注目のスタートアップ

地域ビジネスのための顧客データ収集・連携・活用プラットフォーム「Horai」提供の「scheme verge」が資金調達

company

2022年5月10日、scheme verge株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社サンケイビルと、三菱UFJキャピタル株式会社が運営するファンド(三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合)です。

scheme vergeは、地域ビジネスのための顧客データ収集・連携・活用プラットフォーム「Horai(ホーライ)」を開発・提供しています。

「Horai」は、瀬戸内エリアの旅行・アート巡りを海上モビリティからサポートするために開発されたサービスです。

行きたいスポットから旅程を作成してくれるほか、旅程で必要となる海上タクシーの予約・決済、交通機関の予約・決済、周遊パスポートの購入・利用を行うことができます。

瀬戸内エリアだけでなく、全国各地のアートプロジェクトとの連携・周遊パスの提供を進めています。

今回の資金は以下の3点の実施に充当します。
・エンドユーザーや地域事業者の現場スタッフの視点も交えたより使いやすいプロダクトへの改善
・2024年だと予測されているAfterコロナを見据え、各地の観光産業・地場産業の創生に関わる取り組みに貢献するための事業展開の強化
・「データ・ドリブンなエリア活性化・マネジメント」というソリューションを確立するとともに、昨今・今後の需要増に合わせた体制の強化

東京都は1997年から地方からの人口流入による転入超過が続いていました。これを東京一極集中と呼び、地方の若年層人口の減少、災害に対するリスクといった弊害をもたらします。

そのため政府・自治体は地方の活性化のための取り組みを行ってきていましたが、東京の転入超過はコロナ禍まで止まることはありませんでした。

だからといってすべての地方創生がうまくいっていないわけではありません。

たとえば、青森県では地域観光の活性化のための取り組みを早くから行っており、「Myルートガイド」という観光地を巡る最適なルートを作成できるWebサービスを中心とした観光クラウドの取り組みは、ICT活用のひとつの成功例といえます。

また、観光において移動というのは切っても切り離せない関係にあります。特に地方の観光地は駅・空港から離れた場所にあることが多く、駅・空港から観光地までの交通手段(2次交通)の利便性を高めることが重要なのですが、地方の人口減に伴う税収減のせいで交通機関が少なくなり負のスパイラルに陥っています。

この移動の課題を解決するためMaaS(Mobility as a Service)の活用も検討されています。MaaSとは、バス、電車、タクシー、シェアサイクルなどあらゆる交通機関を、ITの力によってシームレスにつなげ、効率的に使えるようにするシステムのことです。

scheme vergeは民間企業として観光クラウドや観光でのMaaSの活用といったことを進めています。今後、地方の観光活性化では、先行例の成功を踏まえ、ICTやデータを活用した取り組みが重要となり、scheme vergeが取り組む事業のニーズもさらに高まってくると考えられます。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Horai MaaS scheme verge プラットフォーム ホーライ 地域 地域ビジネス 地方創生 旅行 株式会社 活用 町おこし 観光 資金調達 都市開発 顧客データ
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

量子コンピューター向けアルゴリズムなど開発の「QunaSys」が2.8億円調達
2019年11月25日、株式会社QunaSysは、総額2億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 量子コンピューター向けのアルゴリズムとアプリケーションを開発しています。 今回の資金は…
釣り船向けSaaS「デジタル船長手帳」などを展開する「スイベル」が5,200万円調達
2023年10月3日、スイベル株式会社は、総額約5,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 スイベルは、釣り船向けSaaS「デジタル船長手帳」や、toC向け釣り船データベース「BOAT F…
訪問看護・介護の訪問スケジュールを自動作成するクラウドサービス「ZEST」などを提供する「ゼスト」が1億円調達
2024年3月12日、株式会社ゼストは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ゼストは、訪問看護・介護の訪問スケジュールを自動作成するクラウドサービス「ZEST SCHEDULE」や、訪…
ジャーナリング(書く瞑想)アプリ「muute」がリリース後1カ月でAppStoreヘルスケア/フィットネス領域のランキング1位に
2021年1月29日、ミッドナイトブレックファスト株式会社は、2020年12月から提供開始した「muute(ミュート)」が、約1カ月でAppStoreランキングのヘルスケア/フィットネス領域で1位を獲…
AKB48運営の「AKS」が「B Dash Ventures」が出資
株式会社AKSが、B Dash Ventures株式会社から出資を受けました。 出資規模は非公開ですが、10億円未満とみられています。 AKSは、AKB48などのアイドル・グループを運営しています。 …

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集