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“考える”を習慣化するマネジメントプラットフォーム「哲学クラウド」を提供する「ShiruBe」が資金調達

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2024年10月17日、株式会社ShiruBeは、約3000万円のの資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、立命館ソーシャルインパクトファンド投資事業有限責任組合(運営:プラスソーシャルインベストメント株式会社)です。

ShiruBeは、人文知の社会実装を目指し、“考える”を習慣化するマネジメントプラットフォーム「哲学クラウド」を提供しています。

メンバーひとりひとりが考えて行動できるチームの実現のため、メンバーが働く上で感じる違和感を哲学者が分析・可視化する「哲学アナリティクス」、経営の理想状態を哲学者との1on1で言語化する「哲学セッション」、“考える方”の学びと実践を行い、理想実現に併走する「哲学コンサル」を提供しています。

今回の資金は、哲学者の体制強化、関西エリアでの人文系研究者の採用、関西エリアでの事業拡大推進などに充当します。


西洋哲学は、数千年にわたって体系的に思索が続けられている知の領域です。物理学・自然科学・経済学などさまざまな学問と密接に関わりながら発展を遂げてきました。

しかしながら、科学技術の発展やその社会貢献が目立つ中で、哲学は「実用的でない」として軽視されることも増えていました。ところが、近年ではその状況も変化し、哲学や哲学者の価値が再び注目されるようになっています。

近年の経済活動では、SDGsの推進などを背景に、経済的なリターンだけでなく社会的なリターンも得ることを目指す方向へとシフトしています。企業では、このような変化に対応するために、長期的な視点でビジネスを展開したり、社会的な善とビジネスを結びつけたり、経営者が何を価値として事業を進めたいのかを明確にする必要性が高まっています。

哲学者は思考を整理し言語化する能力に長けています。こうしたスキルは自律的な人材を育成するためにも役立つと考えられており、たとえば、米国では、哲学的な知見などをビジネスや組織運営に応用する「哲学コンサルティング」が登場し、大手企業においても複数の導入例が見られます。

哲学コンサルティングは、企業理念や、倫理規定の策定・実行、社員間のコミュニケーション改善、チームビルディング、自律的な思考力を育てるための人材育成など、哲学的な知識や思考法を活用して課題解決に取り組んでいます。

ところで、国内では人文系の研究者のキャリア構築が課題です。人文系の研究者のキャリアは、大学の常勤職員になることが前提となっており、もしそのレールに乗れない場合は非常に不安定な生活を強いられます。そのため、人文系研究者が研究に専念できるような環境や、新たなキャリアを構築できるような環境をつくることが求められています。

ShiruBeは、哲学コンサルティングを行う「哲学クラウド」の提供によって人文知によるビジネス課題の解決に貢献すると同時に、人文系研究者がその能力を発揮し、新たなキャリアを構築できる環境も提供しています。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

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