【2025年速報】銀行振込手数料を徹底比較!最新情報を含めた一覧で解説

創業手帳

法人口座を持つならどこ?ネット銀行を含めて手数料を掲載

取引する上で発生する銀行の振込手数料は、経営者が少しでも抑えたい費用の一つです。日常的に使う銀行や振込方法によっても手数料が変わるため、どのくらい違うかを把握しなくてはなりません。

この記事では都市銀行や地方銀行、ネット銀行における振込方法別の手数料をまとめています。法人口座をどこで作るか迷っている、あるいは法人口座の移行を検討している人は参考にしてください。

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【徹底比較】振込手数料や目的別による銀行口座のまとめ

銀行口座選びの基準はさまざまですが、「振込手数料」や「使いやすさ」など、目的や用途に合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、銀行ごとの振込手数料の比較から、目的に応じた銀行選びのポイントまで幅広く解説します。

【比較表】どこが一番安い?銀行別の振込手数料

近年、多くの銀行で振込手数料の改定が相次いでいます。振込手数料は個人でも法人でも、できるだけ安くしたいと考えている人が多いでしょう。

ここでは、銀行の他行宛て振込手数料を「店頭(窓口)」と「インターネットバンキング」に分けてまとめました。

【個人向け銀行口座・他行宛て振込手数料】

銀行名 店頭(窓口) インターネットバンキング
GMOあおぞらネット銀行 取扱なし 75円
※月1回無料
住信SBIネット銀行 取扱なし 77円
※利用状況により適用されるランクに応じて最大20回無料
UI銀行 取扱なし 86円
東京スター銀行 880円 110円
※口座取引明細書の郵送設定なしで月5回分キャッシュバック
ソニー銀行 取扱なし 110円
※1.月1回無料
※2.Sony Bank WALLET保有で月2回無料
※3.優遇プログラムで最大月11回無料

上位5行のうち、4行がネット銀行になっており、個人で口座を保有する際にはネット銀行がおすすめです。

【法人向け銀行口座・他行宛て振込手数料】

銀行名 店頭(窓口) インターネットバンキング
GMOあおぞらネット銀行 取扱なし 145円
※1.口座開設月の2ヶ月後まで月20回無料
※2.設立1年未満であれば設立月から12ヶ月間、月20回無料
住信SBIネット銀行 取扱なし 145円
※振込優遇プログラムで振込件数に応じて130円まで優遇
PayPay銀行 取扱なし 145円
※PayPay銀行あて含め月5回まで無料
三井住友銀行(法人ネット口座) 取扱なし 145円
ゆうちょ銀行 660円〜880円 165円

法人向けもネット銀行が安く設定されている傾向です。ただし、三井住友銀行のような法人ネット口座が各銀行で提供開始される可能性があるでしょう。

振込手数料だけじゃない!おすすめの銀行口座

振込手数料の安さだけでなく、口座選びでは目的に合った利便性や機能を提供しているかも重要なポイントです。
ここでは、振込手数料以外の目的別におすすめの銀行口座をまとめました。

  • 法人口座で一括管理したい
    └ 三菱UFJ銀行
    └ みずほ銀行
    └ 三井住友銀行
  • 入出金をリアルタイムに把握したい
    └ PayPay銀行
    └ 住信SBIネット銀行
  • 多頻度の他行振込がある
    └ GMOあおぞらネット銀行
    └ 楽天銀行
  • 海外送金も活用したい
    └ ソニー銀行
    └ りそな銀行
    └ 三菱UFJ銀行
  • 店舗対応や現金管理を重視したい
    └ 都市銀行
    └ 地方銀行

振込手数料の安さだけでなく、利便性や目的に合わせて選ぶと、総合的に費用負担を抑えられます。

都市銀行から他行への振込手数料一覧


日本における都市銀行の個人と法人の振込手数料について、振込方法ごとにまとめました。

窓口・ATM・ネットバンキングの3つの振込方法別に手数料をチェックしましょう。

銀行によって「個人」に個人事業主が含まれる場合と、個人事業主は原則法人扱いとなる場合とに分かれます。個人と法人それぞれで手数料が異なる場合は銀行の公式サイトを確認してください。

