注目のスタートアップ

フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発を行う「京都フュージョニアリング」が10.7億円調達

company

2024年7月23日、京都フュージョニアリング株式会社は、総額10億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

この資金調達により、累計調達額は148.1億円となりました。

京都フュージョニアリングは、フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発と、プラントエンジニアリングを手がけています。

プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプなど、先端核融合工学分野において高い技術力を有しています。

京都リサーチセンターに建設中の発電試験プラント「UNITY-1」は、最初の大型設備の設置を完了しています。2025年夏頃に予定している模擬環境下での発電実証に向け、発電に利用する光熱の熱を運搬するための液体金属を用いた実証実験を開始しています。

今回の資金調達によって獲得した資金と、投資家の持つ知見を活用し、技術開発を一層加速させていきます。


SDGs(持続可能な開発目標)の推進により、世界的にクリーンエネルギーの確立が重要なテーマとなっています。

この中で注目されているのが、原子炉の一種である核融合炉です。

現在主に利用されている原子炉は、ウランやプルトニウムの核分裂反応を利用する核分裂炉ですが、核融合炉は水素やヘリウムの核融合反応を利用してエネルギーを生成するもので、その原理が異なります。

核融合炉の利点には、エネルギー効率の高さ、構造上メルトダウンなど重大な事故が発生しにくいこと、燃料として海水中の重水素を利用できること、高レベル放射性廃棄物が発生しないこと、CO2を排出しないことが挙げられます。

核融合炉は技術的に非常に高度であるため、実現までに長い期間と多額の資金が必要となることが課題でした。しかし近年はエネルギー関連事業への資金投入が進み、核融合炉の早期実現を目指すスタートアップが登場し、世界的に注目を集めています。

京都フュージョニアリングは、京都大学をはじめ、日本で長年培われてきた核融合研究成果にもとづき2019年に設立された企業であり、核融合炉やプラントに必要な機器やシステムの研究開発を行っています。

世界中の核融合研究開発機関や企業を顧客に持ち、その卓越した技術力により、国際的な核融合研究に貢献しています。

革新的な技術を実現するには資金調達を成功させることが重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB エネルギー フュージョンエネルギー 京都フュージョニアリング 京都大学 先端核融合工学 工学 株式会社 核融合 核融合プラント 核融合工学 核融合炉 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

住宅ローンプラットフォーム提供の「iYell」が35億円調達
2022年2月9日、iYell株式会社は、総額35億円の資金調達を実施したことを発表しました。 工務店・不動産会社向け住宅ローン業務効率化アプリ「いえーる ダンドリ」や、最適な住宅ローンを提案するサー…
オーディオブックサービス「audiobook.jp」を運営する「オトバンク」と「日本出版販売」が資本業務提携に合意
2023年4月25日、株式会社オトバンクは、日本出版販売株式会社は、資本業務提携について合意したことを発表しました。 オトバンクは、オーディオブック配信サービス「audiobook.jp(オーディオブ…
AIファイナンスの「H.I.F.」がAI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始
2022年5月19日、H.I.F.株式会社は、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始することを発表しました。 今回発表した、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業は、H.I.F.が敷金を…
「エブリー」が小売業向けに統合ソリューションを提供する「retail HUB」をリリース
2023年9月1日、株式会社エブリーは、「retail HUB(リテールハブ)」をリリースしたことを発表しました。 「retail HUB」は、小売業向けに「ストアDX」「ネットスーパー」「小売アプリ…
レシピ動画「クラシル」が「イオンリテール」と連携しネットスーパー機能を追加
2020年12月3日、dely株式会社は、イオンリテール株式会社と連携し、2020年12月3日(木)から「クラシル」内でネット・スーパーのサービスを開始することを発表しました。 「クラシル」は、国内最…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集