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2021年12月24日Sarah 青山沙織|深海魚直送便の事業展開が注目の企業
深海魚直送便の事業展開で注目なのが、青山沙織さんが2020年に創業したSarahです。
日本は「排他的経済水域」が約447万平方キロあり、世界第6位の海洋国家です。
そんな海の恵みと共に生きる小さな漁港、静岡県沼津市の戸田港。ここでは古くから深海魚が獲れ、生活の中に当たり前に存在してきました。
底引き網漁法で水揚げされる深海魚の中には、ノドグロ(アカムツ)、アンコウなど、美味しい高級魚として取引されるものもありますが、食用にはならない魚も多く含まれます。そうした魚は地域の中でおかずとして配られたり、食用に向かないものは廃棄されてしまいます。
それではせっかく漁師が苦労して獲ってきた魚介を、海から頂いた貴重な命を無駄にするだけでなく、海の生物たちをただ絶滅の危機にさらしてしまいかねません。
そこで、水揚げされた深海魚を少しでも多く市場に出回らせ、社会に還元する取り組みが始まっており、今注目を集めています。
Sarahの深海魚直送便事業の特徴は、
水揚げされた深海魚をその場で即買い取り、食用と食用に向かない魚に分類し、食用は全国各地の一般家庭や飲食店のもとへ、それ以外は標本や研究用資材として全国の研究機関などに送ることで、「新たな収入源の確保」「魚の命を無駄にしない」「深海研究への寄与」に繋がっているという点です。
Sarahの青山沙織さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
コロナ渦で、魚が売れなくて困っている漁師さんの助けになればと思い始めた取り組みになります。港ですぐに深海魚を買取り、そのまますぐに全国に発送しております。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
魚離れが進んでいる世の中、これをキッカケに魚に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
深海魚の漁を行っている場所は限られており、見たことのないような魚が沢山含まれていると思います。認知が低いため、価値の低い物として扱われている深海魚が日の目を浴びることにより、沢山の人に利用してもらえればと思います。
・このサービスの解決する社会課題はなんですか?
深海底引網漁は、底物の魚などを網を引きずって獲る漁法となっております。
美味しく食べられる魚は勿論、規格外の魚や食用に向かない魚など、多種多様な生物が獲れます。
少しでも、廃棄される魚が減るように、規格外の魚や数が揃わない魚、美味しいが認知度が低いために魚市場で取引されない魚なども買取って、詰め合わせて福箱形式で「深海魚直送便」として販売しております。
食用に向かない魚などは「ヘンテコ深海魚便」として、研究機関や標本作家などに向けて販売を行っています。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
魚の販売自体初めてであったため、漁協や関連機関と連携をし手探りで初めて行きました。船に乗り、自ら広告塔となり宣伝をしたり、プレスリリースをうまく活用し、マスメディアに沢山取り上げて頂きました。知ってもらうまでは、宣伝や、要領の得ない発送業務で大変でしたが、発送を重ねるうちに、顧客の要望や改善点に応えるうちに徐々に今の形になっていきました。
・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?
現在、生の深海魚を直接丸のまま発送を行っていますが、魚が捌けない人や、料理が苦手名人に向けて、下処理済の深海魚や。惣菜の販売を行っていきたいと思っています。そうすることにより、夏の禁漁期間にも深海魚を発送出来るようになり、年中美味しく深海魚を召し上がって頂けます。
・今の課題はなんですか?
前記記載のように、夏期の間は禁漁期間であり、魚を捌けない人に丸のままの深海魚の発送はハードルが高いため、下処理した深海魚や惣菜の開発です。
・読者にメッセージをお願いします。
私は、沼津市地域おこし協力隊の深海魚で町おこしと言うことで、活動中に「深海魚直送便」をはじめ、卒業後は個人事業主として事業を継続して行っています。まさか就任当時は、私が魚屋になるなんて思っていませんでした。
私がいつも心がけていることは、「とにかくやってみる!」です。
出来ないと決めつけず、何事も口に出して、とりあえずやってみる!が大切だと思います。
会社名 | Sarah |
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代表者名 | 青山沙織 |
創業年 | 2020年 |
事業内容 | 鮮魚の小売事業 |
サービス名 | 深海魚の直送サービス |
所在地 | 静岡県沼津市戸田894-1 |
代表者プロフィール | 兵庫県尼崎市出身。宝塚造形芸術大学ファッションデザインコース卒業後、神戸市役所・司法書士事務所・航空機メーカーに勤務。ワーキングホリデーを利用して、オーストラリアにて1年間、真珠の養殖場・レストラン・マッサージ屋での就労経験あり。 自分で発信して仕事がしたいと思うようになり、航空機メーカーを退職後、2018年4月、沼津市地域おこし協力隊に就任。 日本で唯一の深海魚担当の地域おこし協力隊として「駿河湾の深海魚アートデザインコンテスト」「深海魚フェスティバル」「オオグソクムシ直送便」などを企画・主催。その他にも、深海魚の革を使用した、特産品の開発にも携わり、製品販売に向けて、サンプル作成中。 2020年4月より、新型コロナウィルスによって、収入が減った漁師の増収を図るため、港より直接魚を買取り、未利用魚を活用した「深海魚直送便」を始める。 2021年3月、地域おこし協力隊卒業後、現在は、「しずおかの海PR大使」としても活動。 2021年7月には、日本青年会議所主催の「サマーコンファレンス」に、パネリストとして、出演。 2022年1-3月にかけて静岡新聞コラム「清流」に記事を掲載。 |
カテゴリ | 有望企業 |
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関連タグ | SARAH 戸田 深海魚 深海魚の聖地 深海魚直送便 漁師 青山沙織 静岡県 駿河湾 |
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