Microsoft Loopとは?使い方や特徴・3つの要素を解説!

創業手帳

Microsoft版のNotionとの声も!一部機能が「Teams」・「Outlook」で利用可能

Microsoft Loopは、強力かつ柔軟なキャンバス機能にコンポーネントを組み合わせた新しいアプリケーションです。

2021年11月2日に開催された「Microsoft Ignite」で発表されて以降、しばらくの間、何も進展がない状態が続いていました。

しかし、2022年6月を皮切りに、少しずつ機能がロールアウトされており、一部機能を利用したユーザーからは、Microsoft版のNotionだという声も上がっています。

本記事では、全貌が現れつつあるMicrosoft Loopについて、機能を中心にどんなアプリケーションであるのかをご紹介していきます。

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Microsoft Loopとは?


出典:Microsoft公式サイト

Microsoft Loopは新しいキャンバスアプリケーションで、「Office」や「Teams」・「Outlook」などの、現在Microsoftがリリースしているさまざまなアプリ間の繋がりをさらに高めるものであると発表されています。

アプリ間の移動をなくしたうえで、チーム内での情報共有・共同編集を可能にします。

そんなMicrosoft Loopのポイントは下記の3点です。

  • 離れていても、一緒に作業
  • すべてを 1 つの場所で見る
  • 同期を維持し、順調に進める
引用元:Microsoft公式サイトより引用

本項では、Microsoft Loopの料金や現在の利用状態、リリース日について紹介します。

Microsoft Loopの料金

現在、Microsoft Loopの料金は公式で発表されていない状態です。

まだ、ロールアウトされていない機能が多くある様子であるため、全ての機能がロールアウトされ次第、公式から発表されるでしょう。

Microsoft365内の商用ライセンスとして組み込まれる予定とのことで、TeamsやOneDriveなどでMicrosoft Loopの機能が利用できるようになることが予想できます。

いつからリリースされる?順番待ち・プレビュー版が利用可能

前述の通り、Microsoft Loopは機能が順次ロールアウト中であるため、正式なリリース日は確定していません。

現在は順番待ちリストへの登録が可能な状態になっています。

Microsoftのアカウントがあれば、簡易的なアンケートに答えるだけで順番待ちリストへの登録が行えるようになっていますので、気になる方は今のうちに、順番待ちリストへ登録するといいでしょう。

また、現在は「プレビュー版」やLoop components(ループコンポーネント)と呼ばれる一部の機能が「Teams」・「Outlook」で利用できる状態となっています。

プレビュー版でも全ての機能を利用することはできず、一部の機能のみが利用できる状態です。

利用したユーザーから、Microsoft版のNotionだという声があがっていたため、実際にプレビュー版を利用してみたところ、確かにUIがNotionに似ている印象を受けました。

Microsoft Loopで使える3つの機能

続いて、Microsoft Loopで利用できる機能についてみていきましょう。

Microsoft Loopで実装される機能は、大きく下記の3つであることが発表されています。

  • Loop workspaces(ループワークスペース)
    プロジェクトの重要な情報を集約した共有スペース
  • Loop pages(ループページ)
    コンポーネントやファイルの管理や整理を行う
  • Loop components(ループコンポーネント)
    リストやノートなどさまざまな項目を活用できる最小単位

現在では、まだ使うことができない機能もありますが、公式で発表されている情報をまとめて紹介いたします。

Loop workspaces(ループワークスペース)

1つ目の機能は、Loop workspaces(ループワークスペース)です。

ワークスペースでは、複数人が同時に作業を行うことができ、情報のグループ化も可能なため、全体の整理から個々人の進捗管理まで行うことができます。

バラバラになりがちな、細かい情報を1つのワークスペースでまとめることで、プロジェクトの全体像を把握しながら、効率的に業務を進めていくことができるでしょう。

また、情報が集約されているため、途中から参加した場合でも、どのタスクがどのような状態であるのかといった、状況の確認が容易になります。

下記では、複数人が同時に作業している様子が収録されています。

引用元:Microsoft公式サイト

Loop pages(ループページ)

2つ目の機能は、Loop pages(ループページ)と呼ばれる機能です。

ループページでは、コンポーネントをはじめ、リンクやファイルなどのデータを集約し、整理できます。

また、共同作業も可能なため、さまざまな情報を共有しながら、チーム内で一緒に作業を進めていくことが可能です。

拡張も可能なため、プロジェクトやタスクの大きさに合わせて、柔軟なアレンジができるようです。

下記は、ループページ内で情報を整理し、共同作業を行っている様子が収録されています。

引用元:Microsoft公式サイト

Loop components(ループコンポーネント)