法人口座について、詳しくはこちらの記事を>>
法人口座とは?複数所持するメリット・デメリットをわかりやすく解説

窓口から現金による振込手数料

窓口にて現金で他行への振込手数料は、以下のとおりです。

銀行名 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
三菱UFJ銀行 990円
三井住友銀行 990円
みずほ銀行 990円
りそなグループ
(りそな銀行/埼玉りそな銀行/
関西みらい銀行/みなと銀行)
990円

いずれも個人・法人ともに他行への振込手数料は990円です。

2025年に入り、みずほ銀行は1月に振込手数料を改定し、都市銀行すべてが同一金額になりました。

インターネットバンキングによるオンライン手続きの推進が現金による振込手数料の値上げに影響しています。

ATM振込手数料

ATMから他行への振込手数料は、以下のとおりです。

銀行名 利用方法 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
三菱UFJ銀行 当行キャッシュカード 275円 770円 275円 770円
現金 880円
三井住友銀行 当行キャッシュカード 165円 275円 275円 440円
現金 880円
みずほ銀行 当行キャッシュカード 270円 330円
現金 880円
りそなグループ
(りそな銀行/埼玉りそな銀行/
関西みらい銀行/みなと銀行)
当行キャッシュカード 440円 770円 440円 770円
現金 880円

みずほ銀行のみ個人と法人の利用料金が同一です。いずれも、自行のキャッシュカードを使った振込の場合は手数料が安くなります。

ATMからの振込はATM設置銀行のキャッシュカードを利用して振込手数料の負担を抑えましょう。

ネットバンキングでの振込手数料

近年主流になっているネットバンキングの振込手数料も見ておきましょう。

銀行名 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
三菱UFJ銀行
個人:三菱UFJダイレクト
法人:BizSTATION
154円

※使用預金および内容により無料

484円 220円

※使用預金および内容により無料

660円
三井住友銀行
個人:SMBCダイレクト
個人事業主・法人:Web21
154円 ライト以外:330~495円

ライト:165円

220円 ライト以外:330~660円

ライト:330円

みずほ銀行
個人:みずほダイレクト
法人:みずほビジネスWEB
110円 490円 110円 660円
りそなグループ
(りそな銀行/埼玉りそな銀行
/関西みらい銀行/みなと銀行)

個人:マイゲート
法人:ビジネスダイレクト
165円 605円 165円 605円

ネットバンキングの振込手数料は通常よりも割安ですが、有料サービスへの加入が条件となります。

なお、三井住友銀行の個人事業主・法人向けサービスWeb21のうち「ライト」プランなら無料ですが、多くのサービスが付帯する「デビュー」プランだと月額料金は2,200円です。

銀行ごとに必要なサービスと月額費用を含めて考えなくてはなりません。

ネット銀行から他行への振込手数料

近年台頭してきたネット銀行の振込手数料を紹介します。都市銀行とは違い、多くの場合は格安で利用可能です。

銀行名 利用方法 3万円未満の振り込み 3万円以上の振り込み
個人 法人 個人 法人
PayPay銀行 インターネットバンキング 145円 145円 145円 145円
ATM+カード 165円+三井住友銀行の手数料1,320円 165円+三井住友銀行の手数料1,760円
GMOあおぞらネット銀行 インターネットバンキング 75円
(月1件無料)
145円
(個人事業主は一律。法人は一部129円)
75円
(無料分あり)
145円
(個人事業主は一律。法人は一部129円)
ATM+カード 不可
住信SBIネット銀行 インターネットバンキング 77円
(無料回数あり)
145円
(最安130円)
77円
(無料回数あり)
145円
(最安130円)
ATM+カード 不可
楽天銀行 インターネットバンキング 145円
(無料分あり)
150円 145円
(無料分あり)
229円
ATM+カード 不可

ネット銀行は一般的な銀行と違って実店舗がありません。維持費や人件費がかからない分、振り込みをはじめとした各種手数料を安く提供可能です。インターネット環境さえあれば、24時間365日利用できます

一方で、窓口を通じた具体的な相談ができない点はデメリットです。操作方法やシステムトラブルなどの相談は、すべてインターネットを介するため、ITツールへの順応性が問われます。

また多くのネット銀行は、キャッシュカードによるATM振り込みに対応していません。PayPay銀行は三井住友銀行のATMから行えますが、提携ATM出金手数料165円に加えて三井住友銀行の振込手数料が必要です。

おすすめの法人口座について、詳しくはこちらの記事を>>
法人口座開設のおすすめの銀行は? メガバンクやネット銀行口座開設の注意点、メリット・デメリットなど徹底比較!

