IT機器をレンタルするメリットは?リースや購入との違いや使い分け方を解説

創業手帳

IT機器をレンタルする前に、その他の方法とも比較して検討しよう!


会社で急にパソコンやIT機器が必要になるケースは決して珍しくありません。
突発的なイベントやプロジェクト、人員拡充により急いで調達しなければならない時に役立つのがレンタルです。

ただし、レンタル以外にもリースや自社購入など、調達方法にはいろいろあります。それぞれどのようなメリットがあるのか把握しておいてください。

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この記事の目次

IT機器の導入法はレンタル・リース・購入の3つ!違いや特徴は何?


ビジネスや事業を進める上で、パソコンやタブレットといったIT機器を欠かすことはできません。
事業を運営する時には、どのようにしてIT機器を導入するかも計画してください。

IT機器の導入には、レンタルとリース、購入の3つがあります。それぞれ得られるメリットや特徴が違います。
違いや特徴をまとめると以下の表の通りです。

レンタル リース 購入
IT機器納期 ストックあり:数日
ストックなし:メーカーの納期による
メーカーの納期による メーカーの納期による
契約期間 任意の期間
(週、月、年単位)
法定耐用年数×70%の期間以上
(PC2年以上、サーバー3年以上)
法定耐用年数
IT機器のスペック 必要なスペックが揃わないこともある 必要なスペックや台数を選べる 必要なスペックや台数を選べる
中途解約 可能(期間に応じて差額調整金支払い) 不可(残リース料を支払い)
契約終了後の対応 基本的に返却 商品の返還か再リース
費用の平準化 平準化できる 平準化できる 平準化できない
固定資産税・動産保険 レンタル会社負担 リース会社負担 自社負担
会計処理・法人税 賃貸借処理 資産 資産
修理費用 原則レンタル会社負担 自社負担 自社負担

IT機器のレンタルとは

IT機器のレンタルは、一定期間にわたってIT機器をレンタル業者から借入れて利用する方法です。
レンタルは、リースと比較して数日、数カ月といった短期間でも利用しやすい点がメリットです。
IT機器のメンテナンスやサポートも提供してもらえます。

会社のプロジェクトや業務で一時的に追加のパソコンが必要になった場合や、一定期間だけ高スペックのIT機器を利用したい場合には、レンタルが適しているかもしれませんん。
ただし、レンタル業者の在庫の範囲内で選ぶことになるので、希望するIT機器が見つからないこともあります。

IT機器のリースとは

IT機器のリースとは、自社が希望しているIT機器をリース会社が代わりに購入して、それを借り受ける方法です。
そのIT機器の所有権はリース会社となり、固定資産税や動産保険の費用もリース会社が支払います。

しかし、リース期間中のメンテナンスや修理費用は借りている企業が行わなければいけません。
また、リース契約の期間中は解約できず、契約解除すると解約金が発生します。

IT機器の購入とは

IT機器の購入は、事業に使うIT機器を企業が金銭などを支払って買う方法です。IT機器を調達する方法として最もオーソドックスで、初めに思いつく方法といえます。

購入した場合には、購入金額をすべて経費計上するのではなく、会計年度ごとに減価償却費を計上します。
将来的に利益が大きくなりそうな時には、減価償却費を計上することで節税も可能です。
ただし、購入した場合には、発生するメンテナンスや修理費用は自社で支払わなければいけません。

IT機器をレンタルするメリット・デメリット


IT機器を調達するために最も柔軟性が高い方法はレンタルです。レンタル業者によっては、希望する機種を指定して借りることもできます。
レンタルでIT機器を調達するメリットとデメリットを紹介します。

IT機器をレンタルするメリット

IT機器をレンタルすることには様々なメリットがあります。それぞれ確認してみてください。

中途解約ができる

IT機器を調達する時に、いつまで利用するかまで考えているでしょうか。
せっかくIT機器を導入しても、利用する社員が退職や異動してしまえば、IT機器が余ってしまいます。

レンタルであれば、使わなくなった時に契約期間内でも解約可能です。高額な違約金も発生しないので、気軽に解約できます。
IT機器をレンタルにすることで人員の増減に、即座に対応できます。

