注目のスタートアップ

片方ずつシューズを買えるサービス「DIFF.ONE」を運営する「DIFF.」が資金調達 糖尿病患者向け3Dプリントシューズ事業に参入

company

2025年4月3日、株式会社DIFF.は、総額4500万円の資金調達を発表しました。

DIFF.は、シューズを片足単位または左右別サイズで購入できるオンラインサービス「DIFF.ONE」を運営しています。

今回の資金調達を経て、足の機能を守る3Dプリントシューズ事業「DIFF.3D」を新たにスタートします。

「DIFF.3D」では、3Dスキャン技術の活用や医療データとの連携など、デジタル技術を駆使した革新的な製造プロセスの構築にも取り組んでいきます。

今回調達した資金は、「DIFF.3D」の独自設計システムの開発に活用します。


シューズは、安全に歩いたり走ったりするために欠かせないアイテムであり、快適性や健康面に大きく関わっています。なかでもサイズは、シューズ選びにおいてとくに重要なポイントです。多くの人は自分の足のサイズを理解しているつもりでも、実際には左右差を考慮せずにシューズを選んでいる場合が少なくありません。

しかし、足のサイズが左右で異なる人はかなりの数存在しており、既存のシューズ選びの際は左右どちらかのサイズに合わせ、妥協してシューズを履いている人もいます。

また、左右差がある人が適切なシューズを利用するには、2足分を購入したり、専用インソールを使ったり、オーダーメイドで用意したりと、コストや手間の面で負担が大きいという課題があります。

こうした問題を解決するため、DIFF.は片足ずつシューズを購入できるサービスを展開しています。これにより、足のサイズに左右差がある人でも、自分にぴったりのシューズを無駄なく手に入れることが可能になり、より快適で安全な歩行環境の実現を目指しています。

さらに、今回の資金調達により、3Dプリントシューズ事業「DIFF.3D」にも参入しています。

足に怪我や疾患を抱える人にとっては、足の状態に合わせたシューズが健康の維持や治療に大きく貢献します。

3Dプリント技術は、より安価にユーザーに合わせたシューズの提供を可能にするため、より多くのユーザーの健康を守ることにつながるでしょう。

とくに糖尿病は、合併症による足に関する深刻な健康問題が発生する可能性があります。たとえば、糖尿病の合併症によって足の切断を余儀なくされる患者は、年間約3000人いると報告されています。そのため、糖尿病患者ではフットケアの強化が重要な課題となっています。

株式会社DIFF.のコメント

このニュースを受けまして、株式会社DIFF.よりコメントが届きました。

清水雄一(しみず・ゆういち)
株式会社DIFF. 代表取締役
1988年生まれ。2012年 ミズノ株式会社に入社。シューズ開発エンジニアとして勤務。2022年11月出向起業。大企業挑戦者支援プログラム「CHANGE by ONE JAPAN」ファイナリスト。経済産業省/JETRO主催次世代イノベーター育成プログラム『始動Next Innovator2021』シリコンバレー選抜。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

「片方ずつシューズを買えるサービス『DIFF.ONE』」に加え、「足の機能を守る3Dプリントシューズ事業『DIFF.3D』」の新規立ち上げを行い、医療分野へ新規参入いたします。

・今後の展望を教えてください。

『DIFF.3D』の独自設計システム開発を急速に進め、2025年内の実用化を目指します。医療機関や義肢装具士、整形靴職人の皆様と協力しながら、足の形状や健康状態に合わせたその人だけのシューズを一日も早く患者様にお届けし、生活の質の向上と合併症予防に貢献してまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

「片方ずつシューズを買えるサービス『DIFF.ONE』」と、新たに立ち上げる「足の機能を守る3Dプリントシューズ事業『DIFF.3D』」を通じて、多様な足の悩みを抱える方々の生活の質の向上と選択肢の拡大を実現してまいります。これを通じて『足が喜ぶ、あしたをつくる。』というビジョンに向けて前進していきますので応援のほどよろしくお願いいたします!!

企業・事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ 3D 3Dプリント DIFF. DIFF.3D オンライン シューズ スキャン ヘルスケア 予防 健康 左右別サイズ 株式会社 糖尿病 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

離婚・家族再構築を支援するプラットフォーム「リコ活」を展開する「リライフテクノロジー」が資金調達
2025年1月10日、株式会社リライフテクノロジーは、資金調達を実施したことを発表しました。 リライフテクノロジーは、夫婦のお悩み相談から、解決、関係性整理(離婚)、再出発までをワンストップでサポート…
令和6年度「ヘルスケア産業国際展開推進事業費補助金」補助事業者(執行団体)の公募
経済産業省は、令和6年度「ヘルスケア産業国際展開推進事業費補助金」に係る補助事業者(執行団体)の公募について発表しました。 日本が高い競争力を有する医療や介護等のヘルスケアに関して、技術及びサービス、…
次世代型宅配システムを手がける「PacPort」が資金調達
株式会社PacPortは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、2021年12月より資本業務提携しているアイホン株式会社と、連続起業家の千本倖生氏です。 PacPortは、次世代型宅配シス…
Webマーケティングスクール「デジプロ」を運営する「Hagakure」と「マイクロアド」が資本業務提携
株式会社マイクロアドは、株式会社Hagakureに資本参加し、業務提携を締結したことを発表しました。 Hagakureは、Webマーケティングスクール「デジプロ」を運営しています。 デジタル広告運用の…
「アイポア微粒子分析ソリューション」などを手がける「アイポア」が2億円調達
2023年7月31日、アイポア株式会社は、約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社です。 アイポアは、AIとポア計測技術により、革新的な検査製品…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集