注目のスタートアップ

独自の三次元形状処理ソフトウェアを活用し産業用ロボットの自律化を手がける「リンクウィズ」が4億円調達

company

2024年3月6日、リンクウィズ株式会社は、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。

リンクウィズは、独自開発の三次元形状処理ソフトウェア技術にもとづき、産業用ロボットの自律化を手がけています。

大手企業を中心に、ロボットによる加工や外観検査の自動化ソリューションを提供しています。

パッケージ製品として、精密板金TIG溶接向けの「L-ROBOT板金溶接パッケージ」を展開しています。

「L-ROBOT板金溶接パッケージ」は、産業用ロボットコントロールソフトウェア「L-ROBOT」をベースに、精密板金TIG溶接向けに開発したプロダクトです。協働ロボット、3Dスキャナ、タブレットコントローラー、TIG溶接機、架台、制御盤などをパッケージ化しています。

今回の資金調達により、「L-ROBOT板金溶接パッケージ」の販路拡大に充当します。


製造業は国内GDPの2割弱を占める基幹産業です。一方で、少子高齢化による人材不足や、国際競争の激化とそれに伴う競争力の低下といった課題に直面しています。

製造業をさらに競争力のある産業へと押し上げるためには、デジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現が不可欠です。

こうした中で、製造業ではAI・IoT・ロボティクスなどの先端技術の活用が進められています。これら先端技術は生産性向上や品質確保など多岐にわたる恩恵をもたらしています。とくに自律ロボットは高い効率化と省人化を実現するため、幅広い製造業で注目を集めています。

しかしながら、実際の製造現場においてロボットが行っているのは運搬・組立・スポット溶接などが大半です。製造業におけるもっとも一般的な作業である加工においては、ロボットの導入が進んでいないという課題があります。

加工においてロボットの導入が進まない理由のひとつにソフトウェア面の課題が挙げられます。

ロボットの動作のためには、AIに作業を教えるティーチングが必要です。しかし、加工のプロセスにおいてはこのティーチングが非常に複雑となり、大量の作業が必要となります。したがって、大量生産でない限り手作業の方がコスト効率が良いという状況があります。

リンクウィズの「L-ROBOT」は、3Dスキャナーによって対象ワークの形状を認識し、その形状の違いに応じてティーチングデータを自動で生成・補正することで加工不良ゼロを実現するソフトウェアです。

そして「L-ROBOT板金溶接パッケージ」は、この「L-ROBOT」をベースにした板金TIG溶接向けのパッケージ製品です。

板金TIG溶接は微細な精度が要求されるため、高いスキルを持つ溶接工に業務が依存していました。したがってロボットによる自動化も難しく、精密板金の現場は生産効率向上や人材確保といった課題に直面しています。

「L-ROBOT板金溶接パッケージ」は、ワークの形状や位置のバラツキにあわせて自動で動作を補正しロボットによるTIG溶接を行うことができるプロダクトです。

ロボット操作や溶接の経験がない従業員でも溶接作業に従事可能であるため、精密板金現場の課題を解決します。

近年のテクノロジーの発展は、業務に革新をもたらしています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらも参考にしてください。

また、設備投資には資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB DX L-ROBOT L-ROBOT板金溶接パッケージ TIG溶接 デジタルトランスフォーメーション ものづくり リンクウィズ ロボット 株式会社 検査 生産 生産性向上 産業 産業用ロボット 研究開発 自動 自動化 自律化 製造業 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

特許庁とマクアケ共催の知的財産セミナー「今知りたい知的財産。新しい技術やアイデアを守り、賢く新発売するコツとは?」が11/22開催
特許庁は、ウェビナー「今知りたい知的財産。新しい技術やアイデアを守り、賢く新発売するコツとは?」の開催を発表しました。 「今知りたい知的財産。新しい技術やアイデアを守り、賢く新発売するコツとは?」は、…
スマホでできる仮想試着サービス開発の「Sally127」が資金調達
2019年10月25日、株式会社Sally127は、資金調達を実施したことを発表しました。 スマートフォンからできる仮想試着サービスを開発しています。 現実の試着と同じく、着用感リアリティのある仮想試…
法⼈向け後払いサービスなどを提供する「Payment Technology」とショッピング・オークションの相場検索サイト運営の「オークファン」が資本・業務提携
2022年7月22日、株式会社Payment Technologyは、株式会社オークファンと、資本・業務提携したことを発表しました。 Payment Technologyは、法⼈向け売掛金早期回収サー…
「フューチャーベンチャーキャピタル」が木材プラットフォーム「eTREE」を運営する「森未来」に出資
2023年1月13日、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社は、株式会社森未来に投資を実行したことを発表しました。 森未来は、木材プラットフォーム「eTREE(イーツリー)」の運営や、設計士・内装デ…
高度環境制御ハウスを用いた機能性トマトの生産に取り組む「ゼブラグリーンズ」が資金調達
2022年10月12日、株式会社ゼブラグリーンズは、資金調達を実施したことを発表しました。 ゼブラグリーンズは、機能性成分が豊富な品種に着目し、生産・流通・消費・健康のバリューチェーンを構築することを…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集