注目のスタートアップ

複数のクラフトスイーツブランドを展開する「HiOLI」が8億円調達

company

2024年7月1日、株式会社HiOLIは、総額8億円の資金調達を実施したことを発表しました。

HiOLIは、2018年4月に創業したクラフトスイーツカンパニーです。

クラフトアイスクリームブランド「HiO ICE CREAM」、クラフトバタースイーツブランド「Butters」、チーズスイーツ「山ノチーズ」を手がけています。

バターの製造過程で発生する副産物である脱脂粉乳をアップサイクルしたクラフトスイーツを製造しています。

今回の資金調達により、オイシックス・ラ・大地グループに加わり、共同での商品開発や販路拡大など事業シナジーを強化し、さらなる成長を通じてスイングバイIPOを目指します。


クラフトビール、スペシャリティコーヒー、クラフトチョコレート、国産ワインなど、手仕事によって少量生産される食品がそれぞれの市場で影響力を増してきています。

こうしたこだわりを持つ作り手たちは、消費者との距離が近いことも多く、作り手の顔が見えるとして消費者からの信頼を得やすいという特徴があります。

ほかにも、原材料などを生産する生産者との関係も重要な要素としており、持続的な生産ができるような支援や仕組みづくりなどを手がけていることもあります。

つまり、こうした食品・商品を購入し応援することは、生産者への支援にもつながるものとして消費者に受け止められています。

こうした中で、HiOLIは、主に牛乳を用いたスイーツを企画・開発・製造しています。

「添加物を使わず、素材の味を大切にする」「特徴的な風味、食感の追求」「顔が見えるモノづくり」といった点をこだわりとしながら、バターの製造過程で生まれる無脂肪乳などの副産物を取り入れ、サステナブルなものづくりを展開しています。

株式会社HiOLIのコメント

このニュースを受けまして、株式会社HiOLIよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

1.グローバル
ブランドロイヤリティを活用した、海外への流通販路を広げたい意向です。昨今開催していた台湾でのポップアップツアーでも大きな手ごたえを感じ、グローバルで広く食べていただけるようなブランドにしたいと考えています。

2.M&A
HiOLIの成長スピードや商品の需要が拡大している中、パートナー工場での商品製作だけでなく、いずれは自社工場を持ってスピード感のある生産を追求したいと考えています。

・今後の展望を教えてください。

「HiO ICE CREAM」や「Butters」、「山ノチーズ」のブランドを磨くフェーズになってきたと感じています。

ブランドをつくるところ・磨く、使う部分で役員がそれぞれの役割に専念し、協業していく地方や働くメンバーの「個性」をどう尊重できるか、活かしていけるかを考えていきたいです。

・読者へのメッセージをお願いします。

私たちは乳の価値をアップデートし、脱脂粉乳の余剰問題という社会課題に取り組むスタートアップです。

これまで、中長期的に社会課題に取り組みたい想いと、短中期的に結果を求められる資本市場の間で七転び八起きしてまいりました。

今回のオイシックス・ラ・大地グループに参画して成長を目指すスイングバイという手法は、社会課題に取り組むスタートアップの新たな成長手段だと考えております。

もし社会課題の解決を目標にした事業を創りたいけど、不安がある方がいらっしゃったら、私たちの取り組みを参考にしていただけたら嬉しいです。

社会課題の解決に取り組む方が少しでも増え、「やさしい社会生活を創造する」ことの一助になれば幸いです。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Butters HiO ICE CREAM HiOLI アイスクリーム アップサイクル オイシックス・ラ・大地 クラフト スイーツ バター ブランド 商品開発 山ノチーズ 株式会社 脱脂粉乳 販路拡大 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
事業計画書とは?書き方の18ステップやメリットを解説!
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オンラインアシスタントサービス「CASTER BIZ」などリモート人材事業展開の「キャスター」が13億円調達
2022年2月2日、株式会社キャスターは、総額約13億円の資金調達を実施したことを発表しました。 オンラインアシスタントサービス「CASTER BIZ」など、採用、経理、労務、カスタマーサポートなど様…
リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」を展開する「Psychic VR Lab」が5億円調達
2023年3月31日、株式会社Psychic VR Labは、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Psychic VR Labは、リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」や、「S…
画像認識AIを用いた各種ソリューションを開発・提供する「サイバーコア」 「電気興業」による株式取得・「電気興業」グループへ参画
2023年8月25日、株式会社サイバーコアは、電気興業株式会社(DKK)とサイバーコアの発行済株式を取得する株式譲渡契約および第三者割当増資に関する総引受契約を締結し、DKKグループに参画することを発…
大型蓄電池の製造・販売や電気運搬船の開発を手がける「パワーエックス」が19.2億円調達
2023年7月3日、株式会社パワーエックスは、総額19億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 パワーエックスは、大型蓄電池の製造・販売、EVチャージステーションのサービス展開、電気運…
リノベーション・プラットフォーム運営の「リノベる」が40億円調達へ
2019年11月18日、リノベる株式会社は、総額40億円規模の資金調達を実施することを発表しました。 また、NTT都市開発株式会社と資本業務提携について基本合意したことも併せて発表しました。 リノベる…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集