注目のスタートアップ

生殖補助医療自動化の実現を目指す「アークス」が5.3億円調達

company

2025年1月20日、株式会社アークスは、総額約5億3000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

アークスは、生殖医療領域におけるロボット・AI技術を活用した製品開発を行っています。

今回の資金は、研究開発の推進、臨床研究、国内外における社会実装、組織拡大などに充当する予定です。


国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」(2015年)によると、不妊に関心を持ったことがある、または現在心配している夫婦は全体の35.0%に達し、とくに子供のいない夫婦ではこの割合が55.2%に上ります。さらに、不妊検査や治療を受けた経験がある夫婦は全体で18.2%、子供のいない夫婦では28.2%に達し、約5組に1組が不妊治療の経験を持つ現状が明らかになっています。

少子化が進む中、子供を望む夫婦にとって「不妊」に関連する医療は重要な課題となっており、その需要は今後も高まり続けると予測されます。このような背景を受け、2022年4月からは不妊治療の保険適用が拡大し、人工授精を含む「一般不妊治療」や、体外受精・顕微授精といった「生殖補助医療」も対象となりました。これにより、治療費の負担軽減が進むとともに、さらなる保険適用の拡充が期待されています。

国内で最も実施件数の多い生殖補助医療の一つである体外受精は、2019年には約6万人、つまり14人に1人の割合で体外受精により誕生しています。一方で、体外受精をはじめとする生殖補助医療では、クオリティの向上や成功率の向上といった課題が依然として存在します。

生殖補助医療には、胚培養士による高度な技術が不可欠であり、とくに顕微授精などの工程では専門知識とスキルが求められます。しかし、その技術の成否が結果に大きく影響を与える点が課題となっています。

このような状況を受けて、アークスは生殖補助医療の自動化を実現する機器を開発し、技術依存を軽減するとともに、治療の効率化と成功率の向上を目指しています。この取り組みは、生殖補助医療の未来を大きく前進させるものといえるでしょう。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI アークス ロボット 不妊 不妊治療 株式会社 生殖医療 生殖補助医療 研究開発 臨床研究 自動化 製品開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「マネーコミュニケーションズ」が給与前払いサービス「プリポケ」において「立替払い型」プランの取扱いを開始
2020年12月21日、株式会社マネーコミュニケーションズは、給与前払いサービス「プリポケ」において、「立替払い型」プランの取扱いを開始することを発表しました。 「プリポケ」は、特定の給料日を待たずに…
「駿河台学園」と中高生向けタブレット教材提供の「atama plus」が業務提携
2019年9月4日、学校法人駿河台学園は、atama plus株式会社と、駿台予備学校および駿台グループ各社においてAI学習教材を共同展開することに合意したことを発表しました。 atama plusは…
教育特化型外部人材マッチングサービス「複業先生」を提供する「LX DESIGN」が資金調達
2024年3月18日、株式会社LX DESIGNは、資金調達を実施したことを発表しました。 LX DESIGNは、教育特化型外部人材マッチングサービス「複業先生」を提供しています。 教育現場と教育に関…
英会話学習特化のメタバース「fondi」が1.7億円調達
2022年7月27日、株式会社fondiは、総額1億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 fondiは、英会話学習特化のメタバース「fondi」を開発・提供しています。 世界中の英語…
自動接客ツール「anybot」開発・運営の「エボラニ」が3.4億円調達
2022年2月21日、エボラニ株式会社は、総額3億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 自動接客ツール「anybot(エニーボット)」を開発・運営しています。 接客用のチャットボット…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集