ソレクティブ 岩井エリカ|フリーランスの価値を証明する!トップフリーランス・副業プラットフォーム「Sollective」で挑む新たな日本社会の創造

創業手帳

外部人材の知見を取り入れビジネスを加速!フリーランス活用で変わる日本企業の在り方


フリーランス人口の多いアメリカをはじめ、海外では定着している企業のフリーランス活用。日本でも政府が新しい働き方として後押しし、企業規模を問わず外部人材の知見を取り入れながらビジネスを加速させる会社が増えてきました。

柔軟な条件で専門的な知識をもったハイスキルのフリーランス活用は、さまざまな事業でスピーディーな展開を実現し、あらゆる変化に対応したい企業のニーズにも合致しています。

そんななか、「フリーランスの価値を証明する」をミッションに掲げ、日本におけるプロフェッショナルなフリーランスの支援事業を展開するのがソレクティブです。完全審査制のトップフリーランス・副業プラットフォーム「Sollective」で注目を集めています。

今回はCEOを務める岩井さんの起業までの経緯や、日本社会のフリーランス活用について、創業手帳代表の大久保がインタビューしました。

岩井 エリカ(いわい えりか)
株式会社ソレクティブ CEO
ロンドンのImperial College London工学部修士を卒業。2010年に住友電気工業に新卒入社し新規技術の特許獲得等に貢献。その後アメリカ留学にてUCLA Anderson School of ManagementでMBAを取得、アメリカのメガベンチャー Riot Games, Incや複数の企業で人事戦略を展開。2018年に世界最大の広告代理店 WPPグループのGeometry Ogilvy日本支部にて人材マネジメント統括に従事した後、フリーランスの人事コンサルタントとして独立。2020年にウォン アレンと株式会社ソレクティブを設立。完全審査制のトップフリーランス・副業プラットフォーム「Sollective」、業務委託に特化したワンストップ型電子契約サービス「契ラク by Sollective」が高い評価を得ている。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

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研究職から人材のプロへ転身!目指すのはフリーランスを活用した組織づくり

大久保:まずはご経歴についてお聞かせ願えますか。

岩井:9歳からイギリスに在住し、インペリアル・カレッジ・ロンドン工学部修士を卒業後、帰国して住友電気工業に新卒入社しました。

切削工具用のコーティング開発研究を担当したのですが、イギリスでの大学時代はひとりで開発を行っていたので「単独で黙々とやるもの」という意識があったんです。ところが住友電工でチームを組み、メンバーとともに研究を進める経験を通して変わりました。

あらゆる人材が関わることで、多様な発想や考え方が集まり、相乗効果のようにどんどん広がっていく。事業やものづくりにおいて「チーム」の重要性を深く理解できた貴重な体験でした。

大久保:その経験を経て、キャリアチェンジを決意されたそうですね。

岩井:はい、「事業成長につながる組織づくりに携わりたい」という想いが芽生えたからです。

そこでアメリカのUCLAアンダーソンスクールオブマネジメントに留学し、研究職から人材のプロへとキャリアチェンジするために組織経営を専攻。MBAを取得後、現地で働き始めました。

ホットウィールやバービーで有名なマテルや、メガベンチャーのライオットゲームズで、「事業に貢献できる組織」を構築するための戦略的人事業務を担うHRビジネスパートナーとしてキャリアを積んでいます。

大久保:ご自身が目指す道を歩み始めたわけですね。それから帰国され、ソレクティブ設立に至った経緯についてお聞かせください。

岩井:アメリカではスピーディーな事業推進を目的に、フリーランスを積極的に活用した組織づくりが一般化しています。グーグルでは正社員とフリーランスの比率がおおむね半々くらいです。

優秀な企業ほど、フリーランスを取り入れた組織運営を行う傾向があります。組織のマンネリ化を防げますし、プロジェクトごとの増員も容易に可能だからです。

こうしたアメリカの事例を数多く見てきた私が日本に帰国して最も危惧したのが、フリーランスを活用した組織づくりが進んでいないことでした。

正社員へのこだわりが強く、そのためにスピード感が保てないという弊害も生んでいます。「このままではいけない」と強い危機感を覚えたんです。

日本でもアジャイルな組織づくりを実現したい。そんな想いから、フリーランスを支援するプラットフォーム「Sollective」を開発。2020年1月に株式会社ソレクティブを設立しました。

完全審査制のトップフリーランス・副業プラットフォーム「Sollective」

大久保:御社のサービス内容についてお教えください。

岩井「Sollective」は、完全審査制のトップフリーランス・副業プラットフォームです。

「Sollective」は無料で利用可能となっており、同サービスを通して獲得したプロジェクト(案件)の契約締結や報酬発生時に、手数料や仲介料を取られることは一切ありません。企業との直接契約になるため、フリーランスの能力を最大限発揮することができます。