地方銀行から他行への振込手数料

地元に根付く地方銀行を利用する法人も少なくありません。ここでは一部の地方銀行の振込手数料を紹介します。

横浜銀行
振込方法 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
窓口 715円 880円
ATM・現金 385円 550円
ATM・当行キャッシュカード 385円 550円
ネットバンキング
個人:マイダイレクト
法人:ビジネスサポートダイレクト
165円 385円 330円 550円
千葉銀行
振り込み方法 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
窓口 660円 880円
ATM・現金 550円 770円
ATM・当行カード 330円 550円
ネットバンキング
個人:ちばぎんマイアクセス/ちばぎんアプリ

法人:Web-EB

165円 385円 330円 550円
福岡銀行
振り込み方法 3万円未満の他行振込 3万円以上の他行振込
個人 法人 個人 法人
窓口 605円 770円
ATM・現金 550円 770円
ATM・当行カード 330円 550円
ネットバンキング
個人:インターネットバンキング
法人:ビジネスバンキングWeb
220円 330円 440円 550円

都市銀行は信頼性が高く使い勝手が良いなどの利点がありますが、窓口やATMでの現金振込手数料を比べると、地方銀行が安い傾向です。

経営上よく利用する振込方法や金額から、手数料が安い銀行を選ぶのも考え方の一つでしょう。

ゆうちょ銀行から他行への振込手数料

ゆうちょ銀行の振込手数料は以下のとおりです。全国にATMや窓口があり、事業エリアを問わない幅広い展開が強みとなります。

振込方法 5万円未満の他行振込 5万円以上の他行振込
窓口 660円 880円
ATM・当行キャッシュカード 220円 440円
インターネットバンキング
個人:ゆうちょダイレクト
法人:ゆうちょBizダイレクト
165円 165円

ゆうちょ銀行では基本的に個人・法人で共通の手数料となっています。総合口座への現金振込は取り扱っておらず、口座間の振り込みが原則です。窓口からの現金振込は、受け取り側が振替口座でなくてはなりません。

インターネットバンキングの手数料は安価ですが、法人が利用するには月額1,100〜2,200円がかかります。

振込手数料の変化と経営者が押さえるべきポイント


会社の費用や給与を支払う経営者にとって、振込手数料の変化は見過ごせない問題です。

時流を踏まえて対応策を考えるほか、振込手数料を抑えられる手段がないかも検討したほうがいいでしょう。

ここでは、近年の振込手数料の移り変わりや、経営者視点での捉え方をまとめています。

近年の振込手数料はどう変化した?

2020年以降、銀行の振込手数料には大きな変化がありました。さらに時代の流れを受け、各種手数料の動向にも今までとは異なる動きが見られます。

まずは時系列に、近年の振込手数料の変遷を振り返りましょう。

年月日 主な出来事
2020年4月 公正取引委員会が銀行間送金手数料の現状を問題視する報告書を公表
2021年3月 全国銀行協会が銀行間送金手数料の見直しを発表
2021年10月 銀行間送金手数料を62円に値下げ
2023年以降 窓口振り込みは値上げ、インターネット振り込みは値下げの傾向

2021年10月、銀行は40年以上変わっていなかった銀行送金手数料を値下げしました。

銀行間送金手数料とは振り込み先の銀行の取り分のため、利用者が支払う振込手数料とは異なります。

海外では個人間による銀行の送金手数料などを無料にする動きが出ているほか、国内でもネット銀行の増加によって、より低額な手数料を求める顧客が増えてきました。

こうした流れから、各銀行は今までの振込手数料の在り方を見直し、新たな価格設定や手数料システムを取り入れようとしています。

実際にこれまで、都市銀行の一部では窓口での振込手数料を値上げし、インターネットバンキングの手数料は値下げする傾向が見られました。

経営者は振込手数料の変化をどう見るべき?