急遽必要になった場合でも対応できる

レンタルしたIT機器はすぐに解約できるだけでなく、台数追加にも対応可能です。
仕事の成長とともに急に人員が増えるようなケースでも、レンタルであればすぐにIT機器の台数を確保できます。
IT機器の台数を調整しやすいので、繁忙期だけ利用するといった活用方法も適しています。

契約中はコストが削減できる

レンタルされるIT機器の多くは、デバイスの設定やソフトウェアのインストールが終わっていて、すぐに使える状態で納品されます。自社で行うセットアップも最低限です。

レンタル費用の中には、故障の対応や代替機といったサポート、メンテナンスや返却時のデータ消去も含まれています。
自社で行う必要がなくなることで、費用面、業務面でのコストを削減できます。

IT機器をレンタルするデメリット

IT機器のレンタルには、多くのメリットがあるもののデメリットも無視できません。どのようなデメリットがあるのか把握しておいてください。

長期利用の場合は割高になる

レンタルは、長期間利用すれば、購入した場合やリースした場合と比較して割高になってしまうことがあります。

単純にレンタル料金とリース費用、購入費用と比較することはおすすめできません。
リース費用や管理の手間やメンテナンス、人件費といったトータルコストで考えれば、安価になることもあります。

機種や台数を選べない場合がある

購入した場合は自分で好きな機種、スペックのIT機器を選べます。リースの場合にも基本的には望む機器を選択します。
しかし、レンタル業者の場合には、そのレンタル業者の在庫から選定しなければいけません。

希望の機種が選べないケースや、欲しい台数が揃わない可能性もあります。
レンタル業者次第の部分もあるので、業者選定の際には取り扱っている機種や在庫としている台数も確認しておくようにおすすめします。

IT機器をリースするメリット・デメリット


リースはIT機器を借りるという意味ではレンタルと似ています。しかし、自社での扱いや経費計上など実務上様々な違いがあります。
メリット・デメリットを把握してからリースを利用してください。

IT機器をリースするメリット

IT機器のリースは、多くの企業で利用されてきました。リースすることによってどのようなメリットがあるのか紹介します。

必要な機種や台数を選べる

リースは、リース会社が購入したIT機器を企業が借り受けるシステムです。企業が希望している機種、欲しい台数を導入できます

レンタルのように在庫を気にする必要がなく、最新の機種でも借りられる点がメリットです。
コストを抑えつつ新品のものを調達したい場合は、ハイスペック、最新の端末が欲しいような場合にはリースが適しています。

初期費用を抑えられる

IT機器を購入すれば、本体の代金や固定資産税といったコストが発生します。
一方で、リース契約であれば最新機種であっても本体の代金を一括で支払うことはありません

費用を平準化できる上、手元資金に不安がある場合にも役立ちます。起業したばかりで、資金面に不安がある場合にもリース契約が適しています。

IT機器をリースするデメリット

IT機器のリースは、メリットが多いもののデメリットもあります。どういったデメリットがあるのか知った上で契約してください。

中途解約ができない

リース契約は、長期利用を前提としていて原則中途解約できません。
解約の場合には、違約金や残りのリース料金の支払いが発生するため、コストが大きくなってしまうことがあります。

そのため、機種によっては劣化や時代遅れになったIT機器でも使い続けなければいけないケースもあります。
新しいモデルやハイスペックが発売されても、気軽に買い替えできるわけではない点に注意してください。

