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産直通販サイト「食べチョク」運営の「ビビッドガーデン」が7億円調達

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2023年1月25日、株式会社ビビッドガーデンは、総額約7億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、地方銀行系VC6社と独立系VC1社です。

また直近では、2022年6月14日に、約13億円の資金調達を発表しています。

ビビッドガーデンは、日本最大の産直通販サイト「食べチョク」、法人向けサービス「食べチョク for Business」を運営しています。

2023年1月時点で、登録生産者数は8,100軒、ユーザー数は80万人を突破しています。

今後、さらに地方と連携した地方の生産者のサポートや、法人事業の拡大を強化していきます。

農林水産省は「平成28年度 食料・農業・農村白書」において、農産物販売金額が大きい販売農家ほど、自営の農産物直売所やインターネットを利用する割合が高く、自ら値段をつけられる方法で販売していると分析しています。

そのため売上を伸ばしていくためには自営の農産物直売所やEC(通信販売)の利用が重要であると考えられています。

また、コロナ禍では農産物・海産物をECで購入する消費者も増加しており、緊急事態宣言解除後も上昇傾向で推移しているため、一過性の流れではないと考えられます。

一方、農業従事者の平均年齢は約68歳であり、その多くはITに不慣れな生産者であると考えられます。

こうした生産者にとっては、ECでの販売は新たにはじめる取り組みであり、大きな投資ができず、自分でやれる範囲で取り組むというケースも少なくないでしょう。

こういった理由からネット販売に参入したくてもできない生産者や、取り組んでいても結果が伴わない生産者が多く存在すると考えられます。

そのため農産物・水産物・加工品のEC展開においては、販売からプロモーションを手掛ける事業者の存在が重要になっています。

「食べチョク」は、こうした状況の中、全国の地銀系ベンチャーキャピタルと協働し、地域の生産者の販路拡大や販売促進を支援しています。

株式会社ビビッドガーデンのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ビビッドガーデンよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

■目的
①地銀系ベンチャーキャピタルと協働し、事業成長を加速する
前回2022年6月に6社の地銀系ベンチャーキャピタルを含む14社から13億円調達し、地域連携や企業とのアライアンス強化を目指していた。その後、ベンチャーキャピタルの紹介で地域や企業との連携事例が増え、岐阜県飛騨市との連携による生産者向けセミナーや、大手企業との相互送客・販売促進の取り組みにつながっている。
今回参加いただいた6社を含む計12社の地銀系VCとともに地域連携をさらに強化し、事業成長を加速させていきたい。

②インターネットに不慣れな生産者のサポート強化や法人事業を拡大する
これまで、全国様々な地方自治体と70件以上連携し生産者の販路拡大や販売促進をサポートしてきた。
今後も株主と連携し、地方で活躍するインターネットに不慣れな生産者のサポートや法人事業の拡大を強化していく。

■調達した資金の主な用途
・インターネットに不慣れな生産者のサポート強化
・エンジニアやデザイナー・人事など、経験値のあるエグゼクティブ人材の採用強化
・企業との連携やマーケティング強化

・今後の展望を教えてください。

法人事業の拡大やユーザーの体験価値をさらに高めるためにサービスの拡充を進めていく。

①法人事業の拡大
・2022年10月〜12月の法人事業の売上が、前年同時期と比較して約5倍に増加している。
理由:SDGsの意識の高まりも後押しし、販売促進・法人ギフト・福利厚生などの領域で今までよりも社会貢献性の高いサービスに切り替えたいという企業が増えたため
・他企業とのアライアンスなどを通して、法人事業の第7期の売上を第6期と比較して約3倍を目指す

②サービスの拡充
・5万点の商品の中から、ユーザーが自分好みの食材や購入したい食材に出会えるよう、商品検索やレコメンドエンジンのアルゴリズムを強化。

ECはさまざまな領域で新たな販路として大きな存在となっています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、ネット通販のはじめ方、インターネットを活用した集客ノウハウについて詳しく解説しています。

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カテゴリ 有望企業
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