注目のスタートアップ

WELL ROOM株式会社 下田拓海|在留外国人対応ヘルスケアサービスの事業開発が注目の企業


在留外国人対応ヘルスケアサービス事業で注目されるのが、下田拓海さんが2021年4月に創業したWELL ROOM株式会社です。

近年、外国人労働者数が急増しています。日本人人口が縮小している今、海外からの働き手は日本の企業を支える貴重な人材ですが、日本に住んで働く中で、日本特有の文化や風習に戸惑い、不安を感じたり精神的に辛い状態になったりする方もいます。体調が悪いなと思っても、気軽に外国語で相談できる医療機関はまだまだ少なく、我慢して過ごしている方もいます。
そうした状態が高じてくると、離職や帰国に繋がってしまうだけでなく、日本の社会イメージを落としてしまうことにもなりかねません。多様性の受容やダイバーシティが叫ばれる今、日本に暮らす誰もが暮らしやすく働きやすい環境を整えることは必要条件といえます。
今後、外国人労働者がいつでも必要な時に必要な医療サポートを受けられるようにし、日本人と変わらず活躍し、安心して日本で働き続けられる環境整備に取り組んでいる起業家に、今注目が集まっています。

WELL ROOM株式会社の下田拓海さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

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・このプロダクトの特徴は何ですか?

WELL ROOMは、三菱地所の社内ベンチャー制度から生まれた新しいヘルスケアサービスで、多言語対応した3つのサービスを企業に提供し、外国籍/日本人関係なく、企業で働く全従業員の健康をサポートしています。特に、日本人従業員だけでなく、外国籍の従業員も通訳を通さず直接カウンセラーや産業医にご相談頂けるところが大きな特徴です。

当社は、以下の3つのサービスを提供しています。
①健康診断・人間ドックサービス
②メンタルヘルス相談サービス
③産業医相談サービス

①のサービスに関しては、まだまだ日本では数の少ない「外国語対応可能な健診実施医療機関」を企業へご紹介しています。また、②③のサービスに関しては、全てのカウンセラーおよび医師本人が日本語+αの言語を話すことができ、通訳者などの第三者の介入無しでカウンセリングや産業医面談を受けることが可能です。

・どのような方にこのサービスを使って欲しいですか?

メンタルヘルスの不調による従業員の休職・離職に悩んでいる企業や、外国籍従業員の健康管理に付随する対応/日本という異国で生活する上での日常の相談といった業務外のサポートに悩んでいる企業に是非ご利用頂きたいと考えています。

・このサービスが解決する社会課題はなんですか?

少子高齢化による人手不足やグローバル化の影響で、日本に暮らす外国人数は約300万人まで増加をしていますが、まだまだ医療現場での外国語/異文化対応は追い付いていないことが現状です。そのような経緯から、日本で暮らす外国人の方々が、日本人と同じように気軽に医療サービスを受けられるようになって欲しいと思いWELL ROOMを立ち上げました。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

ヘルスケア業界からは遠い不動産業をメインビジネスとする三菱地所の社内ベンチャーという中で、知識も人脈も少ないヘルスケア業界の課題を抽出し、サービスに落とし込んでいく過程が大変でした。
ただ、その過程でヘルスケア業界や各業界のスタートアップで活躍される様々な方と相談や事業の壁打ちをさせて頂き、課題を一つ一つ潰していくことで乗り越えることができました。

・今後どういう会社、サービスにしていきたいですか?

現在は予防医療を中心としていますが、今後は保険診療や自由診療の分野にもサービス展開を行い、日本に住む外国人の方々の健康に全方面から寄り添えるサービスにしていきたいです。

・今の課題はなんですか?

効率的かつ効果的な営業戦略の策定/実行に課題を抱えています。

・読者にメッセージをお願いします。

国籍問わず誰もが健康的に生活し、世界中の人が暮らしたくなる/働きたくなる「日本」という国を作るサポートをWELL ROOMという事業を通して行いたいと考えております。
1社当たり毎月5,500円からお手軽に利用できますので、是非ご興味ありましたらご連絡ください!

会社名 WELL ROOM株式会社
代表者名 下田拓海
創業年 2021年4月
社員数 3名
資本金 1億円
事業内容 在留外国人対応ヘルスケアサービス「WELL ROOM」の企画・開発・運用
サービス名 WELL ROOM
所在地 100-8133 東京都千代田区大手町一丁目1番1号
代表者プロフィール 一橋大学経済学部卒業後、2018年に三菱地所株式会社へ入社。
不動産ファンド事業に従事後、社内ベンチャー制度にWELL ROOMの原型となるサービスを提案し、採択される。
その後、提案した新事業の事業化を達成し、2021年に三菱地所100%子会社としてWELL ROOM株式会社を設立の上、代表取締役に就任。
同年11月には在留外国人対応ヘルスケアサービス「WELL ROOM」を正式リリースし、現在に至る。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DEI WELLROOM ダイバーシティ メンタルヘルス 下田拓海 人事労務 健康経営
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