ピッチイベント開催!起業家や作家など役に立つ3分間スピーチ|第1回ライトニングトークTokyo

創業手帳

起業家や映画監督など、多彩なプレゼンターたちが3分で聴衆の心を動かすピッチを披露!

2024年2月26日月曜日「ライトニングトークTokyo」が開催されました。明日使える世界を変えるショートプレゼン大会、「ライトニングトークTokyo」の記念すべき第一回です。起業家や作家、映画監督などの多彩なプレゼンターが、3分で世界を変えたり、聴衆の心を動かしたりするプレゼンを披露し合いました。最後に、投票によって最優秀プレゼンを披露した方を表彰。プレゼン後には、希望者参加のアフターパーティーもありました。

本記事では、登壇された方々のプレゼン概要を簡潔にご紹介します。

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この記事の目次

40年間会っていない父親を探す旅を映画にした理由|武内剛/映画監督・プロデューサー・お笑い芸人・講演家

日本人とアフリカ人のハーフとして生まれた武内剛さん。アフリカ人の父親とは2歳のときに疎遠になり、それ以降は愛知県名古屋市の母子家庭で育ったそうです。そうした経緯から「日本に復讐してやる」とまで思っていたとのこと。

しかし、2020年に新型コロナウイルスが大流行し、アフリカでも多くの方々が亡くなっているニュースを見て、「父親に会いたい」と強く思ったそうです。

そこで「せっかくお笑い芸人をやっているんだから、父親に会いに行く過程を映画にしてみよう」と思い立ち、早速クラウドファンディングを実施。見事資金調達に成功され、映画を公開したところ、国内外で5つの賞を受賞。今夏の映画公開に向けて動いているところだそうです。

リアルな世界をメタバース化する方法|齋田和夫/株式会社リリピア 代表取締役

株式会社リリピア代表取締役の齋田和夫さんは、画像認識技術をプロモーション向けに専用開発した世界初の自社サービスが、いかに世界を変えるかについてプレゼンされました。

今、YouTubeには毎日、72万時間もの動画がアップされているそうです。しかし、YouTubeから興味がなかったり、知らなかったりする情報を得るのは、なかなか難しいと言えます。

リリピアは、ノーコードで設定できるOMOアプリで、リアルとネットをつなげる、リアルな世界をバーチャル化できる新たな広告メディアである、とのこと。

プロモーションのための新しい手段として、ぜひ活用を検討してください、と魅力をアピールされました。

栄養コントロールで社員のパフォーマンスをあげる方法|松﨑瞳/合同会社るりか 代表取締役

0歳6ヶ月のお子さんを抱っこしながら登壇したのが印象的だったのが、合同会社るりか代表取締役の松﨑瞳さん。

社員のパフォーマンスをあげるには、栄養バランスが重要であること、特にミネラル、血糖値、脂の接種のバランスが重要なことをプレゼンされました。

ノーベル賞を2回も受賞した化学者ライナス・ポーリングの言葉「すべての病態、すべての疾病、すべての病気を追及するとミネラル欠乏にたどりつく」を引用し、現代人に一番足りていない栄養がミネラルであること、ミネラルを接収することでストレス緩和ができることなどを説明されました。

衛生と食で世界を変える方法|荒井嘉久/Tokushima Auction Market株式会社 代表取締役

徳島県で農業や水産業の事業開発を行っている、Tokushima Auction Market株式会社 代表取締役の荒井嘉久さん。

将来、食料が不足する課題を解決するために、生産からエンドユーザーに届けるまで、全体としてマネジメントしなければ解決できないことを調べていくうちに発見。その解決策として、衛星を使うことを考えられました。

現在では、衛星とデジタルデータリンク技術、リモートセンシング技術などを用いて、食品の生産から食品が届くまでをマネジメントする事業を展開されています。

荒井さんは「地方の小規模企業だからといって自らの限界を決めずに、自由に発想したからこそ、衛星という解決策を思いつくことができた」と話されました。

健康を提供し、日本を強くする方法|石橋辰基/日本トレイドアーチ株式会社 代表取締役

石橋辰基さんが代表取締役を務める日本トレイドアーチ株式会社は、法人向けストレスチェック事業、通信パーソナルトレーニングサービス事業、スポーツジム運営事業、プロテイン製造販売事業を展開されています。

課題意識として、意欲的に運動をしている人は日本人の3%、健康診断などを経て危機感を持ったことがきっかけで運動する人が3〜5%であり、全体でも運動している人が10%に満たないことを挙げられました。

自らの事業によって、日本人に危機感を持ってもらい、運動をする人を増やしてより多くの日本人を健康にしたい、とのことでした。

気づきから人間関係を改善する方法|亀ヶ谷正信/Social Healthcare Design株式会社 代表取締役

亀ヶ谷正信さんが代表取締役を務めるSocial Healthcare Design株式会社では、企業向け人材育成プログラム事業などを提供されています。

亀ヶ谷さんは、事実と意味づけについて、同じ事実でも意味づけが違う点を指摘します。例えば、LINEのメッセージが既読になっていて、返信がこない。いわゆる「既読無視」の状況になっているときに、「無視されて不快」と感じるか「具合が悪いのかな、心配」と感じるかは、それぞれの人の意味づけによります。

