飲食店の「冷蔵庫」となるECサイトを目指して。「フーヅフリッジ」代表 橋本 樹一郎インタビュー

飲食開業手帳

24時間365日、いつでも食材を発注できるECサイト

(2018/05/15更新)

飲食店において、日々の営業と併せてやっていかなければならないのが、食材の在庫管理や発注、決済管理などの間接業務です。ですが、そんな間接業務でメインの仕事が圧迫され、経営がうまくいかなくなっている飲食店も多いようです。

そんな多忙な飲食店経営者を助けるために開発されたサービスが、「フーヅフリッジ」です。24時間365日インターネットで食材を発注できる、いわば「飲食店の冷蔵庫」のようなサービスです。

今回は、本サイトを運営するフーヅフリッジ株式会社の代表取締役である橋本 樹一郎氏に、事業立ち上げまでの経緯や運営で意識しているポイントについてお話を伺いました。

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飲食店の「冷蔵庫」となるECサイトを目指して

フーヅフリッジのホームページより引用

—まずは「フーヅフリッジ」のサービスについて教えてください。

橋本「フーヅフリッジ」は、中小規模の飲食店をターゲットにした、業務用食材を販売するECサイトです。冷凍食品だけで1,000アイテム、合計で3,000アイテムの在庫を用意しており、24時間365日、インターネットを通じていつでも食材を発注できるようにしています。

「ここに来ればお店の食材・消耗品はなんでも揃う」を目標にして、食材・消耗品の調達から、レシピ開発まで、お客さまにご満足いただけるサービスを提供しています。

—このビジネスを始めたきっかけはどのようなものでしたか?

橋本:「フーヅフリッジ」の母体であるUCCならびにUCCフーヅは飲食店に業務用のレギュラーコーヒーを提案・販売してきましたが、中小規模の飲食店にまでなかなかサービスが行き届かない部分がありました。全国の中小規模の飲食店に広く情報を届け、良質な食材を仕入れて、メニューに活用していただくことが、デジタルの力で可能になると感じ、起業しました。

ちなみに、サービス名である「フーヅフリッジ」は、「フーヅ(食品)」と「フリッジ(冷蔵庫)」を組み合わせた造語です。「飲食店の”冷蔵庫” になりたい」という意思を込めて名付けました。

—起業する際に、一番大変だったことはなんでしたか?また、それはどうやって乗り越えていきましたか?

橋本:母体であるUCCならびにUCCフーヅの既存事業との差別化を図り、事業の意義を高めていくことに苦労しました。

数多くの方に、これらの差別性や事業の意義を説明することを通じて協力者を増やし、意見を取り入れることで、事業の目的やその裏側にある事業戦略の精度を高めていきました。

—この事業をやっていて、嬉しかったことは何ですか?

橋本:デジタル事業なので、PDCAサイクルを非常に早く回すことができ、その結果お客様の反応をすぐに得ることができます。自分たちで仮説を立て、成功・失敗を定義した上で実行し、施策の当たり外れを検証する。この流れでお客様のご支持を受け、売上に繋がることが嬉しい瞬間です。

もちろん、食品は季節性が高いので、喜んでいる時間はほどほどにして、次の仮説立て・施策実行に力を注がなくてはなりませんが。

起業は大変なことの100倍くらい嬉しいことがある

—起業した際に、人材はどのように集めましたか?

橋本:最初は、事業の必要性・将来性を感じる人材をUCCグループ内から採用しました。その後は外部のデジタルの専門家と、UCCグループにいた生え抜き社員が協力することで、お互いの強みを発揮できる環境づくりを意識しています。

—顧客との信頼関係を築く上で、実践していることはありますか?

橋本ECというデジタル事業なので、敢えてそこに従事するスタッフの肌感覚や温もりを伝えることを意識しています。

ECサイトでは、肌感覚や温もりをまったく感じずに事業を完結することができます。ただ、私たちは全国90以上の販売拠点を抱えるグループとして、ECサイトであっても肌感覚や温もりを伝えることがお客様に安心を感じていただけるのではないかと考えています。

—事業を行っていく上で、大切にしている信念はありますか?

橋本:先ほどもお話しした、「中小規模の飲食店の”冷蔵庫” になりたい」という事業の意義を第一に考えてすべての意思決定の基準としている点です。

「飲食店の”冷蔵庫”」になるために正しく進んでいるのか、飲食店経営者さんや店長さんのお役に立つ商品・サービスなのかを判断基準にする文化を会社に根付かせたいです。

—今後の目標はありますか?

橋本:フーヅフリッジが「飲食店の”冷蔵庫”」としてより機能し、中小規模であっても魅力ある食材を適正な価格で仕入れることができ、メニューを開発・提供し、個性あるカフェ・喫茶店が日本全国で展開されるのが理想とする世界です。

そこに向かって、まずはすべての飲食店経営者さんや店長さんにフーヅフリッジのブランドやサービス内容を理解してもらうことが目標です。

—では最後に、起業家にメッセージをお願いします。

橋本:フーヅフリッジはわずか数人のチームですが、チーム内に階層を作らず、フラットな組織・風土を作ることを意識しています。最近は徐々にですが、楽しさと厳しさが同居するいいチームになってきたと自負しています。

起業には大変なことがたくさんあると思いますが、チームで仕事を開拓する楽しさは、その大変さを100倍くらい上回ります。レールの上を走るのではなく、レールを敷く楽しさを思う存分満喫してもらえればと思います。

(監修:フーヅフリッジ株式会社 代表取締役 橋本 樹一郎)
(編集:創業手帳編集部)

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