注目のスタートアップ

宇宙用レーザー技術を開発する「Orbital Lasers」が9億円調達

company

2024年12月11日、株式会社Orbital Lasersは、総額9億円の資金調達を実施したことを発表しました。

Orbital Lasersは、スカパーJSAT株式会社からのカーブアウトにより、2024年1月に設立されたスタートアップです。

宇宙用レーザー技術の開発と、その技術をもとにしたスペースデブリ除去事業や衛星ライダー事業を推進しています。

今回の資金は、事業の商業化に向けた宇宙用レーザーの研究開発の推進、エンジニアを中心とした人材拡充などに充当します。


世界の宇宙ビジネス市場は、2010年に約27兆円だったものが、2023年には約54兆円にまで成長しました。さらに、2040年には140兆円を超えるという予測もされている成長産業です。

この急速な成長の要因として、超小型衛星の技術進化とそれに伴う打ち上げコストの低下が挙げられます。これにより、スタートアップを含む多様な企業が宇宙産業に参入するようになりました。

宇宙ビジネス市場で成長が著しいのが衛星サービスです。この分野では、打ち上げた人工衛星から得られるデータを活用するさまざまなビジネスが展開されています。

こうした中で、衛星サービスのさらなる高度化のため、革新的な宇宙用レーザー技術のニーズが高まっています。

たとえば、人工衛星が情報を取得する方法として、LiDAR(ライダー)の活用が考えられています。LiDARは、光(レーザー)を照射し、対象からの反射を受信することで、対象物の距離や形状を高精度に測定する技術です。

LiDARはすでに土木・建築やインフラなどさまざまな領域で活用されている技術ですが、地球観測で用いるには、センサー寿命の短さや観測範囲の狭さといった課題があり、技術的革新が必要です。

このような背景のもと、Orbital Lasersは、従来の宇宙用レーザーと比較し、小型でありながら約10倍以上のピークパワーを有する宇宙用レーザーを開発しています。そしてこの技術を活用し、小型LiDAR衛星コンステレーションによる地表の面的な高度計測や、スペースデブリ除去の事業化に取り組んでいます。

研究開発を続けるには資金調達を成功させることが必要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるための方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB LiDAR Orbital Lasers スカパーJSAT スペースデブリ センサー レーザー レイダー 事業化 人工衛星 宇宙 宇宙ビジネス 宇宙産業 技術 株式会社 測定 研究開発 衛星 衛星LiDAR 衛星サービス 衛星ライダー 観測 資金調達 超小型衛星
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

10代のためのEdTechプログラム運営の「Inspire High」が1.5億円調達
2021年8月31日、株式会社Inspire Highは、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 世界中の創造力とつなぐ、10代のためのEdTechプログラム「Inspire …
製造現場のデータ活用サービス「カカナイ」提供の「Mountain Gorilla」が1億円調達
2020年8月3日、株式会社Mountain Gorillaは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 製造現場のデータ活用サービス「カカナイ」を提供しています。 製造現場で使っている帳票…
自身のタスクに特化したAIエージェントを構築できるサービスを開発する「Emiria」が資金調達
2023年9月20日、株式会社Emiriaは、資金調達を実施したことを発表しました。 Emiriaは、独自の知識を持つチャットAIを簡単に構築できるサービス「Emiria」を開発しています。 ユーザー…
二次交通のデジタル化とその活用を推進する「RYDE」が資金調達
2021年5月21日、RYDE株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 地域交通や二次交通のデジタル化とその活用を推進しています。 2021年2月に、鉄道・バス・路面電車・旅客船などの乗車券…
運送企業向け業務支援SaaSや車両売買プラットフォームを提供する「Azoop」が13.8億円調達
2022年6月9日、株式会社Azoopは、総額13億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Azoopは、「トラッカーズ」というサービスブランドで、運送企業向け業務支援SaaS「トラッ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集