亀ヶ谷さんによると、こうした意味づけの違いが、心の健康にも大きな影響を与えているそうです。

投資家に刺さる3分ピッチの方法|森若幸次郎/株式会社シリコンバレーベンチャーズ 代表取締役社長兼CEO

株式会社シリコンバレーベンチャーズ 代表取締役社長兼CEOの森若幸次郎さんは、「投資家に刺さる3分ピッチの方法」として、重要な点を10点挙げられました。

1.課題
2.解決
3.市場規模
4.トラクション
5.ユニークな洞察
6.収益構造
7.競合
8.ビジョン
9.チーム
10.資金運用

プレゼンでは、上記10点を上から順番にプレゼンするのがポイントだそうです。

また、この中では、4のトラクションが最も重要である、とのことでした。

令和のWellbeing経営|久手堅和瑚/Smooth株式会社Founder・CEO

Smooth株式会社Founder・CEOの久手堅和瑚さんは、「3.6万人」「80億ドル(1.2兆円)」という2つの数字が記載されたスライドを最初に見せ、聴衆に「これは何の数字だと思いますか」と問いかけます。

実はこの数字は、オープンソースOS「Linux(リナックス)」の2007年版の開発にかかるはずだった人数と費用、だそうです。しかし、Linuxはオープンソースであるため、この開発はすべてボランティアの人たちによって無償で行われました。したがって、この1.2兆円はすべてタダで開発されました。

現代の労働者は報酬だけではなく、自己充足感や共感によって動かされる例として、このLinuxを紹介されたのです。

久手堅さんは、こうした信頼や共感を軸とした組織づくりを提案する事業を展開されています。

夢を描いていく人生を|持田温紀/中央大学法学部4年

中央大学法学部4年生の持田温紀さんは、小学生の頃、週6日サッカーをするほどサッカーに夢中になり、将来の夢はサッカー日本代表としてW杯に出場することでした。

しかし、高校生の頃、不運にも事故に遭い、脊髄損傷になってしまい、車椅子生活を強いられるようになりました。

それでもサッカーに対する熱は冷めやらず、中央大学に進学するとサッカー部に入部。地域の活動やスポンサー獲得などに尽力されます。

サッカー愛が溢れすぎて、カタールW杯に一人で行ったところ、現地のFIFA(国際サッカー連盟)の人に急に声をかけられて、日本対スペイン戦のピッチに急遽、出演することになりました。

そんな持田さんは昨年、車椅子のダンス競技「パラダンス」の世界選手権にも出場されたと言います。

夢を諦めず、周りの支えがあったからこそ、と感謝の言葉を述べられました。

世界中にいる1000名のクリエイターがSNS運用を支援|松尾亜紀/株式会社ScaleX 代表取締役

松尾亜紀さんが代表取締役を務める株式会社ScaleXは、動画制作とSNS運用事業などを展開されています。

特に、SNS運用事業では、世界中にいる1000名のクリエイターをアサインすることで、業界の3分の1程度の価格で成果を上げられる、と言います。

伸びるSNSアカウントの条件として、独自性と便益性を挙げられました。

映画を撮った経験からカメラマンのプラットフォームを作ってクリエイターの仕事を透明化する方法|高山凱/From H代表 映画「せせらぎ荘」

高山凱さんは、大学一年生のときにアルバイトで稼いだ資金を元手に、映画「せせらぎ荘」を制作してご友人に見せたところ、そのご友人はいたく感動し、号泣されたと言います。

その様子を見て、映像の力を知った高山さんはより多くの人たちに映像の力を使ってもらおうと、映像制作サービスを起業しました。

まだまだ、地方の中小企業などにとっては、映像を事業に活用するハードルが高いこと、日本にいる10.2万人の映像クリエイターはやりがい搾取されていることなど課題を挙げ、それらの課題を解決するサービスを作りたい、と決意表明されました。

プレゼンの最後には、感動的な映画「せせらぎ荘」の上映もありました。

人材不足の課題解決のために生成AIを活用する方法|石塚つばさ/株式会社スルミ 代表取締役

石塚つばささんによると、2023年、583社に実施したアンケートで「企業内で生成AIを活用しているか?」と聞いたところ、「少し活用している」が8%、「全く活用しきれていません」が1.3%、その主な理由としては「具体的な活用のイメージがわかない」、だったそうです。

石塚さんが代表を務める株式会社スルミでは、企業の営業やマーケティング、企画、新卒研修などを支援する生成AIサービス「AI仮想メンター」を展開されています。同社のサービスが企業の多くの場面で人材不足を解決するサービスであることをプレゼンされました。