維持管理のための手間や費用が生まれる

レンタルの場合、基本的にメンテナンスや保守費はレンタル業者の負担です。また、レンタル期間中に壊れた場合には、同等の代替機に変更してもらえます。

一方で、リース契約は購入した場合と同じようにメンテナンスや保守にかかる費用を負担しなければいけません。
費用だけでなく、業務面でも負荷がかかってしまいます。

IT機器を購入するメリット・デメリット


IT機器の購入は、調達する際にまず考えつく方法かもしれません。レンタルやリースとの違い、購入によるメリット・デメリットを知っておいてください。

IT機器を購入するメリット

IT機器は買わなくてもレンタルやリースで調達可能です。しかし、購入することによるメリットもあります。
どういったメリットがあるのか紹介します。

所有権を持てるためカスタマイズ可能

レンタルやリースは、あくまで借りる仕組みなので、使っていても所有権はありません。しかし、購入した場合には自社が所有権を持ちます。

購入して返却の必要がないので、自社の用途に合わせてストレージやメモリの増設といったカスタマイズが可能です。
カスタマイズすることでIT機器が使いやすくなれば、業務効率や生産性の改善にも貢献します。

故障修理なしで長期利用ができた場合はコスパが高い

購入したIT機器は、適切に使用できれば耐用年数を超えても使い続られます
長期間使い続けられれば、レンタルやリースよりもIT機器にかけるコストを削減可能です。

そのため、購入する方法は故障などがなければ、コストパフォーマンスが高いといえます。
ただし、IT機器は購入して3~5年で故障しやすくなるともいわれ、修理やメンテナンスのコストが発生する可能性もあります。

IT機器を購入するデメリット

IT機器は、購入することによってデメリットがないわけではありません。また、事業規模や経済環境によっては、レンタルやリースのほうが適していることもあります。
IT機器を購入するデメリットについてまとめました。

膨大な初期費用がかかる

IT機器は、一般に高額なものであり周辺機器の費用も発生します。
何台ものIT機器を一括で買うと、支払いで資金繰りが悪化してしまうかもしれません。
最新のスペックが必要な場合には特に費用も膨大になってしまうことが多いので、事前にいくらかかるか見積もりを取ってください。

買い替え・修理費などのコスト管理が難しい

IT機器を使っていて故障した場合や、最新の機種に買い替えないと業務に支障をきたすような場合、想定していなかったコストが発生することがあります。
購入する時には、故障時の対応・修理・保守サービスについて確認するとともに、代替機を準備しておく必要があります。
購入した場合、リースやレンタルのようにコストを平準化できないので、コスト管理が難しい点も課題です。

レンタル・リース・購入はどのような企業に適している?


レンタルとリース、購入はどれが一番優れた方法なのかを決められるものではありません。企業ごとに最適の手段を選ぶ必要があります。
それぞれどのような企業に適しているのかまとめました。

繫ぎのIT機器が必要なら「レンタル」がおすすめ!

レンタルは、短期的にIT機器が必要な企業におすすめです。
急遽製品の入れ替え・修理や人材の増加が発生した時に、購入までの繫ぎとしてレンタルのIT機器が活躍します。

短期間使ってそれ以降は使用しない、もしくはレンタル後に購入するようなケースです。
レンタルは契約により、3~5年の長期利用は割高になることが多い点には注意してください。

大量にIT機器が必要なら「リース」がおすすめ!

大量にIT機器を用意したい場合や、IT機器を2~5年にわたって利用したい場合にはリースを検討してください。
リースであれば、手元の費用が少なくても大量に最新のIT機器を調達できます。

リースはレンタルより月額費用が安く、購入よりも初期費用が安い点が魅力です。
一方で維持やメンテナンスの費用は発生するので、あらかじめ計画に入れておくようにしてください。

IT機器を長期利用予定&費用に余裕があるなら「購入」がおすすめ!

IT機器の買い替え予定がなくて、手元の資金に余裕がある場合には購入が適しています。
購入した場合は、自社でカスタマイズできる上、IT機器の返却や入れ替えといった手続きも発生しません。

ただし、購入してから固定資産税の支払いやメンテナンス費用は発生します。保証期間やアフターフォローも比較してIT機器を選ぶようにおすすめします。

IT機器の導入はレンタル・リース・購入のメリットや違いを知ってから進めよう!

IT機器の導入方法には、いろいろあります。
企業によって、最新の機種でないと事業に使えなかったり、繁忙期と閑散期の差が大きかったりするなど、IT機器に求めるニーズも異なるでしょう。
企業がおかれた状況やニーズに応じて、適した調達手段を選択してください。

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(編集:創業手帳編集部)

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