3つ目の機能は、Loop components(ループコンポーネント)と呼ばれる機能です。

ループコンポーネント機能は、Microsoftからリリースされている、OfficeやTeams・Outlookを繋ぐ場所として利用できるようです。

具体的には、メールやチャット・共同で編集可能なノートをコンポーネント上で呼び出すことで、チーム内で情報を共有して作業できます。

集約された情報は、それぞれのアプリと紐づき、同期されていくため、毎回情報を更新する必要がなく、最新の情報を元に、チーム内で共同作業ができるようです。

コンポーネントと呼ばれる、さまざまな項目が用意されているため、目的に合わせて柔軟な利用ができるでしょう。

いくつか、コンポーネントをご紹介します。

コンポーネント例①:投票テーブル
アイデアを出し合い、共同で意思決定を行うことができます。

引用元:Microsoft公式サイト

コンポーネント例②:ステータストラッカー
タスクごとの進捗状況や、全体のステータスの確認などに利用できます。

引用元:Microsoft公式サイト

そのほかのコンポーネントは下記のものが用意されています。

コンポーネント 機能
箇条書き シンプルなリストを作成可能
チェックリスト 1クリックでタスクの完了処理が可能
番号付きリスト 箇条書きの番号バージョン
段落 長い文章を挿入可能
テーブル 表で情報を整理可能
タスクリスト 項目・担当者・期限を管理可能

コンポーネントを適切に利用することで、さまざまな情報を管理しやすい・確認しやすい形で集約できるでしょう。

また、コンポーネント自体のカスタマイズも可能で、コンポーネント内に、下記のものを挿入可能です。

コンポーネント内に挿入できるもの 機能
個人(メンション) メンション機能で役割分担が可能
チェックリスト チェックリストをはじめ
箇条書き・番号付きリストを作成可能
日付 カレンダーから日付を選択し、挿入可能

コンポーネント内に、項目を挿入することで、より柔軟な表現が可能になります。

ループコンポーネントは、Microsoft Loopにおいて現在リリースされている唯一の機能となっており、プレビュー版やTeams・Outlook内で利用できます。

気になる方はぜひ利用してみてください。

Microsoft Loopの活用可能性


出典:Microsoft公式サイト

ここまで、Microsoft Loopについて機能を中心にご紹介してきましたが、実際の業務においてどのような状況に活用できるでしょうか。

いくつか、活用可能性のあるシーンをご紹介します。

  • リモートワーク環境での情報共有
  • プロジェクト全体の進捗管理
  • チーム内における個々人の進捗管理
  • プロジェクト・個人単位でのタスク管理
  • ノウハウ・社内情報の格納
  • 社内課題の共有
  • 新人研修への利用

公式サイトなどでは、プロジェクトの進行など、業務に関する言及が多いですが、社内情報を格納する場所としても利用可能性がありそうです。

企業理念やMVVなどをはじめ、これまで蓄積してきたノウハウ・現状の課題などを社内全員がアクセスできる環境に集約することで、マインドの醸成にも役立てることができるでしょう。

Microsoft Loopは業務効率化をはじめ利用可能性が高いアプリ


出典:Microsoft公式サイト

Microsoft Loopは、コンポーネントをはじめ、さまざまな機能が搭載されており、共同編集が可能など業務効率化に、大きな効果をもたらしてくれるアプリでしょう。

また、業務効率化以外にも社内の情報共有など、利用可能性も高く、さまざまな場面での活躍が期待できます。

現在は、一部の機能が利用できるため、気になる方はプレビュー版を利用しつつ、順番待ちの登録を行いましょう。

本記事を参考にMicrosoft Loopの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

大久保写真大久保の感想

マイクロソフトと言えば、ビル・ゲイツがPC全盛の時代にウィンドウズ帝国を作り上げたことで、最近のIT業界の中で言えば、ややITでGAFAMの一角とは言えレガシーな印象があった。

それはPCのローカルベースのワードやエクセル、Outlookなどのパソコンのソフトウェア群で、クラウドネイティブでないなどの印象があり、GoogleドキュメントやスプレッドシートやNotionなどの新興勢力の方が新しく柔軟性が高くクラウドベースなのでバージョン管理の手間がないなど使い勝手が印象があった。

しかし、ここでマイクロソフトはOffice365でサブスク・クラウド型ビジネスにかじを切り、OpenAIに出資してChatGPTという強力なAIを手に入れた。今回のマイクロソフトのLoopはOffice365などマイクロソフトのクラウド型への移行とChatGPTなどの強力なAIの2つが伏線としてある。

比較的古かったマイクロソフトが次々にこうした「イケている」サービスを生み出しているのは、他の大企業にとっても参考になるだろう。
マイクロソフトが今まで築いたベースの上に、クラウド・サブスク型とAIという2つの武器を使ってサービスを進化させていくだろう。

今後、こうしたユーザーサイドとしては、小さいがゆえに面白いことに挑戦できるNotionなどスタートアップ系のサービスと、マイクロソフトのような巨大なユーザー数が多く乗り換えコストのないメジャーなサービスの進化の両方の恩恵を受けることができる。

大事なのはツールの進化がこの数ヶ月で急激に進化したことだ。
また新しい技術が生まれた結果として連鎖的、爆発的にプロダクトの生産性が上がっている。これだけ生産性が変わると使いこなせる会社や人かそうでないかで雲泥の差がでる。古いやり方に固執すると危険な時代でもあり一方で、桁違いの改善の可能性やビジネスチャンスも多数出てくる。
今苦労している仕事がLoopなどのAIで一瞬で終わるかもしれない。そのため今まで以上に新しいデジタルツールの情報収集やトライが欠かせない時代になってきていると言えるだろう。

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(編集:創業手帳編集部)

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