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2023年3月3日遺伝子治療用ウイルスベクターの設計・開発・分析サービスなどを展開する「シンプロジェン」が9.2億円調達
2023年3月2日、株式会社シンプロジェンは、総額9億2,160万円の資金調達を実施したことを発表しました。
シンプロジェンは、神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科発のバイオベンチャーです。
独自の超長鎖・高難度のDNA合成技術などを活用し、高品質かつコストパフォーマンスに優れた「遺伝子治療バイオファウンドリ・サービス」を提供しています。
具体的には、DNA合成、プラスミドDNA大量調製、ウイルスベクターの設計・開発、特性解析・品質試験、GMP準拠製造施設への技術移管まで、ワンストップソリューションを提供しています。
今回の資金は、R&Dセンターの最先端研究機器への設備投資、研究開発スタッフの増員などに充当します。
遺伝子治療用製品の早期の臨床試験に入り、早期の実用化を目指します。
中長期的には、独自のDNA合成技術「OGAB法」「Combi-OGAB法」を活用し、DNA合成・DNAライブラリー構築の両サービスを幅広く提供していきます。
微生物は、アミノ酸や、食品の発酵などに必要となる酵素、医薬品の原料などさまざまな物質を作り出す能力を持っています。
この微生物が持つ機能を高度にデザインし、機能の発現を制御した生物細胞をスマートセルといいます。
スマートセルの活用によって、遺伝子治療・体内代謝制御などの新たな医療の実現、バイオ医薬品・バイオ新素材・バイオ燃料などの効率的な開発・生産などが実現され、これによって新たな産業の可能性が拓けると考えられています。
スマートセルの実現においては、目的の機能を持った遺伝子を構築するための技術が必要です。
一方で、従来の技術では長鎖DNAの構築に数か月かかるため、高速化が課題のひとつとなっています。
シンプロジェンがコア技術とするOGAB法(Ordered Gene Assembly in Bacillus subtilis法)は、長鎖DNAを正確かつ、低コスト、短期間で合成できる技術です。
シンプロジェンはこのコア技術などを活用し、DNA合成サービスや、遺伝子治療用ウイルスベクターの開発サービスなどを展開しています。
研究開発には多くの資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなどを詳しく解説しています。
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