すべての企業を独自基準で審査しているため、募集プロジェクトもこれまでの経験や技術を活かせる案件を中心に取り扱っていることも特徴のひとつです。

大久保:従来のクラウドソーシングサービスとは差別化が図れていて素晴らしいですね。企業とフリーランスとの間で交わす契約締結のサポートにも力を入れていると伺っています。

岩井:はい。いくつかのシンプルな設問に答えるだけで、およそ5分で契約書が作成できる「契ラク」無料で提供しています。約3,000通り以上のカスタマイズが可能です。

「契ラク」を開発した理由は、フリーランスが抱える報酬面の課題を解決したかったからです。

フリーランスへの賃金未払いが大きな問題になっていますが、そのうち約半数が業務委託契約を締結しない企業によるものなんですね。

この問題の根幹にあるのは、大手以外は法務組織を確立している企業が少ないことです。フリーランスは中小企業やスタートアップとの案件も多いですが、法務部門がない会社の場合は業務委託契約がおざなりになるケースが頻発しネックになっています。

そこで「フリーランスは個人事業主なのだから、自ら企業側に契約を提供してもいいのでは?」と考え、フリーランスをエンパワーするために「契ラク」をローンチしました。

ハイスキルのフリーランスの活躍をサポートするためにサービスを開発

大久保:先ほど「Sollective」の開発に至った背景には、岩井さんのアメリカでのご経験と、日本企業の現状への危惧があったとお話しいただきました。日本社会においてフリーランスが活躍するために「Sollective」でこだわった点について、さらにお聞かせください。

岩井:従来のクラウドソーシングサービスはタスクベースの案件がほとんどですが、これではプロフェッショナルのフリーランスが活躍するのは難しいと痛感しました。

アメリカではハイスキルのフリーランスをフル活用する社会が構築され、戦略立案から実行まで任せることができるフリーの人材を積極的に取り入れています。私自身もアメリカから帰国後、フリーランスとして働いた経験がありますので、なおさらその違いがわかりました。

まずはプロのフリーランスが活躍できる企業とのマッチングが大切だなと。そのために弊社ではすべての企業を独自基準で審査していますので、経験や技術を存分に活かしていただける案件が中心なんですね。

また、マッチング後の契約締結といったバックオフィス面に関する一気通貫のサービス提供を目指しているのは弊社だけです。

実はこのポイントを重視して「Sollective」の開発を進めてきました。有能なフリーランスの貴重な時間がバックオフィス業務に取られてしまったり、契約未締結・契約トラブルによる悩みが円滑な業務進行の妨げになってしまうのはあまりにももったいないと感じたからです。

こうした理念をもとに、「Sollective」は「マッチングから始まる、すべてのフリーランスのビジネスフローをサポートするサービスを提供しよう」という観点で誕生しました。

日本企業のジョブ型移行により大きく変わるフリーランス活用と生産性向上

大久保:アメリカと日本では、フリーランスに対する捉え方が大きく異なることも影響しているのではないかと思います。そのあたりの社会の違いについてお聞かせください。

岩井:世界で最もフリーランス活用が進んでいるアメリカでは、「フリーランスはプロ」「自分のスキルで食べていけるすごい人」という価値観が根付いています。

一方、日本ではフリーランスに対して「社会に染まれなかった人」といったように誤解して捉えている方がいまだに少なくありません。

私もフリーランスとして独立する際、「フリーランスになるの?大丈夫?」みたいなことを言われた経験があるんですね。アメリカとの価値観の大きな違いに面食らったのをよく覚えています。

だからこそ、今後も日本社会におけるフリーランスの価値や地位の向上のために尽力し続けたいです。

大久保:海外ではフリーランスがジョブ型の専門職として業界で流通していて、職種へのこだわりはあっても会社への執着がありません。一方、日本ではまず企業における人材育成が「会社の人を育てる」という概念で浸透しています。このあたりも関係しているのではないでしょうか?

岩井:はい。ただ、岸田総理が陣頭指揮を取りながら政府主導でジョブ型の推進に力を入れていますし、大手を含めてメンバーシップ型からジョブ型に移行しようとしています。また、これからの時代はジョブ型じゃないとビジネスについていけません。

これまでの日本企業はメンバーシップ型が基本で、案件をメンバーに振り分けながら取り組むのが一般的でした。そのため、社外のフリーランスとの協業が難しかったんですね。

ただ、やはり専門家のほうが優れているわけです。たとえば経理であれば、キャリアの中でほんの少し携わっただけの知識も経験も浅い方より、経理部門できちんとキャリアを積んだ方のほうが圧倒的なスピード感とクオリティで業務を遂行できますからね。

日本の企業もジョブ型に移行していけば業務内容がより明確化され、社内でも領域ごとに仕事を振り分けるように変わっていくと思いますし、社外のプロフェッショナルとの協業やコミュニケーションもスムーズになっていきます。その結果、おのずと生産性も向上するというメリットもあるんです。

