注目のスタートアップ

フットチェックアプリなどにより糖尿病合併症重症化予防に取り組む「セカンドハート」が資金調達

company

2024年10月23日、株式会社セカンドハートは、資金調達を実施したことを発表しました。

セカンドハートは、糖尿病合併症重症化予防に関するソリューションの開発・販売を行っています。

現在、主力製品として、クラウド型フットチェックアプリ「Steplife」を提供しています。

「Steplife」は、糖尿病患者と医療提供機関向けのアプリです。

患者による日々の足のチェックや、情報共有、患者・検査情報管理などの効率化を実現します。これにより、患者と医療従事者の負担を軽減し、より質の高い医療の実現をサポートしています。

世界糖尿病デーである2024年11月14日に、糖尿病患者教育用VRコンテンツ「Steplife VR」を正式に発売する予定です。

今後、糖尿病合併症重症化予防に関連する製品ラインナップを強化していく計画です。

今回の資金は、「Steplife」の機能拡張や、新たな製品開発などに充当します。


日本の糖尿病患者数は、生活習慣や社会環境の変化によって急速に増加しています。

糖尿病は一度発症すると根治が難しく、適切な治療がされない場合、網膜症・腎炎・神経障害など、さまざまな合併症を引き起こします。

なかでも、糖尿病の合併症によって足の切断を余儀なくされる患者は、年間3000人程度いるといわれています。

糖尿病の合併症である神経障害や血管障害は、壊疽を招くことがあります。壊疽は発症すると治すことが難しいため、足を切断せざるを得ないケースがあります。

そして、足を切断した患者は寝たきりになる場合が多く、この場合、透析を受けている患者の1年生存率は約5割、5年生存率は約2割であり、透析を受けていない患者の5年生存率は約4割といわれています。

このように糖尿病患者にとって壊疽は非常に恐ろしい合併症ですが、日々のフットケアを適切に実施することで、重症化のリスクを軽減することが可能です。

セカンドハートは「糖尿病患者の足切断ゼロ」を実現するため、患者が日々のフットチェックを負担なく実施し、異常に気がつき、医療機関とスムーズに連携できるよう、クラウド型フットチェックアプリ「Steplife」を提供しています。

株式会社セカンドハートのコメント

このニュースを受けまして、株式会社セカンドハート 代表取締役 石田幸広氏よりコメントが届きました。

石田幸広(いしだ・ゆきひろ)
株式会社セカンドハート 代表取締役 CEO
臨床工学技士
・2004年 広島国際大学 保険医療学部 臨床工学科 卒業
・2004年~現在 人工透析を専門に医療機器安全管理責任者等 従事
・2015年 医療介護スタッフ向けプレゼンセミナー開講 3000名超え
・2019年 石田プロダクツ合同会社 創業 医療機器開発コンサル業
・2019年~2023年 日本臨床工学技士連盟 事務局長を務める
・2023年 株式会社セカンドハートに組織変更
・2024年 Malaysia Tech Entrepreneur Programme 承認

株式会社セカンドハート
沿革
2015.10.30 Medical Presentation Lab. 創業
2019.2.13 石田プロダクツ合同会社 設立
2023.12.22 株式会社セカンドハートに組織変更
2024.1.31 資本金を1200万円に増資
2024.2.1 GarageTaishoに大阪Lab.設立
2024.5.14 Steplifeリリース
2024.10.3 YUMEARATAに大阪事務所設立
2024.10.11 資本金を3500万円に増資(資本準備金含む)

・今回の資金調達の目的は何ですか?

Steplifeの機能強化と導入医療機関の拡大。

・今後の展望を教えてください。

短期的には国内での事業基盤を固めつつ、中長期的にはアジア市場への展開を視野に入れています。

2025年中に国内100施設へのSteplife導入、マレーシア市場へ進出。

・読者へのメッセージをお願いします。

糖尿病による足切断は患者さんのQOLを著しく低下させる深刻な問題です。しかし、適切な管理と早期発見・治療により、その多くは予防可能です。私たちは「寄り添いのデジタル化」をキーワードに、誰もが自分の足で歩き続けられる社会の実現を目指しています。ぜひ私たちの挑戦にご注目ください。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB Steplife アプリ セカンドハート セルフケア チェック フットケア 予防 効率化 医療 医療従事者 合併症 壊疽 情報 情報共有 株式会社 検査 管理 糖尿病 資金調達 足病変
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

日本円ステーブルコインを取り扱う「JPYC」が資金調達
2024年3月25日、JPYC株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、パーソルベンチャーパートナーズ合同会社です。 JPYCは、日本円ステーブルコイン「JPYC」を開発・運営して…
モビリティのシェアリングプラットフォーム「HELLO CYCLING」「HELLO MOBILITY」などを展開する「OpenStreet」が22億円調達
2023年3月10日、OpenStreet株式会社は、総額22億円の資金調達を実施したことを発表しました。 OpenStreetは、自転車のシェアリングプラットフォーム「HELLO CYCLING」、…
ハンズフリー認証プラットフォームを提供する「PaylessGate」が1億円調達
2023年6月7日、PaylessGate株式会社は、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社レアゾン・ホールディングスです。 PaylessGateは、スマートフォンを起点…
GPUデータセンター事業とGPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」を展開する「ハイレゾ」が12億円調達
2024年10月7日、株式会社ハイレゾは、総額約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ハイレゾは、石川県志賀町にて国内最大級のGPUデータセンターを運営し、GPUクラウドサービス「GPUS…
マンガアプリ「GANMA!」やデジタルアニメスタジオ「Qzil.la」などを展開する「コミックスマート」が28億円調達
2024年8月6日、コミックスマート株式会社は、総額28億円の資金調達を実施したことを発表しました。 コミックスマートは、マンガアプリ「GANMA!(ガンマ)」や、デジタルアニメスタジオ「Qzil.l…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集