READYFOR 米良はるか|クラウドファンディング成功の3つのコツ。1200万円募集中の利用者に直アドバイス!

創業手帳woman
※このインタビュー内容は2017年05月に行われた取材時点のものです。

起業家の中には、公的融資、出資などと並びクラウドファンディングで資金を集めようという方も多く、資金調達の手段として一般化されつつあります。代表的なクラウドファンディングであるREADYFOR米良社長にクラウドファンディングを成功させるコツを聞きました。
併せてREADYFORで1200万募集中で700万円まで集まっている利用者ねじめさん(マザーリンク・ジャパン代表)からの質問にもアドバイスをいただきました!

クラウドファンディングには3つの種類があります。READYFORは購入型と呼ばれるもっともポピュラーなタイプです。ほかに、寄付型と金融型のクラウドファンディングがあります。資金調達に関する情報だけをまとめた創業手帳の別冊、資金調達手帳(無料)では、それぞれの種類のクラウドファンディングについて詳しく解説しています。(創業手帳編集部)


READYFOR米良社長がコツを伝授!

Q.どういう方にクラウドファンディングは向いていますか。

米良
一言で言うと、「情熱を持って事業に取り組む人であれば、どなたでも!」と考えています。ただ、インターネット上で、ご自身の活動(プロジェクト)を発表していただき、SNS等を通して、広めるという行為をしていただく必要があるので、自身の事業、活動を広げたいと思っている方に適している仕組みだと思います。

例えば、新しくお店を創業されるタイミング等は、自分たちのお店をPRしたいと同時に、お店を好きになってくれる顧客を募りたいというニーズが有ると思います。その際にクラウドファンディングの仕組みを使えば、資金調達だけでなく、SNSなどで広まる事で、お店の宣伝に繋がり、その中で資金を出してくれる人がいる場合、その人たちは、お店の最初の顧客になってくれます。

Q.クラウドファンディングの中でのREADYFORの特徴は?

米良
クラウドファンディングの役割・機能は、大きく「ツール」と「サービス」に分かれています。
ツール側は、クラウドファンディングの資金募集ページを作成するツールや、決済手段等、ほぼすべてのクラウドファンディングのサイトについている機能です。

Readyforは、そのツールに加えて、「サービス」として、すべてのプロジェクトに「キュレーター」という担当者がつき、プロジェクトの立ち上げ方、成功の仕方等を1からアドバイスさせていただいてきています。

業界では、Readyforのように多くのプロジェクトを扱うサイトの場合は、達成率が20-30%になってしまいますが、キュレーターがついて、サポートすることで、60%以上が目標金額に到達できています。

また、Readyforは「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」というミッションを掲げているため、インターネットで「バズる」プロジェクトだけでなく、あまり発信力に自信のない方でも、達成させるコツをもっています。Readyforの支援者(Readyforでプロジェクトを支援してくださる方)の方も、「チャレンジ」を応援しようという気持ちを持った皆様が多く集まっている場所ですので、安心して、あなたのやりたいことを発表できる場であると思います。

Q.クラウドファンディングを成功させる上で重要なコツを3つあげるとしたら、何?
米良

色々ありますが、クラウドファンディングを成功させるコツを3つ上げるとしたらこれです。

1、支援者に想いをぶつけ続けましょう!

支援者は、プロジェクトの実行者(Readyforで資金調達のプロジェクトを立ち上げる人)の本気を見たいと思っています。本気を見せるためには、「誰にでもわかる素敵なページをつくること」「本気で成し遂げたい気持ちを伝え続ける事」は大事な事です。Readyforには、新着情報やとのメッセージ機能等、支援者の皆様とコミュニケーションできる機能があります。その場所を使い、自分が本気で、事業を成し遂げたい気持ちを伝え続ける事が大切です。

2、支援者の立場にたってみましょう!

実行者の皆さんは、自分の熱い想いを持っていますが、その想いが熱すぎるが故に、なかなか綺麗に伝わらない事があります。一度、自分を支援者の立場にもっていってみましょう。このプロジェクト、自分だったら、支援するのかな?
なぜ支援するのかな?なぜ支援しないのかな?そんなことを思いながら、プロジェクトの改善点を見つけて行くと、より良いページ、そして支援者に対するコミュニケーションを見つけるヒントが見えてきます。

3、楽しみましょう!

