注目のスタートアップ

2020年最大の米IPO スノーフレイク、時価総額7兆円

company

米国ベンチャー企業のスノーフレイクが2020年9月16日、ニューヨーク証券取引所に新規株式公開(IPO)を果たしました。同社は、ビッグデータの保管・分析を手掛ける企業です。

初値は245ドルとなり、公開価格(120ドル)の2倍超となりました。IPO時の時価総額としては米国で今年最大の約7兆円となりました。

スノーフレイクは米オラクルの出身者が中心となって2012年に設立、クラウドを活用した「データウエアハウス(データの倉庫)」を提供する会社です。クラウドプロバイダと企業のプログラムやアプリの中間レイヤにおける、仮想データレイク(Data Lake)の役割を果たすサービスです。欧米の主要国に拠点を構え、顧客数は3,000を超え、日本にも2019年12月に本格進出しています。

2020年5~7月期の売上高は1億3,314万ドルと前年同期比2.2倍に増えました。ただし開示のある2018年8~10月期以降で、黒字を一度も達成していません

同日、米連邦準備理事会(FRB)はゼロ金利政策を続ける方針をアナウンスしており、投資家がリスクを取りやすくなっています。グロース企業への投資家のマネー集中の構図が改めて浮き彫りになりました。

編集部のコメント

編集者
同社は上場前の調達ラウンドで、セールスフォースからの資金調達に成功しています。今後セールスフォースのサービスとの連携・シナジーがどのような形でユーザーメリットをもたらすのか、注目が集まっています。
データ管理分野は、米国時価総額トップ争いをする巨人Amazonを始めとして、Dropbox、Boxなど、名立たるユニコーン企業が凌ぎを削るレッドオーシャン市場です。ただ、新規参入・競争激化のペースよりも、将来期待値を含めた市場成長が大きく、またDX銘柄への資本集中のトレンドもあり、各社の株価は総じて堅調です。
投資家の立場からすると、FRBの金融緩和政策長期化のアナウンスメント効果もあり、今後も金融マーケットは堅調な足取りを続ける公算が高そうです。ただ、コロナ禍の実体経済への影響は未知数の側面もありますので、注意が必要です。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Amazon DX FRB IPO オラクル クラウド スノーフレイク データ ビッグデータ ベンチャー 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

地域医療連携システムを提供する「メディグル」が2.45億円調達
2025年4月11日、メディグル株式会社は、総額2億4500万円の資金調達を発表しました。 メディグルは、医療機関の患者紹介を円滑にするWeb予約システム「medigle予約」や、地域医療連携に特化し…
事業のスケールアップを総合支援するプラットフォームを展開する「Scalehack」と「CrossBorder」が業務提携
2023年8月23日、株式会社Scalehackは、CrossBorder株式会社と業務提携を締結したことを発表しました。 Scalehackは、事業のスケールアップを総合支援するプラットフォーム「S…
SaaS型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を展開する「Another works」が4.6億円調達
2022年10月12日、株式会社Another worksは、総額約4億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Another worksは、SaaS型の複業マッチングプラットフォーム…
ナノ・テクノロジーと免疫療法の融合技術の実用化を目指す「ユナイテッド・イミュニティ」が7,000万円調達
2020年12月9日、ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ナノ・テクノロジーと免疫療法(対がん・対ウイルス)の融合技術の実用化を目指しています…
製造業向けAI見積支援システム「匠フォース」を提供する「匠技研工業」が2.1億円調達
2023年6月28日、匠技研工業株式会社(旧:株式会社LeadX)は、総額2億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 匠技研工業は、製造業向けAI見積支援システム「匠フォース」を提供す…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集