1万人の若者を支援!インターンが日本を変えるかも!? glowshipの若き創業者・足立卓也氏インタビュー

創業手帳

創業手帳代表の大久保が、足立卓也氏の創業エピソードを聞きました

(2019/10/16更新)

日本と海外をつなぐインターンを手がけるglowship。代表の足立卓也氏も、まだ24歳の若い起業家ですが、東大を始め優秀な学生を大量に抱え、これまでのべ1万人以上を海外や日本のスタートアップに送り出す支援をしてきました。アジアだけでなくシリコンバレーと日本をつなぐ展開も始めています。

若者の人手不足の日本では、採用イベントを行ってもなかなか人が集まらないのが現状の中、glowshipではサイトで告知するだけで大量の若者が殺到するそうです。圧倒的に支持されるサービスづくりの秘密はどこにあるのでしょうか。創業手帳代表の大久保が話を聞きました。

足立卓也(あだち たくや)
仕事に対するモチベーションが低い若者の増加に問題意識を持ち、2018年に株式会社glowshipを設立。日本だけでなくグローバル企業へ優秀な学生を派遣するインターン事業をはじめ、「企業と若者を繋ぐ」事業を展開している。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役

大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計100万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。

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お金儲けのための起業から、人のためになる起業へ

大久保:日本の起業家が500人ほどカンボジアに集まったグローバルベンチャーフォーラムに登壇した時に、glowshipの学生インターンが数十人いたのを見て驚きました。話を聞くと、優秀な大学卒で、人間的にも良い前向きな若者が多くて感心しました。なぜglowshipにたくさんの若者が集まるのでしょう?

足立:弊社主催の海外インターンシップは、渡航費、滞在費、参加費を含め「完全無料」のため、学生から見てもとても魅力的なインターンになっています。例えば昨年ですと、カンボジアでの開催だったのですが、このインターンシップが学生の中で口コミやSNSで噂になり、他のインターンシップに比べても圧倒的な人気を誇っているようです。

大きなカンファレンスとのコラボレーションや、他社ではマネできない充実したインターンシップ内容が人気の理由になっているのではないかと感じています。

大久保:多くの経営者は人手不足で、特に若者の採用で困ってますよね。理由はどこにあるのでしょうか?

足立:ミレニアム世代と呼ばれる若者たちは、拘束される仕事、楽しくない仕事を極度に嫌います。

私自身もそうなのですが、現在は月の半分近くを海外で活動しており、転々と場所を移動しながら仕事を行うスタイルです。ネット環境が整っている現代で、「出社」という概念は薄れつつあるのかなと感じています。

これまでの日本流の仕事のスタイルは「決まった時間に出社」し、「上司の言うことを決められた期限までに完了」し、「定年まで働く」といったものでした。昔ながらのスタイルで経営を行っている会社は、特に若者との仕事のギャップが生じるため苦しんでいる印象を受けます。今の若者は「給与」ではなく「充実さ・楽しさ」を基準に仕事を選んでいる人が多いため、このような会社は、高額な給与を提示しても若者が集まりにくいようです。

大久保:改めて、glowshipの概要と仕組みを教えてもらえますか?

足立:株式会社glowshipは、福岡を拠点に全世界の若い力を世界へと送り出すグローバルな人材会社です。弊社の特徴は、就職や転職、起業といった職に関わること全てをワンストップで完結する世界的人材プラットフォームを構築しようとしている点です。

既存の人材サービスは、1セクションごとに独立していて、かつ日本国内にフォーカスしたサービスが多く見受けられます。結果として複数のサービスを閲覧、検討し決定しなければならないため、利用者にとってはとても不便です。特に海外企業の情報を得ようとなると、それ相応の時間を費やさなければなりません。弊社のデータベースを使用すれば、インターンシップ、就職、転職、起業、海外展開、資金調達、事業売却といったアクション全てをワンストップで行うことが可能です。それも「国内のみ」ではなく「世界規模」で行える点も特徴です。

大久保:起業しようと思ったきっかけを教えて下さい

足立:私にとってglowshipは2社目となる法人設立になります。

1社目は「社長になりたい」と小学校からの目標を達成すべく、大学を卒業して間もなく設立した法人でしたが、起業直後はお金を稼ぐことしか考えていませんでした。結果として、お金儲けのことを考えすぎて取引先の条件を考えない、売上を無理にあげようとして接待三昧の日々を送り、経費ばかりかさみ利益が取れなくなるなど、数多くの失敗を繰り返しました。

そんな苦難を経験して、「人のためになる仕事でなければ利益も取れないし誰も笑顔にできない」ということに気づきました。そして、「世界中の人のために貢献できる会社を創ろう」と一念発起し、glowshipを設立しました。