銀行の利用を避けられない経営者にとって、振込手数料の変化は切実な問題です。今後は、インターネット利用による振込手数料の引き下げに注目しましょう。

インターネット上で送金を行うインターネットバンキングは、月額利用料が無料または有料のサービスへの登録で利用できます。法人用は利用料が有料なサービスが多いですが、サービスの普及に伴い機能を限定して無料化する動きも出てきました。

ネット銀行の台頭により、近年は各都市銀行のインターネットバンキング利用による手数料も安価な流れにあります。現金やキャッシュカードを利用した取引メインであるなら、見直しを検討する時期に差し掛かっているでしょう。

法人向けネット口座サービスが登場

2025年5月26日より三井住友銀行が法人向けのデジタル総合金融サービスとして法人ネット口座「Trunk」を提供開始しました。

Trunkは単なるネット口座ではなく、経理業務の効率化、資金の見える化、資金繰り支援など、法人のお金周りのサービスをワンストップで提供します。口座情報の一元管理や、他行口座との連携、会計ソフトとのAPI連携も可能です。

また、本口座から他行への振込手数料は金額にかかわらず145円であり、業界最安値の水準です。

実店舗を持たないデジタル支店限定でインターネット完結型の法人口座になります。主な特徴は以下のとおりです。

  • 月額利用料が無料でインターネットバンキング機能を利用できる
  • 法人向けのサービス設計で業務効率化が期待できる
  • 専用アプリでスマートフォンから取引できる

三井住友銀行の口座をもたない法人が対象であるため、口座を保有していない企業は口座開設を検討してみましょう。

今後も他銀行で法人向けサービスが開始されることが予想されます。振込手数料を抑えるためにも、チェックしておきましょう。

また、三井住友銀行では個人向けにもデジタル総合金融サービス「Olive」を展開しています。Oliveでは、ネットバンキングでの他行あて振込が月3回まで手数料無料など特典があります。

個人向けスマホ送金サービス「ことら送金」の使い道は?

インターネットバンキングとともにスマホ送金サービス「ことら送金」が注目されています。ことら送金とは、スマートフォンを利用した個人向けの小口送金サービスです。

主な特徴は以下のとおりです。

  • ことら送金対応のアプリを利用して携帯番号のみで送金可能
  • 1回あたりの上限は10万円以下
  • 手数料は利用可能な事業者418社すべてで無料

個人あてにしか使えないため法人や個人事業主あての送金には使えない点に注意しましょう。

銀行における振込手数料に関するQ&A

Q1:他行振込手数料が安い銀行はどこですか?

個人向けではGMOあおぞらネット銀行や住信SBIネット銀行です。法人向けでは多くのネット銀行が業界最低水準の145円で提供しています。

Q2:振込手数料が一番高い銀行はどこですか?

一般的に都市銀行の窓口を利用した他行あて振込手数料が最も高く990円です。ただし、振込手数料が高い理由はインターネットバンキング推進のためであり、インターネットバンキング経由での振込手数料は安く設定されています。

Q3:100万円以上の他行あて振込手数料はいくらですか?

100万円以上の他行あて振込手数料はネット銀行であれば145円からで可能です。しかし、都市銀行や地方銀行などの店頭では880円から990円が多くなります。
どこの銀行を利用するか、どの振込方法にするかで振込手数料に差が生じます。詳しい内容は各行の手数料表またはお問い合わせからご確認ください。

まとめ・振込手数料を銀行間で比較して自社に合った口座を開設しよう

法人口座を保有する上で、銀行手数料は決め手の一つです。主要取引先の入金口座やよく利用する振込方法を勘案し、各銀行の手数料を比べておきましょう。

融資も踏まえて検討する際には都市銀行や地方銀行、手数料負担を重視して決めるならネット銀行が有利になります。経営方針や今後の事業計画に合わせた法人口座の開設や移行を判断してみてください。

創業手帳の冊子版(無料)は、資金調達や節税など起業後に必要な情報を掲載しています。起業間もない時期のサポートにぜひお役立てください。

また、起業前の方へ「創業手帳カレンダー(無料)」を配布しております。銀行での法人口座開設や起業前の準備手順、用意しておくべきことをカレンダー形式で確認できます。ぜひご利用ください。

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(編集:創業手帳編集部)


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