年間22兆円の市場に参入するチャンス!

新規中小企業者向けに朗報! 中小企業庁の「ここから調達サイト」を活用して販路を拡大しよう。

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(2016/02/1更新)

「官公需」という言葉を聞いたことはありますか。

国の各省庁および地方公共団体といった行政機関や、独立行政法人、国立大学などが物品を購入したり工事を発注することを官公需と言います。官公需は大手企業が受注するイメージがありますが、実はスタートアップや中小企業にもその機会があります。ただ、行政機関向けに商品やサービスを販売するということをそもそもあまり考えていない、あるいはその方法が分からないといったことが多いのではないでしょうか。

中小企業庁では「ここから調達サイト」というウェブサイトを通して、スタートアップや中小企業の受注機会を拡大させる取り組みを進めています。

巨大な官公需市場

官公需の市場規模は国と地方公共団体を合わせて年間22兆円ほどと言われています。ところが、年間7兆4千億円の国の発注実績のうち、創業10年未満の中小企業者(新規中小企業者)が受注する割合はわずか1%程度。そこで国は、この割合の増加を目標とした改正官公需法を2015年8月に施行しました。

法改正を受けて国の基本方針では、新規中小企業者の受注機会の拡大に配慮する内容が盛り込まれています。国は、参入機会の拡大のためのさまざまな工夫を行なっており、例えば少額案件に関しては一般競争入札ではなく、見積もり合わせをした上で新規中小企業者との随意契約を増やすことを努力しています。

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「ここから調達サイト」とは?

年間22兆円もの市場規模がある官公需は非常に魅力的ですが、一方でどのように参入したら良いか分からないという方も多いでしょう。そんな時にぜひ活用したいのが、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が2015年8月から運営を開始した官公需のマッチングサイト「ここから調達サイト」です。

同サイトは、商品やサービスの調達先を探す行政機関とそれらを提供する新規中小企業者をつなぐサービスで、新規中小企業者は簡単な登録を済ませるだけで業者検索の際の対象となります。

登録条件は、設立後10年未満の中小企業、または開業後10年未満の個人事業者で、大企業が実質的に経営に参画していないこと。
登録方法は極めてシンプルで、サイトにアクセス後、事業者情報や商品・サービス内容、営業エリアなどの基本情報と担当者情報を入力するだけで完了します。

それを元に中小機構が新規中小企業者の情報をリスト化し、府省や地方公共団体などの官公需の発注担当部署に提供。発注者は少額随意契約などの検討の際にこのリストを活用します。

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「ここから調達サイト」の利用メリット

  • メリット1. 独力ではアプローチが難しい官公需市場への参入チャンスが得られる
  • メリット2. 官公需で実績を上げれば販路の拡大に有利

年間22兆円もの規模の官公需市場に参入できるということは、スタートアップにとっては願ってもいないチャンス。創業間もない新規中小企業者は、いくら優れた商品やサービスを持っていても、実績がないためなかなか販路が拡大できないというケースが多い中、官公需において実績を得ることは、その後の市場の確保や信用向上を図る上でも有効と言えます。また、「ここから調達サイト」への登録・利用は、営業先が分かりにくい行政機関に自社の製品やサービスを容易にPRできる有効な手段と言えます。

「ここから調達サイト」に登録していなくても官公需調達の対象にはなりますが、調達における相見積もりの際の参考等に登録情報が活用されるため、やはりここは一度登録し、官公需市場参入への第一歩を踏み出してみてはどうでしょうか。

また、需要のある分野について事前に知りたければ、国や独立行政法人、国立大学、地方公共団体などの約4,300機関の入札情報の検索ができる「官公需情報ポータルサイト(http://www.kkj.go.jp/s/)」、各機関のホームページや調達・契約窓口で提供されている調達情報を参考にしてみましょう。

【調達案件の例】
行政機関は、実に多種多様な「もの」を調達しています。新規中小企業者が取り扱っている商品・サービス・技術がいかせる分野は想像以上にたくさんあります。

・物品・サービス
事務用品、電化製品、清掃用品、防災用品、パンフレットなどのデザイン・印刷、ホームページ・プログラム作成、庁舎の清掃・警備 等

・工事
簡単な修繕・リフォーム(壁面や床の修繕、電気設備の修繕、水回りや漏水の処理) 等

行政機関の調達に参入するために「ここから調達サイト」に登録してみましょう。
行政機関の調達担当者は、見積り先を選ぶために「ここから調達サイト」をチェックしています。まずは行政機関の調達担当者に自社のことを知ってもらいましょう。

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(ここから調達サイト 運営元)
中小企業庁
独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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