そして、なにより、楽しみましょう!自分の活動を多くの人に伝えたり、支援のお願いをすることは、とても不安な方が多いと思います。自分の考えを否定されたら、どうしよう?なんて思って、なかなか進めない人がいるかもしれないです。

でも、自分の事業・活動を応援してくれる人が、世界のどこかにいて、そんな未来の仲間を集めている行動なんだ!と思えば、ワクワクしませんか?
ワクワクしている事業・活動には、人が集まってきます。どうやったら、自分の素敵な活動に仲間が集まってくるんだろう?と楽しみながら、取り組むことが、成功において重要な行動だとおもいます。

<創業手帳読者のクラウドファンディング利用者からの質問>

ここで利用者のねじめさんにREADYFOR米良社長がアドバイス。
ねじめさんは現在、クラウドファンディングで支援を募集中だ。

相談者プロフィール


寝占理絵 (ねじめりえ マザーリンク・ジャパン代表)
17年に渡りWEB制作のプロダクションを経営。大手企業のサイトを中心に450サイト以上を手掛けた。学校法人専門学校HALの顧問を担うなどクリエイターの教育にも従事。3.11の震災を機に特定非営利活動法人マザーリンク・ジャパンを設立し、代表に就任。5年間仮設住宅に住みながら、陸前高田市、大船渡市、気仙沼市の『ひとり親家庭』と『里親家庭』、『不登校の子どものいる家庭』への支援を行っている。活動は広くメディアに取り上げられるほか、2年半程前にスタートした子どもの貧困対策勉強会は毎回満席となり、その回数も30回を超えた。大前研一氏が設立し、社会起業家を多く輩出している一新塾出身。

プロジェクトの概要
3.11の震災後被災地域で5倍とも言えるほどPTSDの影響で不登校の子どもが増えました。現段階でも全国平均の4倍の子どもが不登校のままです。同じ年頃の子どもの中で過ごさなければならない大切な6年間を丸ごと失っています。支援をしている陸前高田にはフリースクールもありません。街ごと流された陸前高田では、お借り出来る建物もありません。そこで、そういった子どもたちを救う為にフリースクールを創るプロジェクトを立ち上げました。

実施中のプロジェクト 
https://readyfor.jp/projects/koodomotatino31

ねじめさんからの質問内容
目標の1200万に対して、〆きりまで一か月という今の時点で約700万をご支援をいただいていますが、達成できるかギリギリな状況です。
SNSで繋がる方に協力をお願いしたり、人が集う場に顔を出しては協力をとにかくお願いしています。短い時間や文章でも、効果的に伝わるような工夫が必要となりますがどうしたら良いでしょうか?アドバイスをいただけると嬉しいです。

米良
まず、1000万円以上のチャレンジはクラウドファンディングの中でも非常に大きな額を集めているものの一つですので、そういったチャレンジをスタートしたことが本当に素晴らしいとおもいます!

まず、効率的にどう伝えたらよいかですが、まずは、見ている方・応援している方がどういう方を把握し、そこに合わせたPRの仕方、文章を考えるのが効果的ですよ!

既に、200人以上の方が、この活動に賛同してくださっています。200名の方は、どういった属性でしょうか?被災地を応援したい方?ねじめさん自身を応援してくださっている方?それとも、子どもをサポートしたいと思われている方?

Readyforでは、応援コメントでも、支援者の皆様の想いを確認することができます。そういった部分から、どういった属性の支援者が、既に支援をしてくださっていて、その属性の支援者が、どこに、どのくらいいそうで、増やせそうかを考えてみると、支援者のターゲットを定める事が出来、具体的な施策に移す事ができると思います。

このように、Readyforでは、プロジェクト公開後も弊社キュレーターがあなたの想いをより多くの人に伝えるために、数値データに基づいてターゲット分析や広報施策を検討し、提案していきます。

そんなご相談にのるために、弊社のキュレーターは、常時アドバイスにのれる体制にしております。もしよければ、私も含めて、具体的な施策のアドバイスに移らせていただきます!

ねじめ

アドバイス、ありがとうございます!!

まとめ
  • 伝え続けよう!
  • 相手の立場に立ってメッセージが重要!
  • 楽しんだ者が勝ち!

コツを抑えてクラウドファンディングにトライしましょう。

クラウドファンディング以外にも資金調達の方法はたくさんあります。資金調達に関する情報だけをまとめた、資金調達手帳では、公的融資や、ベンチャー・キャピタルからの出資など、さまざまな資金調達について詳しく解説しています。(創業手帳編集部)

回答者プロフィール
米良はるか
READYFOR株式会社 代表取締役


1987年東京都生まれ。
2010年慶應義塾大学経済学部卒業。2012年同大学院メディアデザイン研究科修了。大学院在学中に米国・スタンフォード大学に留学。帰国後、2011年3月にWebベンチャー・オーマ株式会社の一事業として日本初のクラウドファンディングサービス「READYFOR」を設立。2014年7月に株式会社化し、NPOやクリエイターに対してネット上での資金調達を可能にする仕組みを提供している。2012年には世界経済フォーラムグローバルシェイパーズ2011に選出され、日本人として最年少でダボス会議に出席。St.Gallen Symposium Leaders of Tomorrow、内閣府国・行政のあり方懇談会委員など国内外の数多くの会議に参加。

米良さんのような女性起業家のインタビューは、これから起業を目指す女性や、すでに起業している女性にとって力になります。女性起業家のための創業手帳、創業手帳woman(無料)では、たくさんの女性起業家のインタビューを掲載しています。またインタビューだけでなく、女性起業家向けの資金調達方法なども紹介しています。(創業手帳編集部)

ねじめさんの実施中のプロジェクトはこちら
「子どもの為にフリースクールを創りたい」
https://readyfor.jp/projects/koodomotatino31

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