境はまだまだ薄いと言わざる得ないだろう。
まとめると?
・実現すると宇宙旅行が身近に!
・同社の保有している技術レベルは高い。
・ANA、H.I.Sなどが出資者、人的な支援でも入っており強力な支援者が居る。
・合計7億円以上の資金調達は日本では多いが世界的に見れば多くはない(同社というより日本の調達環境の課題)。
・規模の大きさから見て追加調達が必要になる可能性が高い。
・成功すれば日本の民間宇宙ビジネスとして貴重な成功例に。
編集部所感
大変そうだが応援したい。
補足情報では、拠点の碧南市で、本プロジェクトのふるさと納税を実施しており100名以上が寄付している。
クラウドファンディングはあくまで気持ち的な金額だが、賛同する方はふるさと納税で応援するのも一つの手だろう。
ふるさと納税のユニークな使い方としても紹介。
https://www.furusato-tax.jp/gcf/201
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