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2025年7月1日核医学ベンチャーの「AMS企画」が1.9億円調達

2025年6月30日、AMS企画株式会社は、総額1億9000万円の資金調達を発表しました。
AMS企画は、核医学を基盤としたセラノスティクス技術を開発・提供する北海道大学発認定スタートアップです。
核医学分野において、独自のビジネスモデル「AMS Growth Flywheel」を通じて、セラノスティクス事業とエンジニアリングソリューション事業を展開しています。
セラノスティクス事業では、68Ga-PSMA-11などのPET診断薬の開発・導入を推進しています。また、アスタチン211(211At)等を用いた新規RI治療薬の国際治験プロジェクトも計画しています。
エンジニアリングソリューション事業では、放射性リガンド療法に伴うRI排水処理装置の開発・提供を行い、医療機関の放射性廃棄物管理の効率化と安全性向上を支援しています。
今回調達した資金は、68Ga-PSMA-11の日本導入に向けた推進、RI排水処理装置の製品化と国内外の医療機関への導入支援、アスタチン211を用いた新規RI治療薬の研究開発、エンジニア、薬事、事業開発人材の採用強化に活用します。
核医学とは、放射性同位元素(ラジオアイソトープ、RI)を使い、体の内部の状態や機能を可視化・診断・治療する医学の分野です。近年はとくにがん治療で急速な発展が見られており、さらなる成長が期待されています。
ほかにも、次世代の画像診断装置、新薬開発の効率化などのインパクトも期待されています。
国内における核医学の発展には大きな可能性がありますが、現時点ではいくつか構造的・制度的な課題が立ちはだかっています。
たとえば、核医学の要の存在であるRIの多くは輸入に依存しており、供給不安定性が課題となっています。また、国内の製造インフラは未整備となっており、供給体制の確立が急務となっています。
ほかにも、放射性医薬品に関する医薬品・放射線の両面での規制が複雑であり、導入・運用の障壁となっているという規制・制度面の課題もあります。
こうした背景のもと、AMS企画は、セラノスティクス事業やエンジニアリングソリューション事業を展開し、核医学分野における課題解決と革新的医療の実現に貢献しています。
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