フリーランスを活用するコツは、一緒に成し遂げたい目的を言語化すること

大久保:企業がフリーランスを活用するためのコツがあればお教えください。

岩井「どういう目的でフリーランスを活用したいのか?」がきちんと言語化できていることが大切です。

フリーランスに入ってもらい、どんなことを一緒にやっていきたいのか?このポイントが言語化できていない企業ですと、優れた実績をもつ有能なフリーランスに依頼してもうまくいきません。

まずは大まかで構いませんので、「なにを一緒に成し遂げたいのか?」をはっきりさせる作業を行っていただきたいです。

大久保:確かに目的を明確化できないと、なにをやっても頓挫してしまうなんてことになりかねませんよね。

岩井:はい、弊社では非常に重要なポイントだと考えています。

ただ、「きちんと言語化できない」と悩んでしまい、諦めないでほしいですね。その場合は「なにがやりたいのか?」だけ定め、経験豊富なシニアレベルのフリーランスに依頼して一緒にプロジェクトや業務を整備してもらうのがおすすめです。

経験豊かなフリーランスは提案能力が高いので、「やりたいこと」さえわかっていれば「じゃあどういうことを一緒にやっていこうか?」という棚卸しから並走してもらうことができます。

大久保:プロのフリーランスにお願いして、知恵を出し合いながら進めていけばいいということですね。他にも注意すべきポイントがあればお聞かせください。

岩井フリーランスに対して「外部の人」という扱いは避けていただきたいです。

「外部の人間だから」という感覚でいると、業務上で必要な情報共有もためらうようになります。より良い結果を目指して一緒に仕事をするのであれば、こうした状況に陥らないようにしなければなりません。

外部の人間扱いをやめないと、たとえ優秀なフリーランスが来てくれても失敗してしまう可能性が高くなります。

あらかじめ秘密保持契約を締結し、開示すべき情報はきちんと共有すること。そのうえで、社内外の差をなくし円滑にコミュニケーションを取りながら業務を進めていくのが成功するためのポイントですね。

起業家に重要なのは、多くに「NO」と言われたとしても自分の信念を貫くこと

大久保:フリーランスへのメッセージをお願いします。

岩井:現在弊社では、採用強化を行っています。日本ではまだ事例が少ないグローバル・スタートアップ創出にも取り組んでいますので、ぜひチャレンジしたい方にジョインしていただきたいです。

組織強化においても、フリーランスと正社員の両面で進めています。弊社のミッション「フリーランスの価値を証明する」に賛同してくださった皆さんに積極的に参画いただきたいですね。

大久保:御社はフリーランスの可能性を広げたい方々にとって心強い存在ですね。最後に、起業家に向けてのメッセージもいただけますか。

岩井:会社設立後、資金調達を行う起業家が多いと思いますが、なかなか調達がうまくいかずに苦心されてらっしゃる方も少なくありません。

先輩起業家に話を伺ってみると、資金調達の可否は紙一重なんだなと痛感します。

私もこれまであらゆる場面で苦労してきましたが、自身の経験から「どんなに多くの人に『NO』と言われても、自分の信念を貫く」ことの重要性を身をもって学びました。

起業家は誰もが、自分自身で思い描くサービスや価値観、作り上げたい世界観があると思います。そして資金調達の過程では、こうしたあらゆるものを否定されるケースもあります。

でも、どれだけ「NO」と言われたとしても、どうかネバーギブアップでがんばっていただきたいです。私も皆さんと同じように、これからも諦めない気持ちを忘れずにチャレンジを続けていきます。

大久保の感想

大久保写真
岩井エリカさんは海外から戻ってきたので、アメリカのジョブ型に慣れている。日本はもともとジョブ型雇用ではなく、また雇用系はなかなか変わらないので社会が変わるのは思っているよりも時間がかかるだろうが、徐々に確実に社会は変化しだしている。

DXやSaaSのサービスの普及が進むと、同じソフトを使っていれば違う会社でも職業間の共通性は以前より高くなり、会社間の相違は以前より減ってくる。そうなってくると日本では普及度の低いジョブ型雇用も徐々に増えてきて、そうなると今度はこうしたリソースマッチング系プラットフォームはより伸びるだろう。

実はジョブ型雇用とDX・SaaSは違う事象に見えて密接な関係があるのかもしれない。ソレクティブにチャットワークの山本さんが出資しているのも、そう考えると背景として面白い。

また、変化が激しいのでこうした早く採用できるアジャイルな人材も活用する場面も増えてくるだろう。

また、人材は市場規模が大きい一方で、副業分野の市場は小さいので副業のほうが多くならなくても、十分成長余地があるという見方もある。市場が全てひっくり返らなくても、市場規模が大きい場合十分な市場がある、というのは他の起業家の参考になるかもしれない。

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(取材協力: 株式会社ソレクティブ CEO 岩井エリカ
(編集: 創業手帳編集部)

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