【スワイプファイルとは】起業家・マーケティング担当が知っておきたいスワイプファイルのすすめ
スワイプファイルに気に入った広告を保存して、マーケティング感覚を鍛える!
ちょっとした表現の違いが売れるか売れないかを左右する広告業界では、すでに成功している制作物を研究するという定石があります。
その際、気に入った制作物を保存して今後の制作に役立てる「スワイプファイル」というものを活用しています。
スワイプファイルは、広告だけでなく新サービスや新事業作りでも有効で、起業家が知っておいて損はない手法です。
このスワイプファイルについて、起業家・事業開発担当者・マーケティング担当の視点で解説します。
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この記事の目次
スワイプファイルとは?
スワイプファイルとは、「参考にする制作物を集めたファイル」のこと。
スワイプ(Swipe)は、「盗む」や「横取りする」という意味を持っており、端的にいうと「パクった物を集めたファイル」です。
パクるというと印象が悪いかもしれませんが、要は自分の表現の幅を広げるために参考になるコピーを集めておくファイルであるので、悪いことではありません。
WEBマーケティングの業界では、主に「セールスレター(売ることに特化したコピー)」をスワイプすることが多く、有名なセールスコピーライターは例外なく自身のためのスワイプファイルを充実させています。
なぜスワイプファイルが良いのか
スワイプファイルがなぜ良いのかというと、「売れているコピーや制作物を参考にすると良い結果が出やすい」というメリットがあるためです。
また、ゼロからセールスレターを書くのは、アイデア捻出や言葉の捻出に時間がかかりすぎてしまうので、それを軽減できる効果が期待できます。
大抵、セールスコピーの制作には締切があります。複数のセールスコピーを考える中、「早く納品」し、かつ「効果を出す」ためには、すでに世に出ていているセールスコピーを活用するのが一番なのです。
スワイプファイルで集めたコピーを参考にすることで、
①結果につながる確率が高まる
②時間を有効に使うことができる
というメリットがあります。
起業家にもスワイプファイルは有効
起業家も例外ではありません。
自身の商品を売ろうと考えた際に、良い表現を徹底的に参考にすることで、商品の売り文句を考える手助けになります。
また、ゼロからセールス文章を考えるよりも、圧倒的に時間が短縮できるでしょう。
スワイプファイルを普段から利用することで、広告の感度を磨くことができます。
多数の売れているセールスレターに触れることで、世の中のニーズや、消費者が何に反応しているのかにだんだんと気づいていきますので、新サービス創出のきっかけにもつながります。
このようにスワイプファイルは、広告担当者に限らずアイデアが欲しい人にはとても有益なものなのです。
スワイプファイル おすすめの作り方
スワイプファイルを作るときのルールは「売れているセールスレターを集める」ことのみです。
対象となる制作物はさまざまあります。
例えば、
・YouTubeやSNSなど、インターネット広告
・新聞、雑誌広告
・テレビCM
などなど。
では、「売れている」とは何か、どう集めたら良いのかを解説します。
売れているセールスレターの集め方
「売れているセールスレターってどうやって分かるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。はじめは、以下の方法で集めてみることをおすすめします。
- ずっと同じセールスレターが使われている広告
- 有名なセールスコピーライターが書いたセールスレター
1.ずっと同じセールスレターが使われている広告
広告は費用をかけて配信するものです。結果が出ていない広告は淘汰され、止められていきます。逆に世に出続けている広告は結果がでているという証拠。何度も見かけるコピーや、出続けている広告はスワイプファイルに保存しましょう。
2.有名なセールスコピーライターが書いたセールスレター
現在「世界のセールスコピーライターの頂点にいる」と言われるジョン・カールトン、その彼がメンターとしていたといわれるゲイリー・ハルバード、全米屈指のダイレクトマーケターと称されるジョセフ・シュガーマン。このように世に知られているセールスコピーライターの制作物も集めておきましょう。
日本だと、神田昌典さん、小川忠洋さんが有名です。
そうして集めたセールスレターの要素・構成をじっくり観察してみてください。繰り返していくうちに、これは良いセールスレター、これはそうでもない、とだんだんとわかるようになっていきます。
まずは、①②に沿ってセールスレターを集めてみて、スワイプファイルを作り上げていってみましょう。
スワイプファイルの管理方法
管理方法には2種類あります。紙(実物)でファイリングしていく方法、パソコン上でデータとして保存していく方法です。
紙(実物)でファイリング
紙で保存していく場合は簡単で、気になる広告を見かけたら、コピーまたは印刷してポケット式のファイルなどに入れていくだけ。
クリップでジャンル別に留めておくでも良いでしょう。紙なので量が増えていくとかなりかさばる点がデメリットですが、手に取って網羅的に見られるというメリットがあります。
パソコン上でデータとして保存
パソコン上でデータとして保存していく場合も、そう難しくはありません。以下の方法で集めていってみてください。
1.広告をキャプチャ(画像保存)する
画面に見えている部分だけのキャプチャでしたら、Windowsの場合「PrintScreenキー」を押せば画面がキャプチャできます。Macの場合は、Shift+Command+3キーでできます。
また、GoogleChrome(グーグルクローム)の拡張機能「Full Page Screen Capture」や「FireShot」というツールを使うのもおすすめです。
長いセールスレターの場合、PrintScreenだとページの一部分しか保存できませんが、これらの拡張機能を使えばページ上部から下部までまるごとキャプチャできるんです!
簡単に利用できるのでぜひ活用してみてください。
2.ローカルまたはオンラインのファイルにて保存
パソコン本体でファイル分けして保存していくのも良いですが、容量を圧迫してしまうため、オンラインでの保存をおすすめします。
「Googleドライブ」「Microsoft OneDrive」などのオンライン上のドライブでジャンルごとにフォルダを分けて保存していくか、
検索機能に優れた「Evernote」に貼り付けて保存していくのも手です。
自分があとから見やすい方法で管理していきましょう。
スワイプファイルの注意点
先人の技術が詰まったスワイプファイルが完成しました。さぁいよいよ活用しましょう。
とその前に、スワイプファイルにはいくつかの注意点がありますので確認します。
【使用上の注意点】
①丸パクリは絶対ダメ!
②複数のスワイプファイルを混ぜて使わない
③スワイプしたレターの目的と、自身のレターの目的は一致しているかを確認
①丸パクリは絶対ダメ
これは言わずもがなですが、丸パクリは絶対にしてはいけません!文章の構造をまねたり、同じような商品ジャンルのレターからヒントを得たりするのはOKです。
②複数のスワイプファイルを混ぜて使わない
売れているセールスレターは、見出しから書き出しまで一本の線でつながっています。
複数のスワイプファイルから一部分だけ抽出しばらばらに組み合わせてしまっては、一本の線の構造が崩れてしまい、効果が半減してしまいます。
基本的には、1つのセールスレターからスワイプし、効果を最大化させましょう。
③スワイプしたレターの目的と、自身のレターの目的は一致しているかを確認
スワイプしたセールスレターにも、もともと目的があります。誰に、何を、いつ、どんな効果をえるために行って、どんな結果だったのか。
スワイプしようとしているものが、誰向けのセールスレターで何をさせたかったのかは、確認しておいた方が良いです。
なぜなら、自分が作るセールスレターと目的が一致している方が、結果につながりやすくなるからです。
まとめ
スワイプファイルは自身のアイデアにつながり、何よりも「効果が出やすい」というメリットがあります。
作り方自体は単純なため、まずは「売れているセールスレター」を集めてみましょう。
先人の制作物・アイデアに感謝をしつつ、ご自身のセールスレターにぜひ活用してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)