注目のスタートアップ

尿がん検査「マイシグナルシリーズ」を提供する「Craif」が10億円調達

company

2024年12月23日、Craif株式会社は、10億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、本田圭佑氏が率いるX&KSKです。

Craifは、尿からマイクロRNAなどの病気に関連した生体物質を高精度で検出する基盤技術「NANO IP(NANO Intelligence Platform)」を有しています。この技術を用い、尿検査によるがんの早期発見に貢献しています。

提供する尿がん検査「マイシグナルシリーズ」は、以下の4つで構成されています。
・マイクロRNA×AIでがんリスクを高精度に評価する検査「マイシグナル・スキャン」
・手軽にがんリスクを評価する検査「マイシグナル・ライト」
・がんに特化した遺伝子検査「マイシグナル・ナビ」
・DNAダメージをモニタリングし予防につなげる検査「マイシグナル・チェック」

今回の資金は、国内での事業拡大と、米国での研究開発強化などに充当します。

とくに、膵臓がんの早期検出技術を軸に、より多様ながん種への対応を目指し、グローバル事業展開を加速させていきます。


がんは1981年以降、国内で死因の第1位を占め続けており、国を挙げた対策が推進されています。

がんは国民病ともいえる疾患で、2019年のデータでは日本人が生涯でがんと診断される確率は、男性が65.5%、女性が51.2%とされています。つまり、2人に1人以上ががんになる可能性があるという現状です。

一方で、医療技術の進歩により、がんは治せる病へと変わりつつあります。とくに早期に発見し治療を行った場合、9割が治療可能であることが示されています。そのため、がん対策では早期発見を目的としたがん検査が重要な役割を果たします。

しかしながら、「平成28年国民生活基礎調査」によると、40歳から69歳のがん検診受診率は依然として低く、もっとも高い肺がん検診でさえ、男性が51.0%、女性が41.7%にとどまっています。受診率が低い理由としては、「検査に行く時間がない」という回答がもっとも多く挙げられており、簡便な検査法の確立が求められています。

このような背景の中、近年では大学の研究成果をもとにしたがんリスク検査サービスの実用化が進展しています。

Craifは2018年に設立された名古屋大学発ベンチャー企業です。尿などの体液中からマイクロRNAなどの病気に関連する物質を高精度で検出する基盤技術「NANO IP(NANO Intelligence Platform)」を有しており、この技術を活用した尿がん検査サービスを展開しています。

事業のさらなる成長のためには、戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Craif がん がんリスク検査 がん検査 ヘルスケア マイクロRNA マイシグナル マイシグナル・スキャン マイシグナル・チェック マイシグナル・ナビ マイシグナル・ライト マイシグナルシリーズ 予防医学 医学 医療 尿 早期発見 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「kintone」を活用したシステム開発などを展開する「ジョイゾー」が「八芳園」と業務提携 伴走型DX支援を推進
2022年6月22日、株式会社ジョイゾーは、株式会社八芳園と、業務提携契約を締結したことを発表しました。 ジョイゾーは、サイボウズが提供する「kintone」のアプリ開発支援などにより顧客の課題解決を…
医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」など医療ICT事業を展開する「アルム」が247億円調達
2022年7月5日、株式会社アルムは、247億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社ディー・エヌ・エーと、株式会社西武リアルティソリューションズです。 アルムは、以下のサービス…
バトルロイヤルTPSゲーム『Fortnite』に特化したメタバース制作スタジオ「NEIGHBOR」が資金調達
2022年12月6日、株式会社NEIGHBORは、資金調達を実施したことを発表しました。 NEIGHBORは、バトルロイヤルTPSゲーム『Fortnite(フォートナイト)』上にメタバース空間を制作す…
動画・映像制作Tipsサイト運営の「Vook」が映像制作者向けキャリア支援サービス「Vook キャリア」をリリース
2021年10月7日、株式会社Vookは、「Vook キャリア」を2021年10月7日から提供開始したことを発表しました。 「Vook キャリア」は、映像プロフェッショナル人材のためのキャリア支援サー…
非オピオイド鎮痛薬などの研究開発を行う「BTB創薬研究センター」が資金調達
2024年6月24日、株式会社BTB創薬研究センターは、資金調達を実施したことを発表しました。 BTB創薬研究センターは、2020年6月に、京都大学の萩原正敏教授の創薬プログラムをもとに設立された企業…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集