注目のスタートアップ

植物肉「ミラクルミート」を開発・製造する「DAIZ」が植物性由来原料のリーディングカンパニー「Roquette」と資本業務提携

company

2023年1月24日、DAIZ株式会社は、Roquette(本社:フランス オー=ド=フランス地域)と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

DAIZは、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造しています。

大豆の発芽という生理現象を応用した技術により旨味や栄養価を増大させ、余分な添加物や加工助剤を使用せずに、肉に近い食感・風味を実現しています。

また、2021年5月には米国・ボストンに子会社DAIZ USA Inc.を設立し、北米市場のマーケティングや、営業活動、研究開発を行っています。

アジア圏においては、2022年春にタイ向けに「ミラクルミート」を出荷し、現地企業による商品化・販売が開始されています。

Roquette社は、植物性由来原料の世界的リーディングカンパニー、医薬品賦形剤のトップメーカーです。

今回の提携により、エンドウタンパクやその他植物由来原料の安定供給や共同研究によって「ミラクルミート」の価値向上を図ります。

さらに、DAIZの技術ライセンスにもとづく生産体制の構築や、さまざまな植物性食品(プラントベースドフード)の2023年中の市場投入を視野に、長期的な協業関係を模索していきます。


世界的な人口の増加により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予想されています。これをタンパク質危機と呼びます。

現在、タンパク質としては牛肉や豚肉などの畜産肉が主流ですが、既存の畜産の仕組みはさまざまな課題を抱えています。

とくに、ウシ・ブタを育てるために必要な穀物を生産するための農地の確保が困難であり、これ以上の増産が難しくなっていること、ウシ・ブタはタンパク質の変換効率が悪く、また水も大量に消費するため、効率の悪さと高い環境負荷が問題となっています。

こうした畜産から脱却するため、新たなタンパク質の安定供給の方法として、植物を利用した代替肉(植物肉)や、昆虫、藻類などが注目されています。

とくに植物由来の原料を食肉のように加工した植物肉は、世界各国で開発・普及が進んでおり、すでにユニコーン企業や上場企業が誕生しています。

DAIZが開発する「ミラクルミート」は、発芽大豆を利用することにより、添加物不要で肉のような弾力と食感を再現していることを特徴としています。

SDGsは大きなビジネスチャンスとなり得ます。世界に先んじて革新的なプロダクトを開発できれば、大きなシェアを獲得できるでしょう。そのためには開発やマーケティングのために豊富な資金が必要となります。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DAIZ SDGs タンパク質危機 プラントベースドフード プラントベースフード ミラクルミート 代替肉 商品開発 大豆 株式会社 植物性由来原料 植物肉 資本業務提携 資金調達 食品
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

土地評価サービスを展開するJAXA認定宇宙ベンチャー「天地人」が資金調達
2022年12月27日、株式会社天地人は、資金調達を実施したことを発表しました。 天地人は、JAXA衛星をはじめとする地球観測衛星などから得られる宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービス「天地人コン…
【3/30開催】オンラインセミナー「中小企業だからこそ、話題の人的資本経営が求められる」
大阪中小企業投資育成株式会社が主催するオンラインセミナー「中小企業だからこそ、話題の人的資本経営が求められる」が開催されます。 中小企業における「人的資本経営」を推進するメリットはなにか、どのような恩…
「KaKa Creation」が1.6億円調達 AIを活用した高品質AIアニメ制作事業・プロデュース事業を始動
2023年11月22日、株式会社KaKa Creationは、約1億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、AIを本格的に導入したアニメTikToker「ひなひま」をリリースした…
「HIKKY」がメタバースサービス「My Vket」β版をリリース
2022年12月13日、株式会社HIKKYは、「My Vket(マイブイケット)」のβ版をリリースすることを発表しました。 「My Vket」は、アプリ・ソフトウェアのダウンロード不要で、ハイスペック…
チャットボットを活用したチャット・コマースや「接客DX」展開の「Zeals」が18億円調達
2021年4月1日、株式会社Zealsは、総額18億円の資金調達を実施したことを発表しました。 チャットボットをマーケティングに活用するチャット・コマース「Zeals(ジールス)」と、接客システムをチ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集