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2025年1月20日カーボンクレジットの生成・販売を通じた環境価値市場創出と農業体系の構築を手がける「フェイガー」が11.7億円調達
2025年1月20日、株式会社フェイガーは、総額11億7000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
フェイガーは、カーボンクレジットの生成と販売を通じた環境価値市場の創出と農業体系の構築を手がけています。
具体的には、農業分野の温室効果ガスの削減ポテンシャルに注目し、主に水田の中干し期間延長(水のマネジメントにより水田から排出されるメタンを抑制する手法)を通じて、農家と協働して脱炭素経営を進め、その取り組みの成果をクレジット化し、収益を農家に還元しています。
さらに、カーボンクレジットの生成から販売までを一貫して手がけるという特性を活かし、脱炭素化に取り組む生産者の「顔が見えるクレジット」として企業に提供しています。
今回の資金は、さらなるチームの拡充、ビジネスの拡大、海外展開の推進などに充当します。
SDGs(持続可能な開発目標)の推進により、さまざまな分野で環境負荷を軽減する取り組みへの転換が求められています。なかでも農林業分野は、温室効果ガス(GHG)排出量が年間約120億トン(CO2換算)にのぼり、全人為起源のGHG排出量の約4分の1を占めていることから、脱炭素化の取り組みが強く求められています。
現代農業は多くのプロセスが機械化されており、化石燃料の使用量が多いほか、ビニールハウスでは燃料を消費するなど、エネルギー負荷が高い状況にあります。また、水田からは二酸化炭素(CO2)よりも温室効果が高いメタンガスが排出されることが知られており、水田が多い日本では、メタンガスを中心とするGHG排出削減が大きな課題となっています。
近年の取り組みのなかで、中干し(土用干し)という水田の水を抜いて土壌に酸素を供給する手法が、メタンガス排出抑制に効果的であることが確認されています。中干しは、稲の根腐れ防止や過剰な分蘖(ぶんげつ)の抑制など、稲の健全な生長にも寄与します。そのため、メタンガス排出の抑制と収量・品質向上を両立させる中干しの方法や期間の確立は、水田の脱炭素経営において欠かせない取り組みといえます。
フェイガーは、水田の中干し期間延長を中心に、農家の脱炭素経営を支援しています。この取り組みを通じて、メタンガス排出を抑えるだけでなく、カーボンクレジット化による収益化を実現し、農家の新たな経営モデルの構築をサポートしています。
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