注目のスタートアップ

エネルギー卸取引マーケットプレイスを運営する「enechain」が60億円調達

company

2024年4月26日、株式会社enechainは、シリーズBラウンドでの第三者割当増資、大手銀行四行からの追加の長期借入により、総額60億円の資金調達を実施したことを発表しました。

enechainは、電力卸取引マーケットプレイス「eSquare」や、燃料や環境価値取引のマーケットプレイスの運営、発電事業者・電力小売事業者の電力ポートフォリオが抱えるリスクを診断するウェブアプリケーション「eScan」、世界中のエネルギー需給情報やマーケット価格を分析しやすい形で視覚化する「eCompass」、J-クレジットや非化石証書等の国内の環境価値や海外ボランタリークレジットをオンライン上で売り買いできるマーケットプレイス「JCEX」などを展開しています。

今回の資金は、「eSquare」をはじめとする既存プロダクト群の利便性をさらに高めるための開発や機能追加や、AIやLLMなどを活用したユーザー体験の向上などに充当します。


2016年4月に、電力会社間の競争を促し、電力の安定供給や電気料金低下などを目的に、電力の小売事業が全面的に自由化されました。

新たに電力事業に参入した小売事業者のことを新電力と呼びます。経済産業省「電力・ガス小売全面自由化の進捗状況について」(2023年8月8日)によれば、全販売電力量に占める新電力のシェアは、2023年3月時点で約17.7%となっており、家庭等を含む低圧分野のシェアは約23.8%となっています。

このように新電力は着実に普及しているといえる状況にあります。一方で、電力市場は特にスポット市場において価格が大きく変動しており、電力事業者にとってリスクが高い状況にあります。

そのため、電力先物取引によるリスクヘッジなどが必要であり、enechainはこの課題を解決するため、エネルギー卸取引マーケットプレイスの運営などを行っています。

ビジネスの成長には資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ エネルギー マーケットプレイス 取引 新電力 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

障害者就労支援事業所専門BPOプラットフォームを運営する「ミンナのミカタHD」が資金調達
2023年1月27日、株式会社ミンナのシゴトは、株式会社ミンナのミカタHDが資金調達を実施したことを発表しました。 ミンナのミカタHDは、子会社である株式会社ミンナのシゴトを通じてITデータ入力作業提…
3Dプラットフォーム「TAVIO」を展開する「OpenHeart」が1.3億円調達
2025年9月19日、株式会社OpenHeartは、資金調達を発表しました。 OpenHeartは、3Dプラットフォーム「TAVIO」を展開しています。 スマートフォンを使って、フォトリアリスティック…
精密部品加工業において加工プログラミング工程を完全自動化するAIソフトウェア「ARUMCODE」などを提供する「アルム」が7.6億円調達
2024年5月20日、アルム株式会社は、総額7億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルムは、製造AIである「ARUMCODE」と、完全自動マシニングセンター「TTMC」を開発・提…
デジタルヘルスサービス開発総合支援「DoctorsCloud」などの「ドクターズ」が資金調達
2021年11月30日、ドクターズ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 ドクターズは以下のサービスを展開しています。 ・医師によって医療現場に最適な品質・医療水準・エビデンス性とビジネス…
設計事務所がタッグを組むマッチングサービス「アーキタッグ」などを展開する「青山芸術」が1.2億円調達
2023年10月3日、株式会社青山芸術は、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 青山芸術は、設計事務所がタッグを組むサービス「アーキタッグ」、こだわりの家をつくりたい方やデザ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集