大久保:若者の2人に1人は仕事に前向きでないというデータもあり、海外に比べても仕事への意欲が低い傾向にあります。この現状への考えと、glowshipはこの問題にどのような解決を提供しているのでしょうか

足立:若者が仕事に前向きでない現状について、人によって考えは違うと思うのですが、私は日本人が幼少期から埋め込まれた固定観念のせいだと思っています。

日本人は幼いころから「働くことは美徳」「嫌なことでも最後までやり抜く」といった考え方を小学校から9年間の義務教育で教わるため、「〜しなければならない」と思ってしまう人たちがとても多いのだと思います。この考え方を持った学生たちが社会に出て1番苦しむのは、「嫌いな仕事・嫌いな上司の命令でも努力して完遂しなければいけない」と認識してしまうことです。結果、仕事に前向きでない学生が多いという現状を生み出しているのだと思います。

私自身は、型にとらわれず先生の言うことを疑いながら、自由な学生時代を送っていました。俗に言う超問題児ですね(笑)。このおかげで私は今でも自由な選択ができているのだと思っています。

弊社のインターンシップは、社会に入る前に自分自身の「適正」「やりたい仕事」を明確にすることができ、仕事への向上心を醸成するとともに、人生に対しても前向きになれるきっかけを提供しています。

大久保:glowshipに集まる学生と、企業側にとっての魅力を教えて下さい

足立:glowshipでは、一般社団法人WAOJEが年に1度世界のどこかで開催している起業家の祭典「WAOJE Global Venture Forum 2018 in Phnom Penh」に日本の優秀な若者30名を派遣しました。多くの募集の中から選抜された30名で、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、京都大学などに所属する、日本でもトップクラスの課題発見能力や問題解決能力、また言語スキルを持ち合わせた学生ばかりです。

このレベルの学生を企業が自ら集めるのはとても大変だと思います。ただでさえ選りすぐりの人材ですが、ここから更に弊社独自のワークを通してインターンシップへの理解を深めてもらい、実際に現場へ行っていただくという流れなので、企業側からしても募集と管理負担が少なくなるというメリットがあります。実際にインターン生が欲しいという企業様は、弊社の運営しているインターンシップ掲載サイト「glowport(グロウポート)」よりお問合せください。

優秀な学生をグローバルにインターン派遣している

最速で失敗し、修正する

大久保:会社を立ち上げてから軌道に乗せるために意識している点を教えて下さい

足立:現状、会社を軌道に乗せたとは到底思っておりません。まだまだ改善点だらけです。しかし、日々のトライ&エラーの中で学び、学習し、成長の転機となることが幾度もありました。
「失敗は成功の基」と教わりましたが、本当にその通りだと思います。なので、頑なに「成功しよう」と考えるのではなく、「最速で失敗し、修正する」こととを念頭に置いて常に行動しています。

大久保:起業してから苦労は多かったでしょうか

足立:私の場合は1度も就職経験が無いまま起業したので、「お金0、コネクション0、信頼0」の状態からのスタートだったので、資金面を始め数多くの困難がありました。

しかし人生というものは面白いもので、「なんとかなる」と思っていれば本当になんとかなるものです。苦難に直面するごとに、手を差し伸べてくれる方たちが現れ、「運」が味方してくれたのかもしれないとも思います。

大久保:楽しく仕事を続ける秘訣はどこにありますか

足立:ずばり「今を全力で生きること」です。決して無理や背伸びをすることではありません。無理や背伸びをしてしまうとどうしても足元がぐらついてしまいますので、今自分にできる最大限のパフォーマンスで、自分のやりたいことを進めていくことを心がけています。

大久保:海外事業に乗り出すことのハードルはどこにあると考えますか

足立:ハードルは、やはり現地パートナーとの関係づくりと、言語の壁です。現地に法人を設立したり、ビジネスを進めていく上では、現地との強力なコネクションが必要になってきます。私の周りの経営者の方も海外展開、特にアジア地区に展開していった会社様が多くいらっしゃるのですが、現地の方に51%株式を持たせないと会社が作れなかったり、信頼していた現地パートナーに夜逃げされたりといった話を聞きました。

海外進出撤退や問題の多くが、この現地パートナーとの関係づくりや言語の壁によるものだと感じています。

大久保:起業家に向けてメッセージをお願いします

足立:私自身、まだまだ学ぶことばかりの起業家の端くれですが、まずは考えずに「行動」してみてください。日本では「行動する前によく立ち止まって考える」という考え方を幼いころから学ぶことが多いですが、行動しなければ何も始まりません。まずアクション、それに対するフィードバックや軌道修正によりビジネスはスケールしていきます。これはビジネスだけではなく、人生にも通ずるものではないでしょうか。

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(取材協力: glowship/足立卓也
(編集: 創業手帳編集部)

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