「令和5年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2024年版ものづくり白書)が公開

tips

経済産業省は「令和5年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2024年版ものづくり白書)を取りまとめ、公開したことを発表しました。

「令和5年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2024年版ものづくり白書)は、ものづくり基盤技術振興基本法(平成11年法律第2号)第8条に基づく、政府がものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策に関する報告書です。

この報告書は、経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省が共同で作成し、5月31日に閣議決定されました。

2024年版ものづくり白書の特色

2024年版ものづくり白書では、統計データやアンケート結果をもとに、製造業の業況や、就業動向、研究開発等の動向を概観しつつ、CX(コーポレート・トランスフォーメーション)やDXといった、国内製造業の競争力強化に向けて重要なテーマにおける課題を整理し、分析を行いました。

2024年版ものづくり白書のポイント

国内製造業では国内投資の重要性が高まっていますが、足元では売上の過半を海外市場で稼ぐ構造への変化が進んでいます。しかし、グローバル規模での幅広いビジネス展開に対し、それに適した経営の仕組みが整っていないことなどから、利益率は低水準にあり、また、DXも個別工程のカイゼンにとどまっていることから、稼ぐ力の向上につながっていないという現状も見られます。

現状を克服し、国内製造業のさらなる「稼ぐ力」を向上するためには、CXによるグローバルな事業活動に適した経営・組織の仕組み化や、DXによる製造機能の全体最適化、事業機会の拡大といった取り組みが求められています。こうした取り組みを推進する上での課題や、実際に対処する製造事業者の事例を掲載しています。

構成

【第1部】ものづくり基盤技術の現状と課題
・第1章 業況
・第2章 就業動向と人材確保・育成
・第3章 価値創造に資する企業行動
・第4章 教育・研究開発
・第5章 製造業の「稼ぐ力」の向上
【第2部】令和5年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策


かつて日本のものづくりは国際的に高い競争力を有していましたが、新興国の台頭、製品のコモディティ化などによって衰退していきました。

しかし現在の日本においても、ものづくりはGDP全体の約2割を担う重要な産業です。

さらに近年は情報技術が著しく進化しており、ものづくりの領域においても、情報技術を取り入れ、より高度で効率的なプロセスが注目されており、今後のものづくり産業の大きな発展への期待が高まっています。

こうした中で、「2024年版ものづくり白書」は国内製造業は過半を海外で稼ぐ構造になっており、売上高は連結ベースで過去最高益を更新しているものの、利益率については低水準にあり、利益率の改善が喫緊の課題となっていることを示しています。

とくに国内製造業のデジタル化は、個別工程のカイゼンに留まっており、業務全体・企業全体の競争力強化であるDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいないことが指摘されています。

創業手帳では起業を目指す方などを対象に無料で専門家の紹介を行っています。起業にあたって不安や相談したいことなどがある起業家の方はぜひご活用ください。

また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」や、資金調達に特化した「資金調達手帳」も無料で発行しております。ぜひご活用ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ 2024年版ものづくり白書 CX DX デジタルトランスフォーメーション ものづくり ものづくり基盤技術の振興施策 ものづくり白書 厚生労働省 基盤技術 文部科学省 施策 白書 経済産業省 製造業
詳細はこちら

「令和5年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2024年版ものづくり白書)を取りまとめました

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

屋内空間専用の産業用小型ドローン「IBIS」を開発・提供する「Liberaware」が11.5億円調達
2023年8月7日、株式会社Liberawareは、総額11億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Liberawareは、屋内空間専用の産業用小型ドローン「IBIS(アイビス)」を…
次世代AI OCR「SmartRead」などを提供する「Cogent Labs」が「NTTファイナンス」から資金調達
2023年10月3日、株式会社Cogent Labsは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、NTTファイナンス株式会社です。 Cogent Labsは、AIの認識・自然言語処理技術を活か…
【3/3開催】「中小企業地域集積のDX化シンポジウム開催」
一般財団法人機械システム振興協会が主催する「中小企業地域集積のDX化シンポジウム開催」が開催されます。 機械システム振興協会は、「中小企業地域集積のDX化構想フォーラム」を立ち上げ、新潟県燕市の金属加…
製造業人材向けスキル・教育管理ツール「SKILL NOTE」の運営元が1.2億円調達
2019年7月19日、株式会社イノービアは、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 製造業の人材成長に貢献するスキル・教育管理ツール「SKILL NOTE(スキルノート)」を運…
「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書」
厚生労働省は「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会」の報告書を取りまとめ公表しました。 この検討会では、2024年2月から11回にわたり、雇用の分野における女性活躍推進やハラスメントについて、…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集