社長の話し方を変えて会社を変える方法|樋田かおり/株式会社トークナビ 代表取締役

民放アナウンサー出身の社員が多数在籍、経営者専門のスピーチトレーナー事業を運営する株式会社トークナビ。代表取締役の樋田かおりさんもまた、アナウンサー出身です。

「広報に力を入れたいが、力が回らない」「業務に適した人が見つからない」「社員が育たない」などの課題を持っている社長が多いこと、同社のサービスを通じてその課題を解決できることなどをプレゼンされました。

“30分”で自分を変える方法|滝川徹/『30分仕事術』著者

滝川徹さんは大学生の頃、週6回練習する体育会テニス部に所属し活動されていました。しかし、レギュラーになれず、勉強時間も取れず、英語の資格試験の勉強もできずで散々だったと言います。

その一方で、テニス部に所属している医学部の同級生は、部活に打ち込みつつも、家庭教師のバイトや国連英検の資格取得まで、マルチに活躍されていたと言います。

そこで滝川さんは「どうやったらそんなに勉強できるの?」と聞いたそうです。

返答は、「ただ、時間をかけることかな」。

その意味がよくわからなかった滝川さんも、ビジネスパーソンとして活動していく中で、ようやくその意味がわかってきたそう。

その意味とは、着手できれば、仕事は進む、ということです。人間は30分程度が集中できる単位の限界で、とりあえず30分、着手すれば仕事は進む、ということをプレゼンされました。

起業リスクを低下させる新たな経営の方法ーオンラインアシスタントで人件費をハックせよ|山田真也/BPOテクノロジー株式会社 代表取締役

オンラインアシスタントサービスを展開するBPOテクノロジー株式会社代表取締役の山田真也さんは、起業家の生存率を高める方法をプレゼンされました。

「悪夢の二台固定費」として賃料・人件費を挙げ、その2つの費用をいかにコントロールして低く抑えるか、がポイントになると語りました。

そこで事業が軌道にのるまでは事務員を雇用せず、オンラインアシスタントをうまく活用することができるかが鍵になると言います。

日本ではオンラインアシスタントの活用経験がある起業家は3%である一方で、アメリカではすでに70%近くも活用されているそうです。

AIアバターで社会に貢献する方法|河合継/クリスタルメソッド株式会社 代表取締役

お笑い芸人田村淳さんのAIアバターAI淳 、DeepAIを展開されているクリスタルメソッド株式会社代表取締役の河合継さんは、同社が提供する人に近いパートナーAI事業についてプレゼンされました。

従来のAIのような業務効率化や労働力不足補填だけでなく、人間のパートナーとして、心の支えにもなると言います。

その例として、お笑い芸人田村淳さんのAIアバターAI淳さんの映像をプレゼンされました。

南米から日本と世界を変える方法|中山充/BVC(ブラジルベンチャーキャピタル)代表

最後にプレゼンしたのは、見事投票の結果、プレゼン一位の成績を獲得された、BVC(ブラジルベンチャーキャピタル)代表の中山充さんです。

中山さんは日本生まれ日本育ちの日本人ですが、日本で起業した会社が上手くいかず、35歳のどん底の時期に、ブラジルに単身移住されました。

中山さんはそこで「最高に幸せになった」と言います。ブラジルにはさまざまな人種や価値観の人たちがいて、「違うことが良いことなんだ」と感じたそう。

イノベーションは「すでにあるものを組み合わせること」から生まれることを指摘し、違いが多いブラジルは、イノベーションも生みやすい環境である、と強調されました。

最後に、「自分を変えるために、あなたも南米にきませんか?」と締めくくられました。

まとめ

参加者からは以下のようなコメントもいただき、大盛況にイベントは終わりました。

参加者アンケートコメント
    ・普段見たことがないタイプのライトニングトークもあり面白かったです!
    ・南米行ってみたいとかんじました!!
    ・楽しかったです!
    ・多くの登壇者がエネルギッシュかつ、日常でも使えるチップスももらえ、非常にためになりました。
    ・とても良い機会をありがとうございました
    ・面白かったです
    ・ためになるお話しありがとうござました。
    ・30分仕事術、自分も実践します!!(1回目のチャイムは時間切れではないこと、スライドは自分で動かすこと、プレゼン前に知れると良かったです。)
    ・初めて参加しました。楽しかった。
    ・大変参考になりました!
    ・ありがとうございました!
    ・スタートアップだけでなく、色々な方向の活動をしている方がいて、楽しかった。

次回は史上初の野外開催!「野音起業フェス|ライトニングトーク2」を5/30(木)に開催決定!
音楽の聖地に起業家1000人が集結し、ピッチイベントや交流会を開催致します。
起業家はコミュニティを広げることも重要です。是非リアルなイベント参加で交流の輪を広げましょう。

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