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鬱病を中心とした精神疾患を対象としたVRデジタル治療を開発する「BiPSEE」が資金調達

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2025年6月26日、株式会社BiPSEEは、資金調達を発表しました。

今回の資金調達により、累計調達額は6.4億円となりました。

BiPSEEは、うつ病を中心とした精神疾患を対象として、VRとスマートフォンアプリを用いた新たな治療方法「VRデジタル療法(VRx)」を開発しています。

2025年に、高知大学と共同で実施していた、鬱病患者を対象とした探索的試験を完了しています。今後、知見(検証的試験)を実施し、薬事承認を得ることを目指しています。

今回調達した資金は、鬱病患者向けのVRデジタル両方の治験の実施に活用します。


スマートフォンアプリなどのデジタルツールを活用した新しい治療法は、「デジタルセラピューティクス(DTx)」と呼ばれ、従来は治療が困難とされていた疾患への対応や、医療の質の向上、医療従事者の負担軽減を実現する手段として、世界中で開発が進められています。

2010年に糖尿病管理用のアプリが初めて承認されて以来、うつ病、耳鳴り、パニック障害、アルコール依存症など、さまざまな疾患を対象とした治療用アプリが登場し、臨床現場での活用が広がっています。

とくに精神疾患の分野では、認知行動療法をベースにした治療アプリが注目されています。認知行動療法は、患者の認知や行動に働きかけることで症状の改善を図る、科学的に効果が立証された心理療法です。

このような潮流のなか、BiPSEEは、うつ病をはじめとする精神疾患を対象に、VRとスマートフォンアプリを活用した新たな治療法の開発に取り組んでいます。

なかでも、ネガティブな感情や出来事を繰り返し思い返してしまう「反芻思考」に注目し、より効果的な治療アプローチの確立を目指しています。「反芻思考」は、抗うつ薬の効果が現れにくいとされており、そのため、その治療には新しい手法の登場が期待されています。

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カテゴリ 有望企業
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