注目のスタートアップ

次世代型太陽電池を開発する「エネコートテクノロジーズ」が55億円調達

company

2024年7月18日、株式会社エネコートテクノロジーズは、総額55億円の資金調達を実施したことを発表しました。

エネコートテクノロジーズは、京都大学化学研究所若宮淳志研究室の研究成果を実用化するため、2018年1月に設立された京都大学発スタートアップです。

ペロブスカイト太陽電地の材料開発と、モジュールの製品化に取り組んでいます

今回の資金は、生産・販売体制の構築、事業拡大、太陽光発電サプライチェーンの多様化、IoTデバイスの広範なサポート、新しいモビリティアプリケーションの高度化活用が可能なペロブスカイト太陽電池技術の開発加速に充当します。


太陽光発電や風力発電の導入促進は、再生可能エネルギーの拡大のために必要不可欠の取り組みです。

しかし平地面積の少ない日本は、太陽光発電設備の設置において物率的な適地の制約があるという課題を抱えています。

こうした状況下で注目を集めているのが「ペロブスカイト太陽電池」です。

ペロブスカイト太陽電池は、桐蔭横浜大学の宮坂力教授らによって発明された太陽電池です。

現在普及している太陽電池は、発電層がシリコンでできているシリコン系太陽電池です。シリコン系太陽電池は、耐久性に優れ、変換効率が高いという特徴を有しています。一方で、太陽電池そのものに重量があり、設置場所が限られるという課題を抱えています。

ペロブスカイト太陽電池は、プロブスカイトと結晶構造を持つ化合物を発電層として用いる太陽電池です。特徴は、印刷で製造できるため低コスト化が見込める、軽く、折り曲げることが可能であるためより多様な場所に設置ができる、主要材料である要素は日本の生産量が世界シェアの約3割を占めており、サプライチェーン上のメリットがある、といった点です。

こうした特徴から次世代太陽電池として高い注目を集めており、国内外で開発競争が激化しています。

エネコートテクノロジーズは、IoTやモビリティ用途向けの軽量薄膜太陽電池の技術に強みを持っており、ペロブスカイト太陽電池の領域では、グリーンイノベーション基金に採択された唯一のスタートアップです。

研究開発には潤沢な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IoT IoTデバイス エネコートテクノロジーズ ペロブスカイト ペロブスカイト太陽電地 モジュール モビリティ 京都大学 再生可能エネルギー 大学発スタートアップ 太陽光発電 太陽電池 材料開発 株式会社 製品化 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

CAEにAIと高性能計算技術を適用することでものづくりのプロセスを最適化する「科学計算総合研究所」が3億円調達
2021年11月17日、株式会社科学計算総合研究所(RICOS)は、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 CAE(Computer Aided Engineering)にAIと高性能計…
「Jitera」が3.2億円調達 開発自動化プラットフォーム「Jitera」β版とテクニカルサポートプランを提供開始
2022年11月30日、株式会社Jiteraは、総額約3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、「Jitera」のβ版と、テクニカルサポートプランの提供を開始したことも併せて発…
シニア向け完全栄養食ブランド「Me TIME FOODS」を展開する「LacuS」が1億円超調達
2024年10月29日、株式会社LacuSは、1億円超の資金調達を実施したことを発表しました。 LacuSは、シニア向け完全栄養食ブランド「Me TIME FOODS」を展開しています。 高齢化や障害…
Bluetoothを用いたハンズフリー認証プラットフォーム「SpeeIDy」を手掛ける「PaylessGate」が2.4億円調達
2022年10月12日、PaylessGate株式会社は、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 PaylessGateは、Bluetoothを用いたハンズフリー認証プラットフ…
AI刃具自動検査装置など製造業向けAIプロダクトを展開する「RUTILEA」が資金調達
2022年8月31日、株式会社RUTILEAは、リード投資家Abies Venturesとサウジアラビア王国の政府投資ファンドRiyadh Valley Company(サウジアラビア王国リヤド)から…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集